昨日、明治神宮の社務所で買い求めた「教育勅語」をご紹介致します。
・手のひらに収まる蛇腹式の手頃な物
・白い筒に入った「教育勅語」もあります。
広げて額に入ったものもありました。
文章は縦書きで、
「朕惟ふに 我が皇祖皇宗 国を肇ること ……」との書き出しの原文です。
次に、意訳(口語文)で分かり易く書かれております。
ここでは、意訳で全文を横書きでご紹介致します。
(実際は全部ふりがなが附ってあります)
***
「教育勅語」意訳(口語文)
国民の皆さん、私たちの祖先は、国を建て初めた時から、道義道徳を大切にする、
という大きな理想を掲げてきました。そして全国民が、国家と家庭のために心を
合わせて力を尽くし、今日に至るまで美事な成果をあげてくることができたのは、
わが日本のすぐれた国柄のおかげであり、またわが国の教育の基づくところも、
ここにあるのだと思います。
国民の皆さん、あなたを生み育ててくださった両親に、「お父さんお母さん、ありがとう」と、
感謝しましょう。兄弟のいる人は、「一緒にしっかりやろうよ」と、仲よく励ましあいましょう。
縁あって結ばれた夫婦は、「二人助けあっていこう」と、いつまでも協力しあいましょう。
学校などで交わりをもつ友達とは、「お互い、わかってるよね」と、信じあえるようになりま
しょう。また、もし間違ったことを言ったり行った時は、すぐ「ごめんなさい、よく考えてみます」
と自ら反省して、謙虚にやりなおしましょう。どんなことでも自分ひとりではできないのですか
ら、いつも思いやりの心をもって「みんなにやさしくします」と、博愛の輪を広げましょう。
誰でも自分の能力と人格を高めるために学業や鍛錬をするのですから、「進んで勉強し
努力します」という意気込みで、知徳を磨きましょう。さらに、一人前の実力を養ったら、
それを活かせる職業に就き、「喜んでお手伝いします」という気持ちで公=世のため人のため
働きましょう。ふだんは国家の秩序を保つために必要な憲法や法律を尊重し、「約束は必ず
守ります」と心に誓って、ルールに従いましょう。もし国家の平和と国民の安全が危機に陥る
ような非常事態に直面したら、愛する祖国や同胞を守るために、そrぞれの立場で「勇気を
出してがんばります」と覚悟を決め、力を尽くしましょう。
いま述べたようなことは、善良な日本国民として不可欠の心得であると共に、その実践に
務めるならば、皆さんの祖先たちが昔から守り伝えてきた日本的な美徳を継承することにも
なりましょう。
このような日本人の歩むべき道は、わが皇室の祖先たちが守り伝えてきた教訓とも
同じなのです。かような皇室にとっても国民にとっても「いいもの」は、日本の伝統ですから、
いつまでも「大事にしていきます」と心がけて、守り通しましょう。この伝統的な人の道は、
昔も今も変わることのない、また海外でも十分通用する普遍的な真理にほかなりません。
そこで、私自身も、国民の皆さんと一緒に、これらの教えを一生大事に守って高い徳性を
保ち続けるため、ここで皆さんに「まず、自分でやってみます」と明言することにより、
その実践に努めて手本を示したいと思います。
明治二十三年(1890年)十月三十日
御名(御実名「睦仁」)・御璽(御印鑑「天皇御璽」)
ー明治神宮崇敬会刊『たいせつなこと』よりー
明治神宮 御苑 では花菖蒲が見どころです。
5月~6月 開苑時間(年中無休)5月9:00-16:30 6月8:00-17:00
明治天皇御製
茂りあふ 池の汀(みぎは)のあやめぐさ
花より葉こそすずしかりけれ
昭憲皇太后御歌
さみだれの 雨ににごりし池水を
さきかくしたる花あやめかな
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