先日、新聞に芥川賞作家の古井由吉さんの訃報が掲載されていた。
くしくも同じ紙面に並んでアメリカの作家、クライブ・カッスラー
の死去も報じられていた。
両者はの訃報は、私にとっていろいろ考えさせられた。
古井さんは芥川賞作家だったということは、この訃報まで知らなかった。
だいたい、芥川賞作家はどうも苦手。
若いころ、大江健三郎さんの芥川賞受賞作品「飼育」を読んだけど、読解
力が足らなかったんだろうね、よくわからなかったうえに、ただただ気持ち
が悪かったことを覚えている。
他の作品「万延元年のフットボール」なども読みかけたが、途中で投げ出し
た。
それ以来芥川賞の作品は(私の読み取る能力不足を棚に上げて)「何やら意味
不明が多い難解な作品」というイメージが定着、同賞作品への関心をなくして
しまい以来「読まず嫌い」を決め込んでしまった。
それに反して、(比較するのも変だけど)カッスラーは分かりやすい海洋アド
ベンチャー小説だった。
わかりやすいから読むのって、安易で怠惰な読書スタイルかもねえ^^
ちなみに直木賞作品は、ずっと身近に感じる。
朝井まかて「恋歌」、「葉室麟「蜩ノ記」、藤沢周平「暗殺の年輪」ぐらいし
か読んでいないけど、いずれもすーっと心に響いて楽しかった。
芥川賞は文学、直木賞はエンタメ色の濃い大衆文学と分けられているからでし
ょうか。
チャンバラや江戸人情ものの時代小説にはまり込んでいる身には、エンタメ色
が濃い直木賞に惹かれるのだろう。
ついでに言わせてもらえれば、全国の書店員が選ぶ「本屋大賞」もいいねえ。
愛読した大賞作品は「村上海賊の娘」(和田竜)、「舟を編む」(三浦しをん)、
「博士の愛した数式」(小川洋子)など・・・
本屋大賞は毎年1位から10位まで選考、私の好きな原田マハさんの「たゆたえども
沈まず」(2018年、4位)、「暗幕のゲルニカ」(2017年、6位)、「楽園
のカンバス」(2013年、3位)が入っているのもうれしい。
残された時間はそう多くないけど、エンタメ小説を心行くまで楽しみたい、と思う今日
この頃ではある。
おまけ・・・このお方は何賞をゲットするかな^^