<カナダ,タイ,ベトナム、イタリア、、、日本の中国大使館は、駐在国の全てのマスメディアに対して、記者会見を適宜開催し、新型コロナウイルスによる肺炎 防疫対策に関する5W1H情報を速やかに伝達することが求められる>
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著者:真鍋 厚
来歴[編集]
奈良県天理市生まれ。大阪芸術大学大学院芸術制作研究科修士課程修了 。
出版社に勤める傍ら評論活動を展開。著書に『テロリスト・ワールド』(現代書館)、『不寛容という不安』(彩流社)がある。 「日刊SPA!」「現代ビジネス」に社会問題などを論じるコラムを執筆している。
https://ja.wikipedia.org/wiki/真鍋厚
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ロイターは、カナダやタイなどで中国系住民に対する差別や偏見が助長される事態になっていると報道。「ベトナムのダナンでは『あなた方の国が病気を広めたので、われわれは中国からの客へのサービスを提供しない』と英語で張り紙したホテルまで出現し、その後当局から張り紙を撤去するよう命じられた」というエピソードなどを取り上げた(新型肺炎で世界に「反中感情」広がる、入店拒否やネット誹謗も/1月30日付)。
ロイターは、カナダやタイなどで中国系住民に対する差別や偏見が助長される事態になっていると報道。「ベトナムのダナンでは『あなた方の国が病気を広めたので、われわれは中国からの客へのサービスを提供しない』と英語で張り紙したホテルまで出現し、その後当局から張り紙を撤去するよう命じられた」というエピソードなどを取り上げた(新型肺炎で世界に「反中感情」広がる、入店拒否やネット誹謗も/1月30日付)。
イタリアでは、有名な国立音楽学校が「東洋人の学生のレッスンを中止する」と発表。差別を懸念する声が上がった。もちろん、この「東洋人」には、中国人とともに韓国人、日本人も含まれている。かつて120年ほど前に「黄禍論」という白色人種による黄色人種に対する脅威論があったわけだが、それがさながら新型肺炎パニックというまったく別の装いで復活したような格好となっている。
これは欧米において、わたしたちが考えているよりも「アジア系」が見た目で一括りされている事実とも符合する。前出の「アジア系住民全員が保菌者」として扱われる事態は、「正確に位置を示すことも名付けることも難しい恐怖」を、特定の集団からもたらされたものとして受け取ることを意味しているのだ。これは前述した通り究極的には誰もが「危険の化身」になりうる。
2011年の東日本大震災のときに原発事故により避難した福島県の住民が、避難先で「放射能」のスティグマ(烙印)を押されて差別されたことと同様である。すでにインターネット上では、政府が武漢からのチャーター便で邦人を帰国させることを決定した際、「帰国させるな」「武漢にいろ」などという批判が見られた。