ばーばの独り言

愛する娘へ。孫と過ごす喜びと身辺の出来事

☆ 雪女 民話(1)

2007-01-27 02:34:44 | 朗読教室など、習い事
松谷みよ子さんの雪女をここで紹介してしまいますね。
前の日記、読んでくださった方が消化不良にならないように・・・

雪女

むかし。
白馬岳のふもとに、茂作・箕吉という親子の猟師がおったそうな。
ある秋も深い日のこと、茂作と箕吉は連れだって、山へ猟にでかけた。
ぶなの森の奥深く、けものをおって狩りくらすうちに、あたりは急に暗くなり、
ごうごうと山をゆすって風が吹いてきた。 その風の冷たいこと、人も木も、
そのまま凍りつきそうであった。
これは雪になるべと、ふたりの親子は山小屋へいそいだが、
みるまに吹雪になって、前もみえん、うしろもみえん、その中を、這うように、
山小屋にたどりついたと。
「今夜は、ここで泊まるだな」
茂作と箕吉は、囲炉裏に火をたきつけ、からだをあたためると、ほっとして、
急に眠くなってきた。 年をした茂作がまず、ごろりと横になって、
いびきをかきはじめると、箕吉もつられて横になったが、
吹雪の音が耳について、寝つかれない。 
眠ったかとおもえば覚め、覚めたかとおもえば、うとうとしているうちに、
なんとも胸苦しくなって、箕吉はうすぼんやり、目をひらいたと。

その時、戸が、ことりとあいて、ごうとなる吹雪に吹き込まれるように、
ひとりのうつくしい娘が、山小屋の中にはいってきたそうな。
「だれだ」箕吉は叫ぼうとしたが、声が出ん。からだも動かん。
娘は、箕吉には目もくれず、茂作の上にかがみこむと、しばらく、
その顔をみておったが、ふうっ、と白く凍った息をはきかけた。
「だれだっ」箕吉はもがいて、又叫ぼうとした。すると娘は振り返って、
箕吉のほうを、じいっとみつめたそうな。
とろとろ燃える囲炉裏の火にてらされて、娘の顔は、透きとおるように白く、
くちびるだけがさえざえと赤く、髪は濡れたように黒かったと。


全文、書かないうちにねむくなったので、続きは明日にします。
おやすみなさい。
明日は孫と武漢雑技団の日本公演を国際フォーラムで観て来ます♪ 
起きられるかな???


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