松谷みよ子さんの雪女をここで紹介してしまいますね。
前の日記、読んでくださった方が消化不良にならないように・・・
雪女
むかし。
白馬岳のふもとに、茂作・箕吉という親子の猟師がおったそうな。
ある秋も深い日のこと、茂作と箕吉は連れだって、山へ猟にでかけた。
ぶなの森の奥深く、けものをおって狩りくらすうちに、あたりは急に暗くなり、
ごうごうと山をゆすって風が吹いてきた。 その風の冷たいこと、人も木も、
そのまま凍りつきそうであった。
これは雪になるべと、ふたりの親子は山小屋へいそいだが、
みるまに吹雪になって、前もみえん、うしろもみえん、その中を、這うように、
山小屋にたどりついたと。
「今夜は、ここで泊まるだな」
茂作と箕吉は、囲炉裏に火をたきつけ、からだをあたためると、ほっとして、
急に眠くなってきた。 年をした茂作がまず、ごろりと横になって、
いびきをかきはじめると、箕吉もつられて横になったが、
吹雪の音が耳について、寝つかれない。
眠ったかとおもえば覚め、覚めたかとおもえば、うとうとしているうちに、
なんとも胸苦しくなって、箕吉はうすぼんやり、目をひらいたと。
その時、戸が、ことりとあいて、ごうとなる吹雪に吹き込まれるように、
ひとりのうつくしい娘が、山小屋の中にはいってきたそうな。
「だれだ」箕吉は叫ぼうとしたが、声が出ん。からだも動かん。
娘は、箕吉には目もくれず、茂作の上にかがみこむと、しばらく、
その顔をみておったが、ふうっ、と白く凍った息をはきかけた。
「だれだっ」箕吉はもがいて、又叫ぼうとした。すると娘は振り返って、
箕吉のほうを、じいっとみつめたそうな。
とろとろ燃える囲炉裏の火にてらされて、娘の顔は、透きとおるように白く、
くちびるだけがさえざえと赤く、髪は濡れたように黒かったと。
全文、書かないうちにねむくなったので、続きは明日にします。
おやすみなさい。
明日は孫と武漢雑技団の日本公演を国際フォーラムで観て来ます♪
起きられるかな???
前の日記、読んでくださった方が消化不良にならないように・・・
雪女
むかし。
白馬岳のふもとに、茂作・箕吉という親子の猟師がおったそうな。
ある秋も深い日のこと、茂作と箕吉は連れだって、山へ猟にでかけた。
ぶなの森の奥深く、けものをおって狩りくらすうちに、あたりは急に暗くなり、
ごうごうと山をゆすって風が吹いてきた。 その風の冷たいこと、人も木も、
そのまま凍りつきそうであった。
これは雪になるべと、ふたりの親子は山小屋へいそいだが、
みるまに吹雪になって、前もみえん、うしろもみえん、その中を、這うように、
山小屋にたどりついたと。
「今夜は、ここで泊まるだな」
茂作と箕吉は、囲炉裏に火をたきつけ、からだをあたためると、ほっとして、
急に眠くなってきた。 年をした茂作がまず、ごろりと横になって、
いびきをかきはじめると、箕吉もつられて横になったが、
吹雪の音が耳について、寝つかれない。
眠ったかとおもえば覚め、覚めたかとおもえば、うとうとしているうちに、
なんとも胸苦しくなって、箕吉はうすぼんやり、目をひらいたと。
その時、戸が、ことりとあいて、ごうとなる吹雪に吹き込まれるように、
ひとりのうつくしい娘が、山小屋の中にはいってきたそうな。
「だれだ」箕吉は叫ぼうとしたが、声が出ん。からだも動かん。
娘は、箕吉には目もくれず、茂作の上にかがみこむと、しばらく、
その顔をみておったが、ふうっ、と白く凍った息をはきかけた。
「だれだっ」箕吉はもがいて、又叫ぼうとした。すると娘は振り返って、
箕吉のほうを、じいっとみつめたそうな。
とろとろ燃える囲炉裏の火にてらされて、娘の顔は、透きとおるように白く、
くちびるだけがさえざえと赤く、髪は濡れたように黒かったと。
全文、書かないうちにねむくなったので、続きは明日にします。
おやすみなさい。
明日は孫と武漢雑技団の日本公演を国際フォーラムで観て来ます♪
起きられるかな???
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます