関東暮らし

関西人から見た関東暮らしの出来事を記す

《ファントム(亡霊)からF-15へ》

2011年10月23日 | コラム
#65=2996
2011年10月24日付
《ファントム(亡霊)からF-15へ》
 石川県小松市で自衛隊のF―15の燃料タンクなどが落下したという事件から一週間もたたない13日、「次期戦闘機選び本格化」という見出しが新聞に躍りました。自衛隊に67機配備されているF―4戦闘機が老朽化したため、ロッキード社かボーイング社か、はたまたヨーロッパ制かで売り込みが過熱しているそうです▼これまで何度も繰り返されてきた話ですが、それは常に巨額の国家資金が動き、兵器産業の利益が絡むからです。過去には重大な疑獄疑惑も取りざたされました。今回も巨額が動きます。1機は約140億円。全部買い換えるとすると1兆円近い「商談」です。またしても、政治家が特定の兵器メーカーの利益を担って決断するという構図です。今後は日本政府も外国に武器を売り込む側になりたいようです▼とかく軍事分野は「聖域」にされますが、戦闘機など本来無用の存在に、税金が注ぎ込まれることにいらだちます。放射能除染や被災者支援など、急いでしなければならないことは別にあるはずです▼F―4は「ファントム(亡霊)」と呼ばれ、ベトナム戦争では米海兵隊にも配備され、ナパーム弾を投下。1977年には横浜の住宅地に墜落、幼い子ども二人とその母親が犠牲になりました。「代替機などいらない」と言いたい。

写真は〈東京・雑司が谷の鬼子母神堂〉


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。