晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

夕張から地方自治を考える 第2回

2008-04-06 17:05:31 | Weblog
 最高気温14℃、GWより暖かな日だったのでは無いだろうか。本日は、真駒内公園で友人と一緒に走りこみ。公園内の周回道路の山側は未だ雪が解けていなく道幅が狭い。しかし、多くの人が、散歩やウォーキング、ランニングを行なっていた。



 フォーラム in 札幌時計台(2008.4.4)、「民主主義の可能性」のテーマで、慶応大学 片山善博教授(前鳥取県知事)の講演 第2回

 夕張から地方自治を考える

 夕張市には、600億円の借金がある。この600億円の借金の内、半分の約300億円が国の許可を得た正式な借金である。10年債の場合、元利償還は毎年30数億円になる。それに対し、夕張市の収入は、市税と地方交付税交付金を合わせて40億円位である。家計に例えると、月収40万円の家庭で、月30数万円のローンを返すようなものだ。

 残りの300億円の借金は、ヤミ借金である。毎年度4月1日に300億円を一時的に金融機関から借り入れ、3月31日に300億円を返済していたのである。予算に諸収入という項目があり、毎年300億円の収入が計上されているから、誰でもわかることである。

 夕張の例は、借りた自治体、その首長の責任は重い。それだけでなく、議会も、チェック機関としての使命を忘れていた責任は重い。夕張だけでなく、市政をスムーズに進めることが議会の使命と勘違いしている場合が多い。

 金融機関にも責任がある。ここまで貸し込んだだけでなく、倒産が明らかになった後も、職員に対する夏のボーナス払いのためのお金が無いといえば貸し出しを継続していた。国や道庁もここまで財政が悪化しているのに、借金を許可してきた責任がある。市民にも、ちゃんとした首長や議員を選ばなかった責任がある。

 もう一度、地方自治とは、自分たちの事は自分たちで決めること。自治体は、市民によってコントロールされるべき、ということを再確認するべきである。
 当初夕張の財政情況が報道された時、国と道庁が夕張の実態を全く知らなかったように伝えられた。片山氏の説明も、許可の必要な借金についての責任はあるという趣旨で言っていたが、ヤミ借金については誰でもわかるはずと言いながら、責任については、あいまいな言い方であった。

 私は、国や道庁は何年も前から、夕張の実態を掴んでいたに違いないと考える。残る疑問は、なぜ一昨年夏のタイミングで夕張の財政状況がマスコミで取り上げられたのかである。
コメント
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