再開した赤福はよく売れたらしい。餃子の毒物事件の方は、ここへ来て過失による混入ではなく故意説が大きく頭を擡げて来た。食品テロである。中国ではこの工場に限らず多発しているというのである。愉快犯は別として、よくよく対象に不満を抱かない限りはそういう実力行使には向かわないと私は思うが、中国では最下層の労働者への待遇が私たちの想像を超えて劣悪なんだそうで、ということであれば、そういう恨みつらみが渦巻いている社会での食品製造に我々は大きく依存していることになる。日中の捜査当局だが、日本側は殺人未遂事件として袋詰めの段階での投入を一番に疑っているようだが、これに対して中国側は出荷後流通段階での投入に主な疑義を向けており、日本に於ける流通過程も詳しく知りたがっているとの報道である。今回新たに福島県喜多方市コープ会津のサンプル再調査で昨年6/3製造の餃子から発見されたジクロルボスという有機リン系殺虫剤成分は、日本でも比較的容易に入手可能ということであるが、それにしても袋等全体の濃度が110ppmというのは誰かが故意に薬品を噴霧などしない限り凡そ考えられない高濃度らしい。この生協では11/10に「オイル臭が強過ぎて食べられない」との訴えがあった十日後11/20にはトルエン・キシレン等揮発性油分は検出したもののそれ以上の疑問は抱かず製品はそのまま売られていたという。「油臭い」というだけではまさか殺虫剤の混入までは想定出来なかったということか。これはテレビの解説者も言っていたことだが、無差別の食品テロに走った側は、6/3に揮発性の薬剤を混ぜ込んでやったのにちっとも騒がれない~効果がなかったと考えて、10月、更に強力なメタミドホスの使用に踏み切ったという可能性は当然ある。だとすればなんかやりたい放題じゃないか。この工場では自分の携帯電話を誤って蒸し工程に送り込んでしまった女子工員が、それを取りに入ってそのまま蒸し器の中で蒸し殺されたという事件もあった。こういう事故だったら高度成長期にあった我が国でも実は何回も起きている。報道されなかっただけだ。というわけで、今日は昨日見た映画の話。 . . . 本文を読む