楽学天真のWrap Up


一語一句・一期一会
知的遺産のピラミッド作り

嵐の北海

2007-06-28 01:27:52 | 自然
今日も嵐が続いている。
人は皆、冬用のジャケットを着ている。
そうだよね。14℃程度だ。涼しいを超えている。
ここは北緯51度、昔の樺太のロシアとの国境と同じだ。
北海道よりもっと北。
5回ほど、樺太へは行ったが、その時のどんよりとした空と自然と同じだね。
やはりローマから見ると、ドイツは人の住めない寒いところ、ゲルマンだったのだとつくづく思ってしまう。
やはり欧州はとんでもない北国だね。

すると、街角に
<お!これいいぞ!>
「ねえねえ、教えて教えて!あったかい南の国の日本てどんなとこ?>
<この嵐の海を越えて、ずっと、ずっと遠くまで行くとね--, あったかくて、火の出る山があってねーー、猿が住んでいる>
<え?サルッってなに?>
<人間に良く似ていてね、でも体全部が毛て覆われているんだーー>

なんか、そんな会話が聞こえてきそう。

<お!おにあざみだ!この花大好きなんだ!でも強風でじっとしてくんないかなーー、うお!シャッターチャンス>


<おっと、会議に遅れるぞ、こんなことしていると>
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大嵐

2007-06-27 15:53:09 | 自然
いやはや、2日目はどんよりとしていると思ったら、昼から大嵐!台風と同じだ。
傘も役に立たず。そんな中、夜はレセプション。ワインを飲んで、さ!食事だと思ったら、とあるアメリカ人に捕まった。
まずい!今渦中の人!
と、奥さんが一緒。
なぜか、バーのウエイトレスとドイツ語で話している。
「え!なぜそんなにドイツ語がうまいの?」
「私はドイツ人なのです」
それから、延々と人生を話はじめた。
「6歳のとき、父が突然、胃が痛いといって、医者の手術もわるく死んでしまった。
52歳、糖尿から来る腎臓だった。」「死ぬ時の姿はいまでも忘れられない」
<む!やば、メタボだ!人ごとではないぞ!>
涙ぐんでいる。
「戦後のドイツは本当にひどかった。それでも母の助けで3年後、アメリカへ渡った。ニューヨークで28年。」
「多くの友達ができて楽しかった。結婚して初めて家を買ったとき、その窓枠が好きでーー、家具なんか何もなくても幸せだったーーーー」
延々と続く。
<若い時はきれいだんだろうなーー、この人、ん、残念?>
などと考えながら、うんうんと聞き役。
「でも、いまは友達もいなくてーーー、目が見えなくなってーー」
てな時間で、その渦中のアメリカ人とは深刻な話と、日本側の情報探査の思いに関与せず、安堵!
<さて、食事でもいこうか!>
まだ嵐は続いている。

<うひゃー寒!>
と外へ出ると日本人の組がぞろぞろと帰ってくる。
<なに、やっとたの?もうおわったよ!>
なにやら作戦会議だったらしい。
でも、いいや。
<私のメインパートは終わりました>
と、もう一度、一同とバーへ逆戻り。
今日も結局深夜となりました。

町中で遊ぶアザラシの像
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学会会場横の薔薇

2007-05-23 00:07:05 | 自然
千葉の海浜幕張、国際会議場で先週の土曜から学会が開かれている。
この会場の横には薔薇としゃくなげが咲き誇っている。
昨年は、今年より10日以上遅かったのに、まだ十分に咲いていなかった。
今年はすでに満開である。しゃくなげはほとんど枯れてしまっている。
今年は季節が間違いなく2週間は早い。
ということで、
香り立つ薔薇の美しい姿です。
学会は後、2日続きます。国際会議場の入り口へ向かって右の方へ。
その奥の道路沿いです。










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かるがもの遊ぶ北のキャンパス

2007-05-15 02:44:34 | 自然
札幌は冷たい雨の降る日曜日であった。
午後の講演の前に新緑の芽吹き始める北大のキャンパスを歩いた。
正門を入ると、東京では見られない淡いピンクのつつじが目に飛び込んで来た。
久々のこのキャンパスの自然模様に期待が膨らむ。


理学部と工学部の間には、整備された池が広がる。
遠い昔、この池は整備されないままの水たまりであったが、すばらしい場所へと変貌している。
そして、中谷宇吉郎の「人工雪結晶誕生の地」の碑が横にある。
その横にそっと静かに北大のシンボルの花、エンレイソウが咲いている。


こんなにもまじまじと見るのは久しぶりだ。
なんとも素朴で優しい気持ちになる。
なにやら遠くから寮歌が聞こえてきそうだ。

葉とともに花が出る北海道の桜。
しだれ桜もある。
2ヶ月も季節が逆戻りした感ではあるが、何か風景が違う。
桜は、東京のように一斉に「咲くぞ!」とはなっていないのである。
そこに1本、ここに1本とある。しかも新緑と同居する。
北海道の醍醐味はむしろこの一斉新緑だ。
関西は常緑が多すぎて新緑の感動的春がない。
関東はそこそこ新緑はあるが、春の風情は桜に飲み込まれる。
北海道の春は、この新緑こそ最大の売りである。
灰色であった山が、淡い緑となり、瞬く間にうっそうとした濃緑へと飛躍する。
そして短い夏となるのである。

などと思いながら歩いていると、「ぐぁぐぁ」と声が聞こえて来た。
<わ!かもの親子だ!>
さっき生まれたばかりではないかと思うほど小さい。それが
ちょろちょろと親の後をついて回る。


<なんてすばらしいところだ!>
と思わず立ち止まり眺めてしまった。
研究に疲れた時、このような散策・思索の場を持つキャンパスが
大学というものだろう、とつくづく思う。

そして氷雨の降る中を中央ローンへ回った。
この広大なローンはエルムと白樺の屋根ともいえる大木とともにある。
そして、中央の窪地をせせらぎが流れる。
「この流れにも、いにしえの昔、鮭が上って来たものですよ」
と言った、もう30年も前の教授の声が聞こえてくるようであった。

このような大自然に抱かれた北の学生達の心意気は、
「少年よ、大志を抱け!」という、クラークのアジテーションに奮い立ったのだろう。
クラーク像のうしろにある白樺林は、
今は亡き三浦綾子の小説「氷点」に登場した。
私は学生時代<これがこの小説の舞台か!>とここにたたずみ、
ふと主人公『陽子』の幻影を見る思いにひったことを思い出していた。


30年の時の流れが走馬灯である。

農学部へと続く、芝生には一面のタンポポが咲いている。
雨に濡れ一層あでやかである。
人の少ない日曜日、我が世界を謳歌するように咲き誇っている。


忙しさの中の(飲み過ぎなだけ?)一瞬のリフレッシュ。
溢れるおいしい空気を目一杯吸い込んで、講演会場へむかった。

そして、「この科学の未来」というような講演を1時間半、懇親会、2次会、3次会。
深夜3時まで!
ふー!
でも今日もいい出会いがたくさん!なつかしい顔もたくさん。
ありがとう一期一会。
(月曜日/機内にて)
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春の可憐な小花

2007-05-04 20:48:37 | 自然
今回もフィールドの片手間に花の写真を撮る。
自然のすみれは美しい。


この花の名は分からない。暗いがっけプチに妖しく咲いている。


そして晴れた河原には、
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