楽学天真のWrap Up


一語一句・一期一会
知的遺産のピラミッド作り

やぶにらみ科学論

2008-07-19 11:23:50 | 科学
やぶにらみ科学論 (ちくま新書)
池田 清彦
筑摩書房

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最近、良く目にする池田清彦氏の著作。
毒舌絶好調である、といってもこの本はすでに5年前。
エッセイー風につづったものをまとめたもの。
だから必ずしも体系的ではないし、そのことを期待してもしかたがない。
著作とは、毒舌ものが科学の世界でも、良く読まれる。
それは週刊誌が売れるのとおなじような小気味よさを読者が感ずるからであろう。
私は彼よりは若いが似たような世代なので、叫んでいる文句は良くわかる。

ただ、「んじゃ、どんすんだい!」

ということがないと「叫んでおしまいの全共闘世代」と言われるだけだ。

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倫理規定再通達

2008-07-15 00:01:14 | 生活
大分県の影響であろうか、今日、倫理規定の再通達があった。
夏休みを前に、試験や学位審査前の注意であると言う(下記参照)

大昔、学生の親が突然、自宅に訪れて、
「子供が留年しそうです、先生の試験が問題だといっております!」
といって、みかん一箱、 どんと置いて走るように帰った親がいたな~。
母親も一緒だった。
こちらも初めての事で慌てて、翌日学生を呼び出して事情を聞いた。
その学生曰く、
「親は農家で大学も出ていなく、心配性で、おろおろしているんです」

私「心配をかけている張本人はお前だろ!ばかもん!親の身になって考えろ!授業料いくらか知っているのか!全部親に出してもらって、授業に1回も出ずに、どういう根性をしているんだ!お前は!」

「こんなもん、受け取る訳にはいかん!持って帰ってきちんと親に説明せよ!」

学生「でも、そんなことしたら、ますます心配してーー」
私「だったら、友達とでも一緒に食え!とにかくこれは明らかに賄賂だ、受け取るわけにはいかん!」

あまりにも不愉快になったので、この時、答案はすべて名前を伏せて採点した。
採点結果を再確認して、名前との照合、記入は事務の人に頼む事にした。
点数を記入するときにも名前が見えたりすると、温情あるいは反感が私の中に入り込むのを恐れたからだ。
従って、その学生が、どうなったかは知らない。

いつからかね、大学生の成績に親が出てくるようになったのは。
(最近は教員ですら就職した時にも親が出てくるのもあるという。奥さんじゃないよ、おかあさんだよ!)

私も留年組。
一年や二年、遅れたってどうってことない、長い人生の中で。そのほうが豊かになったりする。
私は現役で大学に入ったが、留年してやっと一人前になったような晴れ晴れとした気分になったことを覚えている。
挫折は人生に余裕を生み出すのだ。
挫折をしらないものは、ポキっと折れる。
学生諸君、および親御さん、くれぐれも厳格に。

ーーーーーーーー以下、通達。

教職員は、次に掲げる行為を行ってはならない。
(1) 利害関係者から金銭、物品又は不動産の贈与(せん別、祝儀、香典又は供花そ の 他これらに類するものとしてされるものを含む。)を受けること。
(2) 利害関係者から金銭の貸付け(業として行われる金銭の貸付けにあっては、無 利 子のもの又は利子の利率が著しく低いものに限る。)を受けること。
(3) 利害関係者から又は利害関係者の負担により、無償で物品又は不動産の貸付け を 受けること。
(4) 利害関係者から又は利害関係者の負担により、無償で役務の提供を受けること。
(5) 利害関係者から未公開株式(証券取引法(昭和23年法律第25号)第2条第16
項に規定する証券取引所に上場されておらず、かつ、同法第75条第1項の店頭売買有
価証券登録原簿に登録されていない株式をいう。)を譲り受けること。
(6) 利害関係者から供応接待を受けること。
(7) 利害関係者と共に遊技又はゴルフをすること。
(8) 利害関係者と共に旅行(職務のための旅行を除く。)をすること。
(9) 利害関係者をして、第三者に対し前各号に掲げる行為をさせること。

(利害関係者)
(3) 教職員が職務として携わる、許認可等をする事務において、当該許認可等を受 け て事業を行っている事業者等、当該許認可等の申請をしている事業者等又は特定個 人 及び当該許認可等の申請をしようとしていることが明らかである事業者等又は特定個人

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6カ国協議/北京釣魚台大酒店

2008-07-12 22:11:47 | 
いま、北朝鮮の核をめぐる6カ国協議が開かれている、北京のホテル釣魚台大酒店。
実は6月に国際プロジェクトの会議のため、四泊5日で泊まった。
一泊2万円程度の超高級ホテルだ。



そこで奇妙な経験をした。

今はネット社会。
いつでもどこでもまずネットにつなぎ、情報やメイルを得て、対応しなければ仕事にならない。
そこで、無線LANは、「まだ完備していないか、ま、日本だってまだまだだ」
「では--Ethernetはーー、お!あるじゃん!」
でも私のMacは無線LANのみ。
<でもちゃんと持って来たぞ!AirMac Express!>
<さ!メイルチェック>
<おー120通か!>
「え!?どこへ消えた?」
到着信号はあるのにどこかへ吸い込まれていくではないか!
「なんだ、これ?こんなこと世界各地へ行ったけれどはじめてだぞ!」
やむなく、yahooのメイル。
これは開ける。
大学のサーバーへアクセスし呼び込むところが消えていくのだ。
アクセスできないわけではないのだ。
「ネット検索は?」
できるところとできないところが歴然とある!
「そうか!うわさは本当だったのだ!完全に情報は管理されている!」
「あたりまえか、ここは外国人が多く泊まる高級ホテルだ!おまけに国の体制が違うのだ!」
「20年前に来た時には、もっとすごい管理だったではないか」
見かけはきれいになっても中身は変わっていなかった。

さらに不思議な事。
メイドが1日に何度も部屋に入るのだ。
まるでいつも監視されているようだ。
いない間に、持ち物もチェックされているに違いない。

メイルは完全にあきらめた最後の夜。
突然、すべてが届いたのである。
「いなくなる前に届けてやるという親切心?これ?」
完全に常識が異なる国なのである事を改めて実感した5日間であった。

そこで6カ国協議だという。
部屋に盗聴マイクを含めて完全に仕込まれているホテルであることは明らかだ。
代表団は大変だ。ひそひそ話の打ち合わせなんて絶対に出来ないところだ。
もちろんそんなことはわかっているだろうがね。
ホテルの横の広い公園がいいね、打ち合わせるには。


代表団、奮闘を期待したい。



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地球寒冷化

2008-07-05 01:27:48 | 科学
「地球温暖化」論に騙されるな!
丸山 茂徳
講談社

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出版されたとのうわさは聞いていたのだが、今朝書店に平ズミになっているのをみつけて、午前中早速一気に読んだ。
丸山節だ!
人生の最後?のエネルギーを注いでいることがビンビンと伝わってくる。
彼の論には多くの批判が集中している事を完全に熟知しつつ、あえて議論を展開している。
様々な事柄に対する膨大な批判。ある意味では口汚い。
しかし、それをすることによって何倍にも跳ね返ってくることを完全に理解していつつ、
言わずにはおられない生き様が見える。
その生き様は、ドラマでさえある。

さて、今後どのような展開になっていくのであろうか?
地球環境問題はいまや、地球科学においても間違いなく最大の課題だ。
この本は、是非一読をおすすめしたい。

科学にタブーがあってはならない。



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新・進化論が変わる

2008-07-01 23:37:19 | 科学
新・進化論が変わる (ブルーバックス 1594)
佐川 峻,中原 英臣
講談社

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前作は読んではいないのだが、これも通勤電車の中で一気に読んだ。
本当にこの分野では革命が起きている!おもしろい!
このご両人(団塊世代の先頭にいる)が提案したという、ウイルス進化説。
おもしろい!

ダーウィンの定常的突然変異と自然淘汰では説明できない特定の時期の爆発的進化を、一気に遺伝子組み替えをウィルスの力を借りて横へ広げることによって成し遂げる。ミトコンドリアやゴルジ体だって所詮はよそ者だったではないか!と。
このパラダイムシフトは小気味よい。
ダーウィニズムに激しく抵抗した今西錦司のこころは何だったのか?素人ながら少し分かった気がする。
さて、このように革命が進行しているゲノム生命科学を同じ自然科学の地球科学はどう取り入れるかだね。
うまく取り入れられると、地球科学に革命は飛び火するよ。


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