楽学天真のWrap Up


一語一句・一期一会
知的遺産のピラミッド作り

日本学術会議の行方

2024-11-30 04:28:34 | 社会
日本学術会議をめぐる有識者懇談会が報告を行ったと報じられた。民営法人化ただし財政援助。
助言委員会を設ける、と。
この会議は、戦後GHQ命令でできたことは明らかだが、戦後民主主義の急進化で、反政府的となったことも歴史。
発足直後、軍事研究反対と謳い、それに”賛成”と応じたのは、地質学から最初に選出された井尻正二だった。
学術会議の議事録に残っている。
井尻正二氏は、共産党員で東大出身、地学団体研究会創設者の一人。戦後の地質学界の歴史を語る上では欠かすことはできない人物。
学術会議のあり方は、今世紀に入り修正が図れたがやはり国民からは見えにくい。
私は、この組織を中からも見てきたが、研究における権威と権力とアカデミーとの関係が日本的に根付くには、まだまだ時間がかかる、との印象。

個々の研究者は、このことに振り回されずに自分の立ち位置を確認しながら研究に取り組まれることをお勧めしたい。ただし、論文や特許として成果を残すことは義務です。

国民の皆さんには、「すぐに役にたつ」ことだけではなく、十年後、五十年後、いや百年後には役にたつかもね、と暖かく見守ってほしい。

ちょうど東大全共闘議長だった山本義隆著のAmazon.co.jp: 重力と力学的世界 上 ――古典としての古典力学 (ちくま学芸文庫) 電子書籍: 山本義隆: Kindleストア

を読み、17世紀ニュートン後、18世紀の数学物理の世界を変えた、かのオイラーが、先進英仏ではなく独プロイセン、露ペテルブルクの絶対王政下アカデミーの代表存在で支援を受け、現代につながる多くの成果を残したとのあたりを読んでいたところだった。とにかく、余裕があり、自由に研究できることが最も大事、と思います。

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科学情報の海の背後に忍ぶもの

2024-11-20 07:22:45 | 科学

しつこく科学論文を読み書きしているが、整理アプリ更新ごとに金払えのEndnoteはやめて、それらの整理に無料のアプリZoteroを使い始めている。検索や論文コピー時間をいかに節約するかが死活的で、現役は大変だと実感する。昔はもっとのんびりしていた。
Google Scholar と直結し、紙媒体なしのpdfで保存し、そこにメモっている。膨大な紙コピーは、捨てるが論文は残り、書棚が空く。ファイル分類自由自在。
このシステムを使うと科学ジャーナルをめぐる国際流通システム情勢が見えてくる。オランダの巨大Elsevier のジャーナルは、直結できなくなっている。Googleの世界戦略だろう。
Elsevier vs 他の国際ジャーナル間の確執に地政が見えてくる。Elsevierのジャーナルは中国が丸抱えとなって久しく、欧米では契約しない大学や研究機関が多い。査読過程不信もそこに重なっている。
毎日膨大に発行される論文。その出版の海をいかに泳いで独創の成果をあげるか、情報流通システム対応の難しさは隔世の感だ。 「図書で静かにのんびり」の時代は遠い昔。
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マスコミの予想は当たらない

2024-11-18 07:26:20 | 社会
兵庫県知事選挙は、パワハラ疑惑で失職した斎藤知事が再選された。
アメリカの大統領選挙に続く、主要マスコミの期待結果とは逆の結果。
今や第四の権力(行政、立法、司法に続くという意味)と言われたマスコミ誘導の時代は終わった。
個人で繋がるSNS(社会ネットワークシステム)が、マスコミをひっくり返したといえる、というのがマスコミの事後自己評価。
何が真実なのかを群衆が多数で決めていくという、本来の民主主義なのか、上から目線的には、目先の利害に左右される「愚衆」政治なのか、混沌の時代に入った、といえる。

そういう、私も、近眼がひどくなり、新聞テレビのマスコミから遠ざかり、パソコン、携帯のSNSでほとんどの情報のやり取りだな。それを通じて感ずる直感の方が、結果に繋がっているように感ずるしね。



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世界🌍の歴史的転換が進んでいる。

2024-11-08 06:33:46 | 社会


7日、米国大統領がトランプになった。
世界の分極が進み、見通しを立てにくい不安な時代となる。
私の人生でこのようなドキドキすような転換の経験は、

1。1975年の米国敗北のベトナム戦争終了、
2。1989年のベルリンの壁崩壊から1991年のソ連の崩壊につづいて
3。三度目。

それ以前も、明治維新以降、幾度も大転換を繰り返して世界は進んできた。
私は、余生が少なくなってきてできることは限られる。

激変する世の中に、何を残すか、残せるか。
そのような日々が続くだろう。

でも、明るく楽しく!

それが楽学天真の意志です。



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