楽学天真のWrap Up


一語一句・一期一会
知的遺産のピラミッド作り

ルーツの旅(11) 滝蔵(7)

2024-10-08 08:33:48 | 人間
滝蔵の結婚

滝蔵の嫁になるヨシは、街道筋の隣家であることは(5)に記した。この二人が仲良くなるのは、大正二年のことだ。次男と次女の気軽さがあったのかもしれない。街道の谷間は二人の相引きには格好の自然のデート場だ。

出来ちゃった。ヨシが身重になった。大正三年春、未婚のまま子を産んだ。十八歳。
女の双子だった。

しかし、最初の子は死産。あとの子も三日後に亡くなった。

ヨシの名をとり、ヨシノ、ヨシエと名付け、丁重に葬られた。

ヨシと滝蔵との仲はあまりにも明らかで、両家にとって大騒動だった。

両家は、この二人を結婚させることにした。大正三年の瀬も押し迫った冬、滝蔵を分家させ、ヨシを籍に入れた。

二人の住む家は、本家の隣。

仲睦まじく暮らす二人に、大正五年春、待望の次の子が生まれた。

長男、司。

狭い谷間、本家から分ける土地はない。二人は、本気で自立への道を考え始めた。蝦夷へ。

(つづく)
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終活(17) 時が速い!

2021-04-28 04:08:45 | 人間

時が速い!

本当に時の流れが速すぎる! 歳のせいでウトウトとする間が多い。

この四月から、退職を機に、誰もスケジュール管理してくれないので時間記録をとるようになった。

(すいません、それまでは秘書さんに頼んでました。今更、妻には頼めません:苦笑)

 

記録の結果、一日の活動時間は集中して睡眠を取った時と変わらない。

集中できるのは目覚めの直後なので、断続的集中と言えるのかもしれない。

 

集中時間を確保するために今までは、

「電話は取らない、出ない。使うのはかける時だけ」

「手紙、メール対応は秘書任せ。あ、うん、で返事もなるべく代理で」

苦手なお金計算も人任せ、従うだけ。財布が空っぽになってお金がないことに気づく超生活音痴。

「ねばならない」外圧を最小化し、「したい」ことの時間を最大化する「わがまま生活」を送ってきた。

 

定年退職とはそれが終わること。完全退職でそれが全て降りかかるのだと覚悟はしていた。

それでも、さらに人に頼って人生の晩節を汚したくない、と「美しい隠居道」を取ろうと決意はした。

 

が、迫る認知症と体力減衰の嵐。

さらに私は、興味が発散し、それを「聞いて聞いて」と人に押し付けてしまう自己顕示の欲深い性格。

このジレンマが、人生晩節の 本質だろう。さてさて、「いかに解かせん、ドラマ人間模様」だね。(つづく)

 

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高齢元大学教授の晩節模様

2021-04-10 11:30:05 | 人間

高齢元大学教授の晩節模様

この4月から、私も年俸での時間雇用から、本当の勤務時間ベースの隠居モード元教授となった。

管理業務や教育業務から完全に解放された。あとは自分の方から売り込まない限り、頼まれベース講演程度であろう。やり残した研究をやれる喜びと同時に一抹の寂しさはある。

私はfacebookもやっているので、そこに身を晒している高齢元教授の挙動がわかる。

例によって3分類してみよう。

1)研究や社会に対して発言を続けている人。大体辛口批評が多い。ダメ出し人

2)研究や科学への思いを綴りつつ、自然や食、歴史遺物などを押し出すポジ出し人

3)友達になり、じっと、あるいはたまにウオッチしている人、あるいは一切関わらない三猿人

多分、数から行くと、3)、2)、1)の順。隠居道は難しい、ね。

 3)は楽そうだけれどやっぱりつまんないな〜。1)は、「いいね!」を押すと同意しているを意味し、押さないと無視、コメントで批判すると時に炎上するから、反応しにくい。私にはストレスが溜まりすぎてできない。と言うのでやっぱり2)だね。でも1)的生き方も性格にあるので、そこをこの匿名サイトちょっと発散。ご容赦を。

 

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朝ドラ「おちょやん」父の最期

2021-03-19 07:37:40 | 人間

朝ドラ「おちょやん」父の最期

 おちょやん、どうしようもない父が牢獄の中で逝った。

最期の言葉を言えた、聞けた それが救いなのだという 

分かりすぎるメッセージ

 

それを国民の朝ドラマ15分の中に濃縮し、週末の金曜日に見せ、

そして来週へ視聴者を惹きつける。

この15分のためにどれだけの作成のエネルギーを注いでいるか

 

見せてくれなければね〜

などと白けることは やめにしよう

素直に涙し、笑い、元気をもらおう

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罪の余白 

2021-03-07 06:39:39 | 人間

罪の余白 

週末、映画を見た。大学で心理学を教える教授の娘が、飛び降り死んだ。

その真相に迫り、陰湿ないじめを知る。

そして復讐へ。

現代の高校生、女子。男から見ると純粋な天使の集まりのような人間集団が、実は魔女の集団に見えてくる。

そんなショッキングな映画であった。

命をかけた復讐の成功。

でも、残された命の長さを考えると、新たな報復での勝者の未来が見えて、そこへの復讐の連鎖を予兆させるエンディング。

命をかけた復讐という罪の成功は一瞬の清涼。

しかし、その「余り」がやがて成長し「報復の連鎖に終わりはない」と。

このエンディングの重苦しさが、評価星数の少なさなのだろうか。

人は救いを求めているのだから。

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