異形の仲間たち見聞録

私が見てきた精神疾患者たち

小説 『ボケ茄子の花 その三十六』

2018年07月27日 16時09分26秒 | 小説『呆け茄子の花』

毎日、時間は健常者職員よりも短いものの過酷な日々が続いた。

尚樹はある障害者職員の事を思い出した。

今、尚樹の所属している部署と同じところで働いていた女性職員が

どんどん毎日の様に累積している仕事量を裁くために

別の部屋に行き、健常者職員の手を借りてまで仕事をこなし、

しかし、減らないところか毎日増えていく仕事に

もともと、統合失調症を持っていた女性職員の

病状が悪化し、入院。

その女性職員は3年経った今も入院し、

さらに病状が日に日に悪化している様に見えた。

尚樹は思わざるを得なかった。

「俺もその轍を踏むのか・・・」と。

 

その三十七につづく

 

 

 

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