【またまた『目出たい◎』】
18×18cm
昨年他界したmy父はとてもマメな人で、
昭和13年生まれの男子としては例外的に家庭の仕事をこなす人だった。
とくに退職後はその傾向に拍車がかかり、
“天然系工芸家モドキで自転車にすら乗れないmy母”に代わり、
日々の買い物から庭の手入れまで、生活に関わるほとんどの家事を担っていた。
なかでも『料理』はもともと好きだったことに加え、
隠居生活ゆえ時間が有り余っていた事から、『謎の創作料理』的なものをよく作っていたようだ。
家族(両親/兄夫婦/my一家etc.)が集まった時などは、怪しげな最新作をドヤ顔でふるまってくれたものである。
とは言え、そんな集まりは年に何度も無い。
そのほとんどは、母と自分の為だけにつくっていた。
そんなところに現れた救世主が今回の主役:某ハウスメーカー勤務のTさん(女性)である。
Tさんは10数年前、実家を建て替える際に出会い、
それ以来、公私にわたりずーーーーっとお世話になっている方である。
大柄で恰幅も良いTさんはとにかく良く食べる人らしく、
「何をつくっても『美味しい美味しい^^』と食べてくれる」、と嬉しそうに語っていた父を思い出す。
その食べっぷりを大層気に入り、彼女が遊びに来てくれる日を心待ちにしていたようだった。
父が他界した時は、通夜、葬儀両日ともに時間を割いてくださったTさん。
そんなTさんが明日、結婚式を挙げる。
父が健在であればさぞかし喜んだことであろう。
が、不在ゆえ、“自己中系社交家モドキで方向音痴なmy母”が一人で披露宴に参加します。
・・・行けるのか、会場。。。
母が「結婚祝いは何が欲しいか」というストレートかつ無粋な質問をしたところ、
my作品の展示会場にも何度か出向いてくれたことがあるTさんは、
「・・・金魚主さんの作品が、、、」という謙虚かつ無謀な回答をされたらしい。
そんなわけで、
《おめでとう》と《ありがとう》の気持ちを込めてお祝いの作品を作らさせていただきました。
父が咲かせた最後の花になった『実家の庭のマーガレット』をモチーフにして。
末永くお幸せに。 ^^