【White】
424mm×348mm
例によって『つづく』とか『追々説明する』とか書いたものの、
一向に収束する気配が無いmy個展紹介ブログ。
「順序立てて」とか「整合性をもたせて」とか考えると、
『書く気力』的なモノが光の速度で遠ざかる為、まとまりがないままなのだが許して欲しい。
去る25日の夜、個展会場である月の庭さんを訪れた。
ありがたいことにナカムラ・トリイ両氏も駆けつけてくれることになった。
しかもナカムラさんは『ロッキー刑事/太陽にほえろ!』のコスプレ、
トリイさんは『捕われのクラリス/カリオストロの城』姿でのご登場である。
「ミオさんが次元にするかトリイさんがシンコにするかどっちかにせいっ!」とは思ったものの、
この個展に寄せる期待感が伝わって来るというものである。多謝。
そのお二人を店内でお待ちしていた時のことだ。
『間違った吉田栄作~加勢大周』のコスプレでウロついていた自分に、
店の大将がカウンター席に居たお客さんを紹介してくれた。
立つと自分の胸の辺りまで脚があるダンディーなその男性は、
一通り作品の感想を聞かせてくださった後、いくつかの質問をぶつけてくださった。
その中で、
・作品は、画面内の構図:バランスを優先して考えている
・ゆえに不要なモノは消し、必要なモノはコピペしたり描き足したりしている
・主要な枝とか葉は、「美しい位置/ライン」になるよう、伸び縮みさせ、歪ませている
・『写真』としてはあるまじき行為だろうが、『自分が求める表現』には不可欠な工程だ
・『あるまじき』とは『アルマジロの叔父貴』の略であったり、横綱『日馬富士(はるまふじ)』の言い間違えでは無い
旨の話しをさせていただいた。
この内容を強い口調で解説した裏には、
常に『本当にソレで良いのか?』という『拭い切れない疑問』がつきまとっていたという背景がある。
加工により、『写真』が『写真じゃないモノ』へ変わる一線というものが確実にあって、
自分自身、その一線を越えることへの抵抗は少なからず持っていた。
正直、展示した作品を前にしたその時でさえも。
脚長のダンディは、自分の話しを丁寧に聞いてくれた上で、静かにこう語った。
「それは、活け花の考え方と同じですね^^」
おそらく、
この時の『引っかかっていたモノが一瞬で崩壊した時の感覚』は一生忘れないだろう。
長身のこのお相手が高橋克実氏なら、手の骨が折れるまで『へぇ~♪ボタン』を連打していたところだ。
詳しくは知らない。知らないながらも、活け花は、
〈自然のモノを利用して、人工的・人為的な『美』を創造するジャンル〉だと認識している。
なるほど、自分の標榜する『美』は活け花的であるのかもしれない。
何か、ものすごく肯定的になれる要素を手に入れられた気分だ。
『活け花』、、、掘り下げて勉強してみたい今日この頃である。
※ ※ ※
タイトルは【White】。見たまんま、【白】。
おそらく、『写真』と『加工』のバランスとしては、一番一般受けしやすいレベルの作品。
なのだが、自分が作品を発表する意味においては、この線を主流にする危険性は認識してもいる。
もっと、ブチ壊す方向に進むと思うので、ある意味、このラインの作品は貴重かも。