金魚日和

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White

2013年08月31日 | 作品・展覧会

【White】
424mm×348mm 
  

例によって『つづく』とか『追々説明する』とか書いたものの、
一向に収束する気配が無いmy個展紹介ブログ。

「順序立てて」とか「整合性をもたせて」とか考えると、
『書く気力』的なモノが光の速度で遠ざかる為、まとまりがないままなのだが許して欲しい。
  

去る25日の夜、個展会場である月の庭さんを訪れた。
ありがたいことにナカムラ・トリイ両氏も駆けつけてくれることになった。
しかもナカムラさんは『ロッキー刑事/太陽にほえろ!』のコスプレ、
トリイさんは『捕われのクラリス/カリオストロの城』姿でのご登場である。

「ミオさんが次元にするかトリイさんがシンコにするかどっちかにせいっ!」とは思ったものの、
この個展に寄せる期待感が伝わって来るというものである。多謝。


そのお二人を店内でお待ちしていた時のことだ。
『間違った吉田栄作~加勢大周』のコスプレでウロついていた自分に、
店の大将がカウンター席に居たお客さんを紹介してくれた。

立つと自分の胸の辺りまで脚があるダンディーなその男性は、
一通り作品の感想を聞かせてくださった後、いくつかの質問をぶつけてくださった。

その中で、
・作品は、画面内の構図:バランスを優先して考えている
・ゆえに不要なモノは消し、必要なモノはコピペしたり描き足したりしている
・主要な枝とか葉は、「美しい位置/ライン」になるよう、伸び縮みさせ、歪ませている
・『写真』としてはあるまじき行為だろうが、『自分が求める表現』には不可欠な工程だ
・『あるまじき』とは『アルマジロの叔父貴』の略であったり、横綱『日馬富士(はるまふじ)』の言い間違えでは無い
旨の話しをさせていただいた。


この内容を強い口調で解説した裏には、
常に『本当にソレで良いのか?』という『拭い切れない疑問』がつきまとっていたという背景がある。

加工により、『写真』が『写真じゃないモノ』へ変わる一線というものが確実にあって、
自分自身、その一線を越えることへの抵抗は少なからず持っていた。
正直、展示した作品を前にしたその時でさえも。


脚長のダンディは、自分の話しを丁寧に聞いてくれた上で、静かにこう語った。

「それは、活け花の考え方と同じですね^^」


 
 
 
  

おそらく、
この時の『引っかかっていたモノが一瞬で崩壊した時の感覚』は一生忘れないだろう。
長身のこのお相手が高橋克実氏なら、手の骨が折れるまで『へぇ~♪ボタン』を連打していたところだ。

詳しくは知らない。知らないながらも、活け花は、
〈自然のモノを利用して、人工的・人為的な『美』を創造するジャンル〉だと認識している。
なるほど、自分の標榜する『美』は活け花的であるのかもしれない。

何か、ものすごく肯定的になれる要素を手に入れられた気分だ。
『活け花』、、、掘り下げて勉強してみたい今日この頃である。

※     ※     

タイトルは【White】。見たまんま、【白】。
おそらく、『写真』と『加工』のバランスとしては、一番一般受けしやすいレベルの作品。
なのだが、自分が作品を発表する意味においては、この線を主流にする危険性は認識してもいる。

もっと、ブチ壊す方向に進むと思うので、ある意味、このラインの作品は貴重かも。
  


暦~こよみ

2013年08月29日 | 生活

陽はのぼり やがて沈んで またのぼる
  

悲しいかな、日本人の性としてついつい七五調で詠んでしまう訳だが、
太陽が形成され、地球が誕生して以来、延々と繰り返えされて来た事象である。

紀元後、2013年間を数えただけでも、73,4745回もの日の出/日の入りがあった計算だ。
・・・もっと凄い数になって「なんて壮大なスケール!」を感じさせたかった訳だが、
意外にもコジンマリとした数でいささか拍子抜けである。

そんなションボリ具合はともかく、
そのような雄大なスケールで繰り返されて来た『いちにち』という単位に、
いつの頃からか『いっしゅうかん』とか『いっかげつ』とか『いちねん』とか言う概念が持ち込まれた。
・・・余計なことを。


甘んじて『いっしゅうかん』は受け入れよう。
『しゅうまつ』があるし、「チュラチュラチュラチューラーラーーー♪」の歌が楽しいから。
それ以上に〈甘んじて〉は、
〈ラ・マン・ジュテ〉と訛りながら発音するとフランス語っぽくて良い感じだから。

問題は『いっかげつ』や『いちねん』である。

コイツラのおかげで、
「今月中に完成、月はじめの切り替えで。」とか
「月末締めなんでヨロシク。」とか
「年内中にお願いしま~す♪」とかワケノワカラン言いがかりをつけられるのだ!

自然の摂理を無視したニンゲンのエゴ、大暴走である。
  

いーじゃないか、ニンゲンが勝手に定めた『こんげつ』に間に合わなくても。
一体ナニが困ると言うのだ。

オレがロゴを仕上げないと地球の自転が止まるのか?
オレが『九月のお品書き』を仕上げないと南北の磁極が変わるのか?
オレがアスクルに『A4コピー用紙・エコノミータイプ』を発注し忘れると宇宙の膨張速度が遅くなるのかっ!?

・・・。


月末は 毎回これの 繰り返し


残暑

2013年08月27日 | 生活

昨日は比較的涼しかった。

もぉこのまま暑さもやわらいで秋になって行くのかな~♪、なんて思っていたら、
今日は暑さが、、、ぇーっと、、、なんだっけ、、、。
・・・一旦、漁場に戻って思い出してみたいと思う:


【主な登場魚物】
ブリ・・・・・父親/ギャンブル狂/強面な人に多額の借金有り
ハマチ・・・・ブリの娘/学生/脂の乗り過ぎが気になるお年頃
強面な人・・・歌う漁師こと鳥羽一郎/兄弟船はおやじの形見

【これまでのあらすじ】
返済の目処が立たなくなったブリは、鳥羽一郎宅で住み込みのバイトをはじめた。
一方、こつ然と姿を消した父の行方を追っていたハマチは、
「ブリは兄弟船に監禁されている」という噂を耳にする。
単身、兄弟船に乗り込んだハマチは、ソコで一郎を発見し詰め寄った。

【兄弟船】
ハマチ「父は、ブリはどこにいるんですかっ!」
鳥羽氏「ん? たぶんトイレに(で用をたして)いるよ^^」
ハマチ「酷い!よりによってそんなところに監禁するなんて!」
鳥羽氏「???」
ハマチ「 ブ  リ  返  し  て  っ  ! 」


そぉ、今日は暑さがブリ返して来た。

残暑お見舞い申し、、、なんだっけ、、、・・・一旦、牧場に戻って思い出してみる:


【主な登場動物】
乳牛・・・・・牛/母乳をニンゲンに奪われ続けている
牧場主・・・・ギャンブル狂/強面な人に多額の借金有り
強面な人・・・歌うキャラメル売りこと田中義剛/歌う時は標準語アクセント

【これまでのあらすじ】
返済の目処が立たなくなった牧場主は、義剛氏に牧場の買い取り話しを持ちかけた。

【牧 場】
牧場主「もう返済の見込みが立たねぇ!頼むっ、この牧場を買い取ってくれ!」
義剛氏「こんな牧場、運営すればするほど赤字になるっぺーっ!」
牧場主「そんな事言わずにっ!頼むっ!」
義剛氏「オレは土地だけでいいっぺ!牛はいらねぇっぺ!」
乳 牛「モォ~~~~」
牧場主「そんな事言わずに!ベコ達も引き取ってくれっ!でねーとアイツらは、、、」
義剛氏「いらねぇ!  牛  あ  げ  る 」

そぉ。残暑お見舞いもうしあげる。
  

 


Warped

2013年08月26日 | 作品・展覧会

【Warped】
424mm×348mm

【つづき
今回、個展を開催するにあたり、
『作品をつくる』という事以外に、『作品の見せ方』についても沢山悩み、考えた。
結果、この間に〈心労を原因として〉抜けた頭髪の本数は『500本/日』を越えた。なんと言う恐怖。
普段、何も考えていない状態が『800本/日』なので、心労は育毛に良いという恐ろしい結果になってしまった。


【デジカメで撮ったデータ】を【画像処理ソフトで加工】し【プリンターで出力】する。
自分の制作過程を簡単に説明すると、上記のような流れになる。

もっと詳しく書くと、
・自分の名前がセバスチャンだった場合の人生を想像してみる
・フリーダイヤルでスピードラーニング(石川遼選手もおすすめの英会話教材)に申し込む
・イヤホンと間違えたパーカーの紐を、耳の中奥深くまでグイグイと押し込む

などの行動もしているのだが、ただでさえ進まない記事がより進まなくなるので、割愛。


その【データを加工してプリントしたモノ】を『作品』として見てもらうにはどうすれば良いのか、
と言う事に随分と腐心した。
【増刷可能な、表面に表情を持たないただの紙】である一面ばかりがクローズアップされ、
【ソコにプリントされている創作物としての純粋な評価】が得られない事を心底恐れたのだ。

その結果、解決策/回避案として辿り着いたのが、
「作品に注目させる為に、作品を取り巻く周辺のクオリティを上げる」という矛盾した考えだった。
具体的には、   ・・・そのうち書く(・_・)

※     ※     ※

作品のタイトルは【Warped】。モチーフはチューリップ。
「Warp」には「ねじる・歪ませる」といった意味がありますが、
アニメやSF映画でお馴染みの「空間をねじ曲げてひとっ飛び~!」のイメージで名付けています。

強気で高額な設定であったのにも関わらず、購入先が決った第1号作品(たぶん2号は無い、、、。)です。
おそらく、あまり長い期間展示していられないと思いますので、この場を利用してご紹介◎
  


泣ける

2013年08月23日 | 料理・食べ物

作品紹介ばかりでツマラン!というメール、お葉書、伝書鳩、が多数寄せられた為、
ちょっと休憩。


数日前、久しく訪れていなかったローリング寿司屋へ顔を出した。

この寿司屋、何よりも『声がデカい人間』を毛嫌いしている自分が贔屓にする店である、
威勢の良さとアドレナリン任せな「いらっしゃいませっ!」で威嚇する職人では無く、
気の抜けた「へ(ひ)らっひゃいまへ(ひぇ)~♪」という、
少しは表記する側の苦労も考えろ!と言いたくなるウエルカムっぷりの職人さんがいる店でもある。
水木しげる氏が描く『メガネ出っ歯な人』を食中毒ダイエットさせたような見た目であることも好ましい一因だ。
  

さて。久しぶりに訪れたその店には変化が押し寄せていた。

『店名ロゴ』に始まり『店舗の内・外装』、『職人ズの制服』と言った『見た目的な要素』とともに
『メニュー構成』も様変わりしていた。

端的に言えば、『とても美味いモノを出すとは思えないノー・センスなローリング寿司屋』から
『高級感は無いが清潔感を醸し出すちょっとは期待出来そうなノー・センス・ローリング寿司屋』になった。

なにをどうやってもセンスが悪いところが微笑ましい。


新しくなったメニューに『貝三味』という一文をみつけた。
旬の貝が3種類/3貫で1皿になっている、
〈普段は嫌いなのだが寿司ネタに限っては貝が好き〉という自分には夢のような一皿だ。

でも・・・なにか心がザワつく、、、、。

これって、、、「かい さんみ」?、、、。

・・・「かい ざんまい(貝三昧)」の誤字なんじゃね?、、、。

幸か不幸かこの日はレーンから遠く離れたテーブル席に通されており、
オーダーは全て「はひぃに(紙に)はいへ(書いて)おははひふははぃ~(お渡し下さい)」と言われている。
素直に「貝三味/ワサビ有/1皿」と書いた紙を女給さんに手渡した。

オーダーを読み上げる女給さん :「かいざんまいサビ有りーっ♪」
それに応えるメガネ出っ歯食中毒:「はぃよ~(あいょ)、ふぁい(かい)ひゃんまいぃ(ざんまい)ひゃびありぃ~(サビあり~)♪」


想像以上に美味しかった貝ザンマイを食べながら、
新しくなったばかりのメニューを作り直さなければならないであろう苦労を思い、涙した。
いやいやメガネ出っ歯、いくらなんでもワサビ入れ過ぎだぞコレ。