角界薬物騒動 2力士の強制捜査難しく(産経新聞) - goo ニュース
横綱朝青龍の仮病問題やヤクザ集団のように暴力行為で死者を出した日本相撲協会が、今度は大麻事件で揺れている。だが、協会トップの北の湖理事長が処分を口にするのをためらっている。世界反ドーピング機関公認の機関が出した分析結果を見ても。
一体、日本の相撲で受け継ぐべき“伝統”とは何か。相撲番付の上位を占める外国人力士を含め、力士たちは理解しているのだろうか。ファイティングポーズを取っちゃいけないとか、得意満面の表情をしてはいけないとか、型の遵守を力士に(特に横綱に)求めるが、その“精神”はどこにあるのか。それは今の社会でも価値あるものとして守らせなければならないものなのか。それともそれは、伝統の儀式の猿真似をすればパスするようなレベルのものなのか。
理事長の社会感覚のズレは今に始まったことではないが、内舘牧子氏ややくみつる氏の言動にしてもどこかおかしい。外国人にそんな国宝的・骨董品的なアンティークな“精神”を要求したって無理なのではないか?一事が万事で、日本相撲協会には日本の相撲を立て直すために外国人に門戸を開いたのは止むを得なかったとしても、そのための方策、たとえば外国人を日本式に教育して日本の“伝統”を体得させる、あるいは日本式の狭い“伝統”を捨て、外国のスポーツ競技のようなものに改変する──というような方策はとって来たのであろうか。外国の風土も文化も理解しない者たちがただ相撲の存続のために外国人をかき集めたように見えなくもない。かくして今、“国技”としての相撲は、日本の相撲でも外国のスポーツでもない、異形の格闘技と化してしまったのだ。
この麻薬事件をはじめ、今、相撲界の中で起きている様々な事件は、みなその“異形”の格闘技の範疇で起きているように見える。私自身は人為的に反自然的な異形のメタボ格闘人間を作り出して戦わせる相撲というプロ競技は、民間が行うプロレスのようなショーとしてはともかく“国技”として云々することはすでに終わっているのだと思っている。日本の相撲の終焉がここにある。その意味では、今相撲界では異端の立場にあるのかもしれない元貴乃花親方の言(秋場所中止も…)がもっとも真っ当なのかもしれない。
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