教育落書き帳

教育とは何か…子どもの視点を尊重し、親、伴走者、市民の立場から語ります。子どもを語ることは未来への信頼と希望を語ること。

フィンランドの職業学校での銃乱射事件について

2008年09月26日 | 教育全般
フィンランドの職業訓練学校の高校生が銃を乱射し10名の生徒が死亡し、犯人は自殺したと報じられた。ユーチューブで高校襲撃の犯行予告もしていたようだ。容疑者の自宅アパートで、2002年から犯行を計画していたことを示すメモが発見され、犯行動機は「人々や人類に対する嫌悪」だったとも報道された。極端な過激思想に染まっていたらしい。確か少し前にも銃の乱射で8名ほどの生徒が死亡したというニュースがあったように思う。

フィンランドと言えば、真っ先に携帯電話ノキアに代表されるIT立国であると同時に、OECDのPISAのテストで絶えずトップランクを維持している教育立国としても想起される。そのため、教育のもっとも成功している国として各国からの視察が後を断たない。その教育立国で起きた乱射事件であるだけに、その衝撃は大きかろうと思われる。

これは何を物語っているか。単純に考えて、フィンランドの教育も子どもたちにとっては必ずしも理想的なものではなかったのかもしれない。世界各国の教育者にはその数値化された成果から羨望の眼差しで仰ぎ見られたかも知れないが、当の生徒たちにとっては歩く広告塔のような生きづらさを感じていたかもしれないのだ。

今後どのような報道がなされるか、興味深い。