第58回県吹奏楽コンクール(県吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)は4日、奈良市の県文化会館国際ホールで小学校、大学、高校Aの部があった。大学の部は奈良高専、高校Aの部は天理と高円が代表校に選ばれた。奈良高専は21日に和歌山市和歌山県民文化会館で、天理と高円は28日に京都市のロームシアター京都である関西吹奏楽コンクールに出場する。(青山祥子、市野塊、荒ちひろ)

 大学の部の奈良高専は金賞を受賞した。自由曲は「スパルタカス」。1~5年生の42人で戦闘や優しい愛、にぎやかなお祭りなどを表現した。学校の階段教室で練習しており、ホールでの演奏に「1音目から音が広がる感じがして気持ちよかった」と部長の今井渓太さん(4年)。「音の力強さを磨き、関西大会では銅賞だった昨年以上の成績をめざしたい」

 大編成の高校Aの部は18校が出場し、8校が金賞に輝いた。課題曲は5曲あるが、全校が「マーチ・スカイブルー・ドリーム」を選んだ。

 ログイン前の続き天理は課題曲のメロディーに部員で歌詞を付け、「毎日歌ってイメージを高めた」と副キャプテンの本村真衣さん(3年)。自由曲はドビュッシーの交響詩「海」より「風と海との対話」。もとは管弦楽曲だ。オーケストラの演奏を聴き、穏やかな海や激しい海の曲想をつかんで音色や強弱で表現した。「関西大会では観客の心に訴える演奏をしたいです」

 高円は課題曲で、出だしをそろえようと集中した。自由曲は「パガニーニの主題による幻想変奏曲」。速いテンポながら和音の響きを強調し、オーケストラのような壮大さを意識した。部長の亀谷美友さん(3年)は「このメンバーで吹くのをここで最後にしたくないと思った。関西大会はもっと音をそろえて太い音を披露したい」と話した。

 小学校の部には鳥見、俵口、桜ケ丘の3団体が出場。大きな楽器を抱え、のびやかな演奏を披露した。会場から温かな拍手が送られた。

 県吹奏楽コンクールは6、7日もあり、大和高田市のさざんかホールで開かれる。

■4日の結果

 大学【金賞】奈良高専

 高校A【金賞】登美ケ丘▽郡山▽平城▽畝傍▽天理▽一条▽高円▽奈良【銀賞】奈良北▽高取国際▽五條▽橿原▽生駒▽香芝▽西の京▽高田商業▽帝塚山▽高田

 ※小学校は講評のみ