まん丸だった夕日が楕円(だえん)形になり、やがて電球や富士山のような形に姿を変えて沈んでいく――。生駒山地から明石海峡大橋兵庫県)付近に沈む夕日を撮影していた奈良県三郷町の写真家、澤戢三(しゅうぞう)さん(75)が、珍しい光景をとらえた。

 楕円形に変わったのは3月17日午後6時5分。その後、電球やマッシュルーム、バケットハット、富士山、裏返しの皿と、水平線に消えるまでの4分間に「七変化」をみせた。

 夕日の写真を何度も撮っているが、今回のような現象は初めてだそうだ。「生き物のように形を変える不思議な現象に、夢中でシャッターを切りました」

 奈良地方気象台によると、大気の密度の差による光の屈折で起きた可能性がある。