なおじい(HOBBY:カメラ・ビデオ撮影・DVDオーサリング/資格:ラジオ体操指導員・防災士・応急手当普及員)

身についている『ワザ 』でボランティア活動・地域社会とのコミュニケーション、楽しいシルバーライフ目標で有意義に過ごす 。

「役立たず」「パニックあおるだけ」 揺れてから鳴った地震速報の限界とは

2018年06月19日 19時41分23秒 | 自主防災&ラジオ体操

「役立たず」「パニックあおるだけ」 揺れてから鳴った地震速報の限界とは

 
2018/06/19 19:12
 

 会社員の男性(37)は地震発生時、すでに梅田(大阪市北区)にあるオフィスに出社していた。大きな揺れを感じ、机の下に潜った。すると、机上に置いたままの携帯から緊急地震速報が流れた。

「揺れ始める前に鳴れば、逃げたり、出口を確保したり、地震の対策をすることもできるけど、揺れてからでは意味がない」

高槻市立寿栄小学校4年生の三宅璃奈さん(9)が落下したブロック壁の下敷きになり死亡した現場。地震速報の精度が高まれば、こうした惨事も防げるかもしれない=19日朝、大阪府高槻市(撮影/澤田晃宏) © Asahi Shimbun Publications Inc. 提供 高槻市立寿栄小学校4年生の三宅璃奈さん(9)が落下したブロック壁の下敷きになり死亡した現場。地震速報の精度が高まれば、こうした惨事も防げるかもしれない=19日朝、大阪府高槻市(撮影/澤田晃宏)

 この男性に限らず、ツイッター上にもそうした声が溢れていた。

 意味がないどころか、こんな声もある。震度6弱を観測した大阪府北部・茨木市の女子大学生(20)はこう話す。

「ただでさえ地震でショックを受けている上に、警告音が鳴り響き、落ち着いて行動なんてできません」

 こうして見ると、百害あって一利なしにも思える緊急地震速報だが、気象庁はどう考えているのか。気象庁の担当者は大前提として「速報には限界がある」と話す。

「地震はP波と呼ばれる小さな揺れのあと、S波と呼ばれる大きな揺れが来ます。緊急地震速報の仕組みはこのP波をとらえ、地震の規模や震源地を予測します。そして、震度5以上の大きな揺れが予測される場合、震度4以上が想定されるエリアに緊急地震速報を発表します。地震発生前に地震を予知して、速報を送るというものではありません」

 気象庁は現在、全国約270箇所にある地震計に加え、国立研究開発法人防災科学技術研究所の地震観測網(全国約800箇所)を利用し、緊急地震速報を出しているが、そもそもP波を捉えられなければ緊急地震速報は出せない。また、P波とS波が同時に到達することもあるようだ。

「緊急地震速報は地震の前に来るものと感じていらっしゃる方も多く、地震のあった17日には国民の皆様から『なんで揺れてから鳴るんだ』などとお叱りの声も頂きました。緊急地震速報を発表してから強い揺れ(S波)が到達するまでの時間は数秒から長くて数十秒で、震源に近いところでは速報が間に合わないのが現実です」(気象庁担当者)

 今回の大阪の地震では地震を検知し、緊急地震速報を発表するまでの時間は41.9秒だった。一方、震源は13キロと浅く、緊急地震速報を発表した大半の地域に先に揺れが到達した。

 ただ、気象庁の担当者は揺れてから鳴る緊急地震速報にも意味はあると話す。

「揺れがまだ小さい段階であれば避難したりすることができます。緊急地震速報が鳴ることで大きな地震だと自覚し、落ち着いて行動することができます」

 地震予知でない以上、地震の事前緊急速報の実現は難しいが、気象庁では従来の手法に新しい予想手法(PLUM法)も取り入れ、精度の向上に努めているという。


ボーッと生きている「ぼんやり日本人」の末路

2018年06月19日 15時32分49秒 | ブログ
 
 
2018/06/19 07:00
 

 毎週金曜日の夜、一週間の勤務を終えて帰宅したサラリーマンがぼんやりテレビを見ていると、お堅いイメージの強いNHKの番組から「ボーッと生きてんじゃねーよ!!」という怒鳴り声が飛び込んでくる。

 花金の夜を居酒屋で過ごして深夜に帰宅しても、土曜日の朝、ぼんやりまなこでテレビをつけると、いきなり画面から「ボーっと生きてんじゃねーよ!!」と突っ込まれる。

 2018年4月からレギュラー番組として始まったNHKの雑学クイズ番組「チコちゃんに叱られる」は毎週金曜日の夜と土曜日の朝(再放送)に、このボーッと生きている日本人に5歳のチコちゃんというキャラクターが活を入れるという構成で人気を博している。

 

「空気を読む」は形を変えて「忖度」に

 

 番組自体は、たとえば「バースデーケーキのろうそくの火はどうして吹き消すのか?」といった他愛のない問題に答えられなかったり、間違えた回答をするゲストに対してチコちゃんが件の決め台詞を吐くだけの単純なものだが、問題の内容はともかくこの番組の根底に流れているのが、街頭で同じ質問を受ける日本人たちの何とも言えぬ「のんびり」加減である。質問を受ける人々のほとんどが、「えーっ、わかんない」とか「知らなかったあ」と言って無邪気な顔を晒しているのだが、平和な国ニッポンの象徴的な光景だともいえる。

©iStock.com © 文春オンライン ©iStock.com

 数年前、世間では「空気を読む」という流行り言葉があった。この言葉は現在、形を変えて「忖度する」になっているが、こうした流行語の背景も全く同じだ。自分の意見は言わずにひたすら流れに身を任せるだけのボーっとした日本人像だ。これを日本人の特性だとみる向きもあるが、実は日本社会の歴史的な構造の変化がもたらしているものとみられる。

 

急速にサラリーマン化している日本社会

 

 江戸時代の日本は「士農工商」という階級社会があったが、現代に言い換えれば「サ農工商」の社会になっているのが日本だ。総務省の「労働力調査」によれば、2018年3月における就業者数は6694万人であるが、このうち雇用者の数は5933万人、就業者全体の88.6%がサラリーマンというのが現代の日本社会である。

 50年前の1968年3月でみると就業者数4965万人に対して雇用者数は3107万人でその割合は62.6%にすぎない。世の中で「働き手」としてカウントされる15歳から64歳の人口を意味する生産年齢人口は98年で8692万人だったが現在は7562万人と約13%も減少しているが、同じ期間で雇用者数は5389万人から5933万人へと約10%も増加している。つまり日本の社会が急速にサラリーマン化しているのだ。

 サラリーマンは会社に仕えて、給料という報酬をもらう身分だ。江戸時代の武士が藩に奉公して俸禄をもらうのと基本的には同じ構造にある。会社では上司に仕え、経営者が指し示す方針には逆らわず、忠誠心を持って空気を読み、忖度していれば基本的な生活は保証される。

 それでも企業社会の中では、かつては激しい競争があった。日本が著しい経済発展を遂げた時期、ライバルは無数にいて、企業戦士であるサラリーマンは身を粉にして会社のために戦った。今でいうところのパワハラなどは日常茶飯事。それでもその世界を勝ち抜いていくことにサラリーマンとしての価値があったのだ。

 

13行あった大手銀行はわずか4社に

 

 それに引き換え現代の日本の状況はどうであろうか。もちろん今でも苛烈な競争が一部では残っている。しかし、国内市場の成長余力がなくなり、企業としての成長に陰りが見えてくる中で、新たな収益機会は減り、多くの業界では企業同士のM&Aが繰り返されるようになっている。

 たとえば銀行業界では、私が大学を卒業した1983年頃は都市銀行というカテゴリーの大手銀行が13行もしのぎを削っていた。銀行志望の学生にとっての選択肢は広かったのである。それが現在では繰り返し行われたM&Aの結果、わずか4行に収斂している。同じ現象は鉄鋼、電機、機械、化学、製薬などあらゆる業界で生じている。世の中は少数の大企業だけが生き残る社会になっている。

 こうした業界ごとの合従連衡はマーケットにおいて互いが切磋琢磨して競争する環境を変え、互いの会社が相手の領域に侵食せずに、マーケットの利益を分け合うような「忖度社会」を作り上げている。

 

金融機関の対応の遅さにやきもき

 

 競争がなくなるということは、そこで働くサラリーマンが「物事を考えなくなる」ことにつながる。ぼんやりしていても、いきなりライバル会社に仕事を奪われるような危険がないからだ。

 最近でもある不動産開発の案件で金融機関に融資のアレンジメントを依頼した時にも、その対応の遅さにはやきもきさせられた。応対する行員に不動産開発に対する基本的知識がないのは仕方がないにしても、本部での審査はこちらが驚くほどに遅く、同じような質問を繰り返し受ける事態に辟易とさせられた。こちらから対応の遅さを指摘しても、組織内部の問題を評論家風に語るだけで、いっこうに事態を改善しようとする気構えを感じることはできなかった。

 競争がなく、企業内部の意思決定構造だけを気にするようになる姿は、江戸時代の藩に奉公するだけの武士の社会を彷彿とさせられる。戦国時代の武士は互いの国が激しく争い、侵攻を繰り返した。あらゆる権謀術数や裏切りが行われ、国の勢力図が刻々と変化した。国を出て他の大名に仕える「転職」も珍しいことではなかったのだ。

 

働き方改革と「ぼんやり日本人」

 

 ところが現代では競争がなくなって平和のように見えるいっぽうで、環境の変化に気づかずにただ今の瞬間だけ障りがなければそれでよし、多少の悪事に対しても「見て見ぬふりをする」風潮が世の中に蔓延している。

 こうした「ぼんやり社会」はいつまで続くのだろうか。競争が行われず、既得権益だけが守られ、それに唯々諾々と従うだけでは、人々はますますモノを考えずに、上に忖度するだけになってしまう。そんな社会では新しい発想は生まれないし、自分の勤める会社の価値観にすがって生きているだけでは、イノベーションなぞ決して起こりはしないのである。

 政治の世界でも、こうした「考えないサラリーマン」の問題意識のなさにずいぶん助けられている感もなくはない。だが、社会は確実に変化している。今審議が行われている「働き方改革」法案は、この「ぼんやり」生きているサラリーマンに対して、長時間労働の是正や非正規雇用の労働条件の改善、裁量労働制の拡大などを提言している。

 

ボーッと生きてんじゃねえよ、ニッポン人!

 

 サラリーマンを企業に縛り付けずに、自由な時間を持たせて豊かな消費社会を実現しようとの目論見であろうが、彼らに自由な時間を与えて副業なども認めるということは、江戸時代の武士に他藩との交流を許し、変わりゆく世界に気づかせるのと同様の効果があることに気づくべきだ。それは長きにわたって平和の世界に安穏としていた武士たちに危機感を植え付けるきっかけになるかもしれないのだ。この法案が施行された瞬間、日本人の多くが、日本だけがこのガラパゴスの世界で未来永劫生きることはできず、シェアリングエコノミーなど新しい産業分野で台頭する中国やアジア諸国から周回遅れとなっている日本の現状を認識することにつながるかもしれない。日本社会の持つ深刻な制度疲労に気づくチャンスが訪れるかもしれないのである。

 そう考えるとこの働き方改革は、平和ボケの日本人を「太平の夢」から目覚めさせる特効薬になるかもしれない。ボーッと生きてんじゃねえよ、ニッポン人!


先進国で唯一「がん死」が増加する日本の悲劇 早期発見できれば95%治せる病気なのに…

2018年06月19日 14時49分05秒 | 健康・病気

先進国で唯一「がん死」が増加する日本の悲劇 早期発見できれば95%治せる病気なのに…

 
2018/06/19 12:16
 

世の中には、実に多種多様な「健康書」が氾濫している。しかし医者によって言っていることも大きく違い、何を信じたらいいのかわからない。「人生100年」時代、本当に信頼できて、誰でもお金を掛けずに毎日できる簡単な健康習慣とは、いったいどのようなものなのか。

4月26日、東洋経済オンラインのメルマガでもおなじみのムーギー・キム氏の渾身の著作『最強の健康法―世界レベルの名医の本音を全部まとめてみた』(SBクリエイティブ)が、『ベスト・パフォーマンス編』と『病気にならない最先端科学編』の2冊セットで刊行された。本書は日本を代表する50名に上る名医・健康専門家による直接解説を、東大医学部で教鞭をとる中川恵一氏、順天堂大で教鞭をとる堀江重郎氏が二重三重にその正確性をチェックしたうえで制作されている。

東洋経済オンラインでは同書を元に、多くの名医たちが実践しているおカネの掛からない確かな健康法を紹介していく。最終回は、最善のがん治療法を解説する。

病気は予防するに越したことはない。それはがんも同様である。がんとは、遺伝子が傷つき、突然変異を起こした細胞が、とめどなく増殖し、臓器を侵食し、毒素を血中や全身にばらまく病気である。

発がんリスクを高める要因とは?

 B型・C型肝炎ウイルスなどへの感染も、発がんリスクを高めるという。東京大学医学部附属病院放射線科准教授・中川恵一氏はこう解説する。

 「B型・C型肝炎ウイルスが肝臓がん、ヒトパピローマウイルスが子宮頸がん、ヘリコバクターピロリ菌が胃がん、というようにウイルスや細菌などの持続的な感染によって、慢性的な炎症が起こり、細胞の遺伝子が損傷しやすい臓器環境が生じることでも、がんは発生します

 ワクチンなどによる感染予防や、治療による感染体の駆除が行われる。持続感染は症状がないことも多いため、感染の有無を知っておくことも非常に重要である。

 「がんは、早期発見できれば95%治せる病気です。日本は先進国で唯一、がん死が増えている国。アメリカに比べると1.6倍もの割合で人々ががんで亡くなっていますが、これは両国の『がんリテラシー』の違いがもたらす結果とも考えられます

 なぜ中川氏が「早期発見、早期治療、標準治療の選択、そのためのリテラシーが大事」と力説するのか。それは効果のあやしい代替・民間医療に走るがん患者が多いからだという。

 がんの「標準治療」とは、手術、抗がん剤、放射線などの科学的根拠のある治療法のことを指す。対する「代替治療」は、これ以外のすべてのがん治療のことである。

 すい臓がんで亡くなったアップルの共同創業者、スティーブ・ジョブズは、がん罹患時にいくつか手術を受けたものの、基本的には西洋的な現代医療を拒否し、菜食主義を貫きながら、鍼灸治療、ハーブ療法、光療法などの自然療法や伝承療法に関心を抱いていたといわれている。

 「実は、ジョブズのすい臓がんは、神経内分泌腫瘍というもので、すい臓がんのなかでは比較的良性に近いものです。すぐに手術を受けていれば、生きることができたでしょう」

手術・抗がん剤・放射線治療が「がん治療の三本柱」

 がん治療は毀誉褒貶が激しい。中川氏はこう話す。

 「がん治療の発展は日進月歩と巷では言われているようですが、約30年間、がん治療の研究に携わってきた私からすると、日進月歩というほどではありません。目新しい治療法が、劇的に効果を上げているとはいいがたいですね。

 もちろん、内視鏡手術や放射線治療の技術革新は進んでいますが、それはあくまでマイナーチェンジの積み重ねであり、がん治療には手術・抗がん剤・放射線治療が三本柱という本質は変わっていません」

 手術、抗がん剤、放射線治療以外で、現在、科学的に有効性が実証されているのは「免疫チェックポイント阻害剤」による治療だという。

 「がん細胞にとっては体の免疫機能が最大の脅威ですから、がん細胞から免疫細胞に、『自分を攻撃するな』というシグナルのようなものを出しています。

 免疫チェックポイント阻害剤とは、一言でいえば、そのシグナルを阻害する薬を投与するというもの。そうすることで、がん細胞に対しても免疫機能がしっかり働くようにする治療法です

 専門医の知見から、現時点で有効と考えていい新治療法は、免疫チェックポイント阻害剤くらいだそうだ。

放射線治療なら「寝ているだけでいい」

 中川氏によれば、「放射線治療は体を切り刻むことなく、入院もせず、がんを治せる治療法」だ。

 「欧米ではがん患者の6割以上が放射線治療を受けますが、日本では3割以下。放射線治療は、95%が通院による治療です。たとえば肺がんなら4回、前立腺がんなら5回の通院で、しかも1回あたりの正味の治療時間は2分程度。患者さんは痛みも感じず、寝ているだけでいいのです」

 それでは実際にがんになったら、どのように治療法を選んだらいいのだろう。中川氏は放射線治療のスペシャリストだが、かといって放射線治療一択というわけではない。

 「がんが見つかった部位によって、とるべき治療法は異なります。がんは部位によって違う病気と考えたほうがいいですね。まず、『血液のがん』と呼ばれる白血病や、悪性リンパ腫、肺の小細胞がん、精巣がんなどは抗がん剤が中心です」

 今、挙がったもの以外の固形がんは、薬だけでは治らないという。したがって手術か放射線治療かという選択肢になる。ケース・バイ・ケースとはいえ、まず一つ、目安として覚えておきたい。

 では、手術か放射線治療かとなった場合、どう選べばいいのか。これにもがんが見つかった部位による目安があるという。

 「胃や腸にできたがんには手術が向いています。これら以外のがんは、実はすべて放射線でいいと考えていいでしょう。びっくりするかもしれませんが、医療先進国である欧米では、これがスタンダードなのです。

 たとえば食道がんで手術になったとします。食道は取り除き、胃を管状に作って食道の代わりに頸部へとつなげます。すると術後たいていは、かなり痩せてしまいます。放射線治療でがん細胞を叩いてしまえば、これほどの負担は生じません」

治療法の選択次第で人生の過ごし方が変わる

 中川氏はさらにこう続ける。

 「もう一つ顕著な例を挙げるとしたら、喉頭がんのようなのどにできるがんです。これこそ手術か放射線治療かで、その後が大きく異なります。早期発見でき、放射線で治療した人は声が出せますが、進行している場合は声帯をとることになります。治療法の選択次第で、その後の人生の過ごし方は大きく異なってくるのです」

 その後の人生まで含めて考え、治療法を選び、がんになる前後の生活の差をなるべくなくしていくことが、本当にがんに打ち勝つということなのである。

 そう考えるにつけ、とにかく定期的にがん検診を受けること、そして治療法に関するリテラシーを高めて、あやしげな代替療法に安易に走らないように気をつけたいものである。