クラブ監督と代表監督との違いがあるが、短期決戦へ望む場合の選手起用について気になる記事があった。その記事の内容を抜粋するカタチでブログを書いてみた。なお、参考にした記事は最後に貼っています。
それでは我らのマスカット監督の場合はACL、森保監督の場合は五輪の場合をあげて比べてみよう。
まずはマリノスが戦ったACL。
中2日で6試合を戦うという強行日程だ。しかも気温・湿度ともに高い厳しい環境のベトナムで行われた。
この大会で、マスカット監督は交代枠5人を6試合全てで使い切った。
選手の出場時間を管理しながら起用した選手は24人にも及ぶ。しかも21人に100分以上の出場機会を与えている。
21人には18歳の山根、20歳の藤田、大卒ルーキー角田の各選手も含まれている。
強行日程での短期決戦の中で片寄った選手起用ではなく、選手全員に均等の負荷をかけながら経験を積ませて試合に使える選手を増やしていった。
小池龍太はもとより角田を左SBで使ったりして複数のポジションをこなせる選手を増やし、実践させていった。これによって交代選手をより有効に活かし、試合展開を有利にさせていくことが可能になる。まさに試合で使える選手を増やしながら先の試合をこなしていこうという方針であった。
この大会の結果、マリノスは登録選手のほとんどに厳しい環境での実戦をつませ、そしてグループリーグを突破できたことは選手間の信頼を高め、選手層の厚さというおおきなメリットを手に入れた。
一戦一戦、目の前の試合に全力を傾ける姿勢は、リーグ戦でも変わらないスタンスであるが、その戦術は選手層をより厚くし、長いリーグを戦い抜くという明確な目標にむけてのものである。
森保監督の場合は、五輪の戦いがあてはまるだろう。
中2日で6試合。3人のオーバーエイジを含むU-24日本代表は、3位決定戦までほぼACLと同じスケジュールで戦っている。結果は3位決定戦で敗れ4位。
自国開催のメリットがありながらあまりにも無惨な結果ではないだろうか。
森保監督は、選手をローテーションできなかった理由を五輪後、こう述べている。
「先を見越して戦うことはまだできない。世界の中で日本が勝ち上がろうとした時、1試合1試合フルで戦いながら次に向かっていくことが現実的である」
これが代表監督の言う台詞だろうか。
代表監督とは当たり前だが、自国の有能な選手を選び、自らの戦術をフルに生かすために多くの選手を試し、厳しい状況に耐えうるチームを作っていく。短期決戦であるW杯はなにが起こるかわからない。柔軟に対応できるメンバー、そして複数のポジションをこなせる選手を使いこなしながら選手全員で戦っていくことが求められるのではないだろうか。
ワールドカップは短期決戦だ。ベスト8が目標であれば5試合となる。
森保監督曰く「先を見越して戦うことはまだできない。世界の中で日本が勝ち上がろうとした時、1試合1試合フルで戦いながら次に向かっていくことが現実的である」これでベスト8まで勝ち進めるだろうか。
ちなみにローテーションで戦った監督は、マスカット監督だけではなく浦和のリカルド・ロドリゲス監督、川崎の鬼木監督は6試合中5試合で5人交代。神戸のロティーナ監督は4試合中3試合で交代枠を使い切っている。
ACLのような短期決戦ではどの監督もほとんどの試合で交代枠を使い切っており、選手起用において森保監督とは異なっている。
ACLと五輪。戦う相手がクラブチームと国という違いはあるが短期決戦という状況は同じ。
一戦一戦、全力を尽くす中において先の試合を見据えいてローテーションを実戦したマリノスのマスカット監督をはじめとするJリーグの監督と「先を見越した戦いはできない」と言う森保監督。
さて、ワールドカップはどのような結果となるだろうか。
あくまでも個人的な意見です。ご了承ください。
横浜F・マリノスがACLを勝ち抜いた”非森保的”選手起用法。日本代表にも「先を見越した戦い」が必要だ|Jリーグ他|集英社 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva