穏やかに…シニアブログ

日常・民話など

むかしっこ・3枚のお札

2024-08-08 14:44:49 | 昔っこ・民話

子どものころ(小学校前だと思うのですが)よく 夜に囲炉裏端で祖母に 昔話をせがんで

聞いたものです。祖母もネタがなくなって 同じ話を何度か聞かせていたので、

覚えてしまい、今でも頭に浮かぶ話があります。

3枚のお札もそのひとつです。幼かったので山姥が追いかけられるところが、

本当に怖かったな

 

昔々 ある山寺の小僧さんが 和尚さんにお願いして 山さ栗拾いに行くことになったんだと。

和尚さんは、山姥がでたら使うようにと 小僧さんに3枚のお札を渡したと。

小僧さんは栗拾いに夢中になって すっかり日が暮れてしまった。心細く思っているところへ

一人のお婆さんが現れたんだと。お婆さんは、小僧さんの拾った栗を茹でてやるといい

家によんだと。お婆さんが山姥だと気づいた小僧さんは、小便がしたいと言うと

山姥は逃げられないように、縄をつけて便所に行かせたんだと。小僧さんは縄を解き

お札を身代わりに 返事をするように命じて 便所の窓から逃げ出したと。

 

「小僧っこ ええが、ええが」って山姥がいうと 「まだ まだだ!」とお札が答えたと。

山姥はまた「小僧っこ ええが、ええが」というと 「まだ まだだ!」とお札が答え

何度か繰り返すと 山姥は気が付いて 小僧さんを追いかけて来た。

小僧さんは、2枚目のお札で 大水を出して、山姥を流そうとしたと。

すると山姥は 大水を全部飲みほしたんだと。

どんどん追いかけてきて 小僧さんに追いつきそうになったので三枚目のお札で、

今度は火の海を出すと、山姥は先ほど飲み込んだ 大水を吐き出して火の海を消してしまったと。

 

ようやく小僧さんがお寺にたどりついたときは、山姥はすぐ近くまで迫ってきていた。

しかし、和尚さんは なかなか戸を開けてくれない。小僧さんは やっとのことで

戸を開けてもらい 部屋の中に隠れていると 山姥がやってきて 和尚さんに 

小僧をどこにやったと訪ねると、和尚さんは自分と技くらべをして 勝ったら教えてやると言った。

和尚さんは、山姥を豆粒ほどの大きさにすると 餅にくるんで食べてしまったと。

(だいたいの話です)     とっぴんぱらりのぷう

昔っこと 関係ないですが、お友達から素敵なカゴをいただきました。
お友達のお友達が、編んでいるんですって。3個頂いたのでと
私に1個くれました。とてもきれいで素敵です。
  
材料のヒモは買っているんですって    👆こちらは、母が廃物を利用して     作ったものです。廃物利用で背負いカゴを作って、差し上げていました。
もらった方は、山菜取りや、畑の収穫物を入れたりしてました。
器用な母でしたが、私も、まあまあ器用かな? 妹は手作り大嫌い人間です💦

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民話・河童のくれた袋

2024-07-24 18:02:12 | 昔っこ・民話

むかし、爺さまと婆さまがおったと。

ある日爺さまが山仕事に行くと、何か見慣れねぇものが、いたっけど。

何かと思ってみると 河童がうずくまっていたものな。声をかけてみたば

「寒くて寒くてなんもなんね。お礼だばするから 火コ持ってきて焚いてけねべか」っていうわけだ。

 爺さまはかわいそうに思って、火種を持ってくると 河童のそばで、のんのんと火を炊いてやったと。

次の日も 次の日も焚いてやったと。したば、3日目になってお礼だと言ってきれいな袋をだして

こう言うもんだっけ。「爺さま、この袋の中さ入って どこでも行きでぇどこ行けるや。

爺さまは急いで家に帰ると 試しに袋の中さ入って「大阪にいってみでぇ」って言ったど。

 

したばなんと!華やかな町が見えて来た。「あやぁ、まんずまんず、いい町だねが。

きれいな姉さまいっぺ(いっぱい)いるし立派な家いっぺあるし、なんとあれだば うめそな

まんじゅうだ!」 爺さま見るだけ見てすっかり満足して「あど、家さかえるかな」

といいながら袋から出て来た。そこはちゃんと自分の家だったものな。

 爺さまは大喜びで、だれにもわからねように寝床のすみに袋を隠すと また山仕事に出ていったど。

ちょうどその時 婆さまは南蛮味噌を作ってたど。何かいいものねぇべかと 寝床のあたりを

探していたら 見慣れない袋がでて来たわけだ。ちょうどいい大きさだったもの。

そこさ、南蛮味噌詰めて下げておいたんだと。

 

山仕事から帰って来た爺さま。下げてある袋を見つけて青くなった。袋をひっつかむと

川に走って南蛮味噌を流し、じゃぶじゃぶ洗いに洗って大急ぎで袋を乾かした。

それから家に帰って「江戸さ行きてぇ」って言った。だども、何も起こらね。

何も見えてこなかった。次の朝、爺さまは夜が明けるのを待ちかねて、山に行った。

そして、「河童、河童、何も見えねぐなってしまった、なんとせばいい」って

半泣きになって聞いたど。したば、河童は答えてこういった。

「袋の力が南蛮味噌に流されてしまったんだべな。それだばなんともならねぇな」

だからな。いいものがあったら、みんなにしゃべらねばな。一人で隠しておこうとすると

爺さまみたいに 何にもなくなってしまうってことだ。 とっぴんぱらりのぷう・・・

   

     昨年掘り残した ゴボウにこんな花が咲きました。👆アザミに似ている感じが。

     枝がバキバキに育ち、植木ばさみで50センチくらいに切り 束ねてゴミへ(;^_^A


昔っこ「水底の姫」

2024-03-21 17:55:05 | 昔っこ・民話

しばらく、昔っこをさぼっていました。文字数が多くて読むことも大変かしら~と。

自分も文字の入力をぱぱっと出来なくて(;^_^A  

 

★鶴ヶ池に住む美しい姫と、黒沼に住む凛々しい若者。

愛し合う二人は、たとえ仲を引き裂かれ 会えなくなっても、合いたい一念で軌跡を起こしました。

ふたつの池にまつわる美しいお話です。

 

昔、岩瀬の鶴ヶ池に 鶴間姫という美しい姫が住んでいました。蒼い水底でいつも機をを織ってました。

小さな魚たちは水にゆらめく姫の黒髪にたわむれ、いつも楽しく遊んでいました。

姫が織上げた布は魚の鱗のように透き通り、日の光をあびて7色にきらめいていました。

それは、三岡に住む らんば山王にささげられました。

 

姫は時々、機織りに疲れると水面に浮かんで 日の光を楽しみました。そんな時、姫の白い肌は

まぶしく輝き、歌声は豊かに響き渡りました。ある日美しい若者が池のほとりに現れました。

鶴ヶ池から少し離れた。黒沼に住む太郎と言う凛々しい若者です。

黒沼まで響いてきた姫のうたごえに 魅了されブナの森を超えて、鶴ヶ池にたどりついたのでした。

この日も姫は陽の光を楽しんで、青草の上に横たわっていました。

太郎の姿に姫は驚きましたが、凛々しいその姿にたちまち吸い寄せられました。

ふたりは愛し合い、蒼い水底で、青草の上で、月の光の陰でいつも一緒に過ごしました。

姫は、機織りを忘れてしまいました。怒ったのはらんば山王です。激しい山鳴りを響かせ

雷をおこし、太郎を黒沼に縛りつけ、鶴ヶ池の水を飲みほしてしまいました。

姫は悲しみ、怒りました。そして夜になると、指先で池の底を掘り続けました。

昼になり、姫がぐったりしていると、魚や、小鳥や、貝たちが傷を治して疲れを癒してくれました。

次の夜も、その次の夜も、姫はらんば山王の目を盗んで 池の底を掘り続けました。

「太郎の元へ。黒沼へ」 そしてある夜、水の音を聞きました。最後のひと掘りに岩は崩れ、

鶴が池の底から、黒沼へと通じたのです。 姫は「太郎!」と叫び、大きな岩にくくりつけられている

太郎を抱きしめました。熱い涙はふたつの池に流れ、鶴ヶ池にはたちまち水が満ちました。

姫と太郎は、池の底をくぐってお互いに通い合い、いまも幸せにくらしているそうな。                           

(参考資料・瀬川拓男・松谷みよこ編・日本の民話10 秋田の民話より)

 

 横手市山内 HPより

 

【新観光秋田30景に選ばれており、池のほとりを散策すると四季の花々が楽しめます。

鶴ヶ池には「『つう』という娘が、想いを寄せていた『黒太郎』という若者へ別れを告げようとした際に滝のような涙を流し、それが大雨と一緒になって野原一面を大きな池にしてしまった」という民話も残っています。

所在地秋田県横手市山内土渕字鶴ヶ池地内】

 

 

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昔っこ

2023-12-07 05:56:17 | 昔っこ・民話

         秋田のむかしっこ

鉱山資源に恵まれた秋田の中でも 鹿角(かづの)地方は昔から 金山・銅山などの鉱山の町として

栄えていました。徳川家康が江戸に幕府を開いたころの お話としてこんな昔っこが伝わっています。

(だいぶ 昔っこをさぼっていました(;^_^A 

 

その昔 みちのくの津軽と南部の境を定めるために 南部の代官・十左右衛門という人が 

鹿角の里にやってきました。十左右衛門は錦木村や 尾去沢村の山々を調べ、ひとまずこのあたりに

境を定め、しばらくこの地にとどまることにしました。

田舎に代官様がこられたというので、多くの村人たちは見物に訪れ 十左右衛門の家は

たいへんなさわぎとなりました。十左右衛門はよく村人の相手をしたので「南部一のいい男だ」と

村人たちの評判になりました。

ある日、十左右衛門の家に百姓の女が二人の息子を連れてやってきました。

その日、十左右衛門は忙しく後で話を聞くのを約束したところ、女は土産として藁包みを置いて行きました。

その夜、十左右衛門が包みをあけると、見事な長芋がでてきました。

良く見ると長芋は,キラキラと金色の光を放ってました。十左右衛門は、驚いて女を呼んだところ

女は、「夫が亡くなってから欲張りの叔父に取り上げられ、子ども二人とどう生きたらいいかわからない」

と言います。次の日十左右衛門は、村の長老を集めて意見を聞き、欲張りと言われる叔父も呼んで

調べたところ、女の言った通りでした。そこで、叔父が取り上げた土地を女に返すように

とりはからい事件を解決してやりました。それから村には、「お代官様は長芋が好きだ」という

噂が立ち十左右衛門の家には、長芋をもって来る人が後をたちませんでした。

ところが、どの長芋にも金の砂がついてます。十左右衛門は、家来を連れ女に聞いた芋畑を

よく調べてみると、あたり一帯は砂金の畑でした。十左右衛門は、この地に境界を定め

番所を置きました。そして女の息子たちとも力を合わせ、驚くばかりの砂金を取ることが出来ました。

こうして白根金山が発見されたということです。

参考 「日本の民話10 秋田の民話」

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むかしっこ・角助堤の河童

2023-09-15 09:54:30 | 昔っこ・民話

昔 角助堤にいたずら好きの 河童が住んでいたという。カッパはジュンサイ採りの舟や

馬の体を洗う村人、水遊びする子どもたちを おぼれさせるなど 角助堤に来る人達を困らせていた。

あまりのいたずらに 耐えかねた一人の村人が カッパを捕まえ、こらしめてやろうと思いたった。

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村人は堤の岸辺の葦に 身を隠しバシャバシャと 子どもたちの水遊びのような 音を立て

カッパがやってくるのを じっと待ち続けた。 水の上に目だけ出したカッパが、キョロキョロ周りを

うかがいながら、音の方へやって来た。 村人は慎重に浅い所までおびき寄せ 持っていた棒で

カッパの頭の皿をピシャリ。突然頭をたたかれた河童は、皿の水がこぼれて、すっかりのびてしまった。

村人は荒縄で カッパをグルグル巻きにし、

 

「こら!いたずらカッパ。村さつれで行って みんなでこらしめてやる!」と 引っ張って行こうとした。

「悪がった。なんとかごめんしてけれ。おれ一人ぼっちだったので、遊ぶ友達がほしくてよぉ・・・ごめんしてけれ」

カッパは涙を流しながら、土下座してあやまった。

「ともだちがほしいって いいながら 子どもの足を引っ張ったりするもんだから だれも来なくなったんだ。

 悪さをすれば 誰も来なくなってしまう!!」と 村人はいった。

「でも、おれどご見れば みんな逃げてしまう。どうしたらいいべ」

カッパは泣きながら 村人にたずねた。 「どうしたら好かれるか 考えてみれ」と村人

「もう絶対に悪いごどしねぇ。それに溺れそうな人が居たら かならず助ける。うそじゃねぇ。」

と 河童はいった。情け深い村人は、縄をといて河童を堤に返してやった。 

その後 角助堤では、誰も溺れる人がいなくなったそうな。(旧山本群に伝わるはなし)

とっぴんぱらりのぷう・・・

 

                    

朝顔が、まだ咲いています。どんどん高く延び、換気口そば屋根下で咲いてます(左側) ☝これはこぼれ種が

下に咲いてます。毎朝外を見るのが楽しみ(^^♪                                                 

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