「胸板Ⅱ」
鍛え抜いた体を誇示するために薄着の時期にTシャツとジーンズで街を闊歩する男達。
高校生がそういう恰好をしているのはまだ可愛いが、大学生、社会人になると下心がミエミエになってしまう。
きっと彼らは風呂上りに自分の裸体を鏡に映しながらポーズをとって「うーーむ、おれの体もなかなかだ」と、にんまりしているはず。
そして自分の体を一番、目立たせる服としてTシャツを選ぶ。
それで街を歩けば、女の子がうっとりした目つきですり寄ってくる、とほくそ笑む。
だから歩いていても目玉が落ち着かず「女の子はこっちを見ているかなぁ」とチェックしているのである。
これではまるで、お尻をプリプリさせて歩いているピタピタミニのおねえちゃんと同じではないか?
別に胸板が厚いのが悪いのではない。
中身がないくせに、胸板の厚いのをこれみよがしにしているのは、あまり脳の質がいいとは思えないし、なんだか哀れを誘ってしまう。
裸になった時に威力を発揮すればいいのであるから、普段はもう少し隠していてほしい。
体自慢の種馬みたいな奴が、むこうから得意そうに歩いてくると、私は思わず横道に入り、じとーーっと横目で睨みつけてしまうのである。
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