バプテスト病院下の登山口から、登り始める。
小さな流れを遡って行くと、道は二つに分かれる。
どちらから行っても、同じところに出るのだが、
瓜生山は帰りに通る事にして、右の道を行くことにする。
稜線に出た。
登山道は、小さなアップダウンを繰り返しながら、
比叡山に向かって上り坂だ。
色づき始めたカツラの木が綺麗だ。
大鳥居に到着。
殆どの登山者は、比叡山の方へ向けて歩いていくが、
私は反対側の坂を登り、比叡アルプスに向かう。
大鳥居をくぐって、地蔵谷へ下る道は、不明瞭なので
行かない方が賢明だ。
治山林道の方は、単調な道だが、ドライブウェイから、
東海自然歩道へとつながっている。
大鳥居からは、左下の方に音羽川の水音を聞きながら
の登りだ。
比叡アルプスへの分岐点は、標識も何もないので、
非常にわかりにくい。
何度来ても、やっぱり良くわからない。
これまで、何度も道に迷った。
支尾根に入って行き止まりになったり、
谷に迷い込んでガケをよじ登った事もあるし、
そのまま直進して一本杉(ドライブウェイの途中にあるホテルの方)
まで行ってしまった事もある。
分岐点からは、風化した花崗岩のヤセ尾根を下っていく。
しばらく下ると、送電線の鉄塔が建っているのだが、
目印の筈の鉄塔は、樹木が生い茂っていて、展望が効かないので、
鉄塔の下まで来ないと、道が合ってるかどうか
わからず…何度来ても、不安だ。
比叡アルプスの登山道は、ほぼこんな感じ。
所々に岩があったり、ザラザラの急斜面を下ったりだ。
登山者とすれ違ったりすることは、まず無い。
一周トレイルの標識には「比叡アルプス」の名前が書かれているのだが、
気に留める人は居ないようだ。
ここにあっても、それほど嬉しくない
「アルプス」と書かれた道しるべ。
出来れば、分岐点と、鉄塔の手前にもつけて貰えたら
有難いのだけれど…
地蔵谷まで下りてきた。
このまま流れに沿って下っていくと、ラジウム温泉に着く。
温泉まで行けば、1時間に1本程度ではあるが、路線バスがある。
こちらから登る場合は、トレイル道への分岐点から
少し上流の右側(上流の方を向いて)に登り口がある。
ラジウム温泉には向かわず、稜線へ登り返す道を行く。
トレイル道までは5分ほどの登りだ。
東山のバックヤードには、小さな流れが数多く存在している。
市内から見たら、壁のように見える山も、裏側は小さな尾根や谷が
無数に存在し、それらの谷のひとつ、ひとつに
小さな流れがあるのだ。
比叡山の南部から大文字山の北部は、花崗岩の山で、
これ等の流れが運んだ白い砂は「白川砂」と呼ばれ、
古くから神社仏閣などの庭園にとっては
必要不可欠なアイテムとして珍重されてきた。
山の中には、石切り場の跡も存在し、
北白川界隈には今も石材屋が多い。
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