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「美味しんぼ」鼻血問題・ストレスの影響もあるのでは?

2014年06月07日 | 脱原発
「美味しんぼ」の鼻血描写について、風評被害を助長するとか、いや事実だとか、国は国民の放射線の不安にしっかり答えていないとか、いろいろな意見が出ていました。

私は、美味しんぼのマンガ自体、ひとびとの中に、この漫画のような不安とか気分が、潜在していることもあると思いますから、否定も肯定もするつもりもありません。ただ、「人びとの中にそういう思いも疑問もあるということが事実」なのだと、受けとめました。

放射性物質の検出がたとえゼロであっても、福島産というだけで買いたくないという人もいるのでしょう。それは風評というよりも、もうその人の心情的なことなのかもしれません。
つまり、数値を聞いても、心が数値を受けつけない(信じられない)という状態なのだと思います。

こういう論争が起こるたびに、ひとつ思うのは、心が作るストレス(緊急感情)が体に及ぼす影響について、反原発の人たちに、あまり理解されていないというもどかしさです。
恐れをいだけば、体はそのように反応してしまうこと、そういうことも、ないがしろにしないでほしいということです。
(参考:緊急感情を手放すと、元気になる


7日の東京新聞、福島在住の作家で僧侶の、玄侑宗久さんの連載コラム「うゐの奥山」に、納得の文がありました。以下、一部抜粋してご紹介します。



「福島の真実」?

(前略)

 笑っちゃいそうだが、笑いにはならない。なにゆえこのような「真実」ができあがるのか、深刻に考える前に、一応、富岡町、葛尾(かつらお)村、大熊町、元の都路(みやこじ)村などの知人に訊いてみた。誰にもそんな認識はない。多くは血ではなく、鼻から乾いた嗤いをもらした。

(中略)

 鼻血については、これまでにも札幌に避難した母親が参議院で訴えたことがある。しかしいずれも急性被曝とは考えられない以上、むしろ甚大なストレスを疑うのが医学的な常識というものだろう。

怯(おび)えや緊張、慣れない福島滞在によって呼吸が浅くなり、自ら活性酸素も増やしてしまい、弱っていた鼻腔の粘膜が破れたのではないか。あるいは粘膜の再生を促すビタミンAの不足も疑ったほうがいい。強い怯えが体調をどれほど左右するものか、甘く見てはいけない。だからこそ、怯えながら取材した人々や、故郷を離れて見知らぬ土地で暮らす人々のストレスこそ甚大だと思うのである。

 全国各地の放射線の推移や、国内での放射線量の偏りなど、少し広く深く、放射線について学んではいかがだろうか。どこの国でも放射線量は場所によって偏りがあるわけだが、現在の日本は、福島県も含めてちょうどカナダと同じ程度の線量分布である。少しでも余分な不安を解消し、鼻の粘膜が回復することをお祈りする。
 大体、鼻血がでるのにそれを人に言わず、隠している人が大勢いるという話を雁屋氏は信じたようだが、もしそれが本当なら、私もぜひ取材してみたい。どうしたら隠し果(おお)せるのか、知りたいではないか。

(後略)

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未曾有の原発事故がこの日本で起こってしまった。そのストレスは、むしろ原発反対を唱えてきた方たちほど、大きいと理解できます。
ちなみに「ストレスが体に与える影響」で検索したら、ご紹介しきれないくらい、いろいろ出てきました。
関心がありましたら、ぜひお確かめください。

そうは言っても、私も脱原発の思いは同じです。事故で、沢山の人々の故郷を奪ってしまったことは事実ですし、地元に帰れず避難したまま亡くなった方たちも大勢いらっしゃいます。これから先も、福島の事故現場は危険に満ちたままでしょう。
地震国だけでなく、昨今は気候も荒れて、日本中どこが安全なんていう場所もありませんし、放射性廃棄物の処分の仕方もわからない、原発なんて、何一ついいことなどないのですから・・・。


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2 コメント

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Unknown (メイプル)
2014-06-10 20:26:28
「美味しんぼ」や放射能と鼻血の関連性については、私個人としては恐らく関係は無いと思っています。

もし仮に、出血を伴う程の放射線を浴びていた場合、鼻血では済まないでしょう。それこそ生命維持が出来ないでしょうね。

結局この原発問題に大勢の人が何らかの形で動揺してしまうのは、原発そのものの問題以上に現代社会の病巣を直視せざるを得ないからだと思います。

私は「経済至上社会」を継続させるのは、原発は必要だと思っています。例え事故が発生し、その土地が穢れ大勢の人が避難を余儀なくされる事があったとしても、「経済至上社会」で長期間原発を止めるのは愚策です。電気代が高くなれば経済に悪影響が出ますし、それによる損失は恐らく事故による直接的な被害を「数字の上で」上回るでしょう。

例え処理しきれない放射性廃棄物が出たとしても関係ありません。だって「今」儲かれば、それでいいのですから・・・今のシステム的に言えば。

それは常に経済と言う車輪を回し続けなければたちまち立ち行かなくなるこの「経済至上社会」においては致命的です。だからこそ、現政権も再稼働させようと必死なのでしょう。

ここで問題となってくるのが、資本主義による「経済至上社会」です。

常に走り続けなければいけない、走れなくなったものは価値無しと切り捨てられる、人が商品として扱われる・・・そんな社会を私達人間は求めここまで文明を発達させてきたのでしょうか。

結局資本家に莫大な富が集中し、庶民は奴隷のように働かされる。自由競争など名目に過ぎず、その実態は資本が資本を呼ぶ出来レースです。

欲が欲を掻き立て、人の心を常に情報と欲望が刺激し続け、消費を急き立てられ、結果多くの人が疲れ切っています。心を病み、自ら電車に飛び込む人が後を絶ちません。

経済が人の魂さえも蝕むこの社会を人はいつまで継続させる気なのでしょうか。資源とエネルギーを喰いつくし、発展途上国を搾取し、人の心を病ませ続ける現代社会の病巣の一端が「原発」だと私は思っています。

ただ、原発という技術自体は善でも悪でもありませんし、やがて枯渇する火力に代わる安定したエネルギーの模索が急務なのも本当でしょう。

恐らく原発再開、しばらくは原発で発電しつつ現在開発中の核融合発電を完成させバトンタッチ、となる可能性が高いと私は思っています。

ただ、常にエネルギーを求め、消費を求め、人を急かし続けるこの社会はまるで餓鬼のようだとも感じます。そこに平安や静寂はありません。

資本主義にとって平安や静寂など経済を回す際の邪魔にしかなりませんからね(汗)

まあ、物質主義と資本主義の本殿アメリカでも最近精神性や平等性を取り戻そうという運動が盛んですし、人間が一度自分達の生き方を見つめなおす時期に来ていると思います。

この地球に平穏が少しでも戻れば、この「原発」問題を初めとした人類の課題も少しは片付く・・と思いたいものですね。


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メイプルさんへ (金木犀)
2014-06-11 10:42:00
>常に走り続けなければいけない、走れなくなったものは価値無しと切り捨てられる、人が商品として扱われる・・・

>資源とエネルギーを喰いつくし、発展途上国を搾取し、人の心を病ませ続ける現代社会の病巣の一端が「原発」だと私は思っています。

そうですね。
金融資本主義、経済至上主義、物質主義が加速してゆけば、行く先は破滅しかない、そういう想像力が、今だけ、目先のお金だけ見ている者には、ないのでしょう。
いつまでやっているの、と、思うのですが、昨日と同じ今日をつなぐしか出来ない、レールの上から降りるのが怖い・・
そういう思いが、原発必要なのだろう、という空気を作りだしているのでしょうね。

それはやっぱり違うと言い続けても、一人では蟷螂の斧ですよね。

ただ、事故が起こってから、世界の潮流は少し変わってきました。
金融資本主義は、まだまだしぶといですが、視点を変えれば、たしかに再生可能エネルギーは、始まっていますし、日本では、「里山資本主義」という生き方が、始まっています。

>恐らく原発再開、しばらくは原発で発電しつつ現在開発中の核融合発電を完成させバトンタッチ、となる可能性が高いと

「核融合発電」の意識レベルは、「175=プライド」でした。理論倒れになる可能性もありますし、原発同様、未来はないと思います。

メイプルさんは、お若い方と思います、まだまだ人生の時間はたくさんあります。
どうぞ、あきらめないで・・・メイプルさんはメイプルさんの信じる道を堂々と進んでくださいね。
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