知り合いの薬剤師さんは、薬剤師さんでありながら私どもに「すべての薬は害悪だ」とまで言いきったのですが。
そういう方ですから、病院付の薬剤師さんなので、医師と患者さんとの間に挟まれて葛藤があるのだそうです。
9月8日の東京新聞には、はからずも?薬害関連の記事が、続け様に載っていたので、メモのために。
その1 抗がん剤については、言い出せばきりがないけれど。病気と思ったら実は薬の副作用って言うことはよくありますね。
その2 精神安定剤(ベンゾジアゼピン製剤)に関して、精神科医が投与を控える時代になったが、内科医など専門以外の医師には、理解が進まず、薬害が減らない現状。生活を改めず薬に頼る患者にも問題はある。
にゃんこスローライフ・便秘予防も毛玉出すのも猫草にゃ
薬に頼らず生活改善
中山名峰
経済成長に伴ってストレスが増え、1970年代以降、精神安定剤であるベンゾジアゼピン製剤(BZD)が流行した。頭痛、肩こり、不整脈、耳鳴り、不安、不眠、原因不明の厄介な症状に効果的であった。
ところが90年代に、この薬物は耐性、つまり長く服用すると効果が落ち、急に服用をやめると、逆に不眠、不安、認知機能などが悪化することが知られるようになった。BZDは精神科薬であるにもかかわらず、内科医など、精神科を専門としない医師が、多く使用している。精神科医が投与を控える時代になったのに、専門医以外の医師による投与量は減っていない。
早い、うまい、安い。どこかのファストフード店のうたい文句だ。高度成長の行く末、これらの店で食事を数分で済ませている日本人は幸せになったのだろうか。睡眠時間を削り、運動することもなく、常時神経を使い、やがて頭痛、不眠などの症状が生じる。病院に行っては即効性のある薬を求める。希望に沿わなければ、すぐに次の病院に行く。
BZD依存症で社会から脱落した患者が数多くいる。即効性のある薬物に頼るのではなく、どうしてその頑固な症状が生じるのか、生活改善からいま一度見つめ直してみないか。たまにはスローフード店に行こうよ。(名古屋市立大学病院睡眠医療センター部長)
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その3 これは、家庭欄への読者投稿です。高齢者への多量の薬の出し方は、異常かとも思う。
薬を減らして
薬が大量に処方され、飲まずに捨てたり、飲み忘れたりすることが問題になっているが、身近で、こんな事件が起きた。姉が錠剤を包装シートごと飲んでしまったのだ。
電話があり、喉がチクチク痛いと言う。医師の弟に相談すると、総合病院に行けとのこと。慌ててタクシーを飛ばす。耳鼻科医の診察を受け、X線では映らず、コンピューター断層撮影(CT)で横隔膜の隅の白い四角い影が発見された。結局、胃カメラで口から取り出されたが、ほっておくと十二指腸に入り開腹手術になるそうだ。
姉は入院し、朝、私が迎えに行った。87歳を85歳が世話をする。車いすの移動にも大汗をかいた。お互い一人でがんばって暮らしているが、今後のことが心配になった。
姉は三つの病院から、十種類の薬を受け取り、毎朝、一粒ずつ取り出して飲むのが一苦労だという。薬剤師の助言もあり、その後、薬を減らしてもらった。
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我が家でも、病院からの父の薬で、ひどい目にあった経験あり。
→医者と製薬会社が作る病人
(2007年の記事、まだ私めも少々とんがっていた ヽ(`Д´)ノ ので、読み苦しかったらご勘弁。(*ノω・*)
そういう方ですから、病院付の薬剤師さんなので、医師と患者さんとの間に挟まれて葛藤があるのだそうです。
9月8日の東京新聞には、はからずも?薬害関連の記事が、続け様に載っていたので、メモのために。
その1 抗がん剤については、言い出せばきりがないけれど。病気と思ったら実は薬の副作用って言うことはよくありますね。
抗がん剤で涙目発症 「TS-1」副作用 4人に1人
入院でなく外来での治療が増えた抗がん剤。副作用は脱毛、吐き気、貧血などだが、目の異常はあまり知られていない。目の症状が命に関わることはほとんどないが、生活への影響は大きい上、放置すると悪化し後遺症につながるものもある。 (吉本明美)
静岡県立静岡がんセンター(同県長泉町)眼科の柏木広哉部長が「涙が止まらない」と訴える患者の増加に気づいたのは二〇〇七年ごろ。翌〇八年四月からの四年間で約二百人。「以前はほとんどなかったのに急に増えた印象だ」
〇七年は、がんの治療をめぐり変化があった。「ティーエスワン(TS-1)」という既存の抗がん剤が、国内の大規模臨床試験の結果、胃がん手術後の再発予防などに有効と分かり、標準的な治療に位置付けられた。
「TS-1を比較的長期間飲み続ける人が増えた結果、涙目の発症が多くなり注目されるようになったのでは」と同センター消化器内科の安井博史部長。胃がん手術後にこの薬を飲んだ人を安井さんらが調べると、四人に一人程度の割合で、治療が必要な涙目の症状があった。
涙は黒目の外側上方にある涙腺から分泌され、目の表面を潤した後、涙点から涙小管などを経て鼻へ排出される。涙点以降の経路(涙道)のどこかが炎症などで狭くなったりふさがったりすると、流れが滞り涙目に。視界がぼやけ物が見にくくなるため、車の運転に支障を来すこともある。
TS-1が涙目を引き起こす仕組みは未解明。成分が涙に出て涙道の粘膜を傷める可能性が指摘される。軽症なら成分を洗い流すため、防腐剤を含まない目薬をさす。水道水は滅菌されていないので使わない。
涙道が通りにくくなっていればファイバースコープで観察し、ポリウレタンなどの微細な「涙管チューブ」を挿入し通過を確保する治療法がある。チューブは抗がん剤治療の終了後に抜き取る。ただ「涙目を放置して涙道の状態が悪化すると、チューブも入れられず回復が難しいケースもある。早い対処が何より大切」と柏木さん。問題は、涙道の治療を手掛ける眼科医が少ないことだ。
TS-1以外の抗がん剤でも、結膜炎やまつげが抜けるなど、さまざまな症状がある。しかし目の副作用に対する認知度が低いこともあって、頻度などの実態ははっきりしていない。抗がん剤治療を担当する医師と眼科医が同一施設内で連携して治療に当たる医療機関は数少ない。
柏木さんは、抗がん剤治療を受ける患者への一般的な注意として「目にも副作用が出る可能性があることを知った上で、異常を感じたらまず主治医に相談し、必要に応じ専門の眼科医を紹介してもらってほしい」と話す。同センターは、抗がん剤治療で起きる可能性がある目の症状や対処法などをまとめた小冊子「抗がん剤治療と眼の症状」を作成、HPで公開している。
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入院でなく外来での治療が増えた抗がん剤。副作用は脱毛、吐き気、貧血などだが、目の異常はあまり知られていない。目の症状が命に関わることはほとんどないが、生活への影響は大きい上、放置すると悪化し後遺症につながるものもある。 (吉本明美)
静岡県立静岡がんセンター(同県長泉町)眼科の柏木広哉部長が「涙が止まらない」と訴える患者の増加に気づいたのは二〇〇七年ごろ。翌〇八年四月からの四年間で約二百人。「以前はほとんどなかったのに急に増えた印象だ」
〇七年は、がんの治療をめぐり変化があった。「ティーエスワン(TS-1)」という既存の抗がん剤が、国内の大規模臨床試験の結果、胃がん手術後の再発予防などに有効と分かり、標準的な治療に位置付けられた。
「TS-1を比較的長期間飲み続ける人が増えた結果、涙目の発症が多くなり注目されるようになったのでは」と同センター消化器内科の安井博史部長。胃がん手術後にこの薬を飲んだ人を安井さんらが調べると、四人に一人程度の割合で、治療が必要な涙目の症状があった。
涙は黒目の外側上方にある涙腺から分泌され、目の表面を潤した後、涙点から涙小管などを経て鼻へ排出される。涙点以降の経路(涙道)のどこかが炎症などで狭くなったりふさがったりすると、流れが滞り涙目に。視界がぼやけ物が見にくくなるため、車の運転に支障を来すこともある。
TS-1が涙目を引き起こす仕組みは未解明。成分が涙に出て涙道の粘膜を傷める可能性が指摘される。軽症なら成分を洗い流すため、防腐剤を含まない目薬をさす。水道水は滅菌されていないので使わない。
涙道が通りにくくなっていればファイバースコープで観察し、ポリウレタンなどの微細な「涙管チューブ」を挿入し通過を確保する治療法がある。チューブは抗がん剤治療の終了後に抜き取る。ただ「涙目を放置して涙道の状態が悪化すると、チューブも入れられず回復が難しいケースもある。早い対処が何より大切」と柏木さん。問題は、涙道の治療を手掛ける眼科医が少ないことだ。
TS-1以外の抗がん剤でも、結膜炎やまつげが抜けるなど、さまざまな症状がある。しかし目の副作用に対する認知度が低いこともあって、頻度などの実態ははっきりしていない。抗がん剤治療を担当する医師と眼科医が同一施設内で連携して治療に当たる医療機関は数少ない。
柏木さんは、抗がん剤治療を受ける患者への一般的な注意として「目にも副作用が出る可能性があることを知った上で、異常を感じたらまず主治医に相談し、必要に応じ専門の眼科医を紹介してもらってほしい」と話す。同センターは、抗がん剤治療で起きる可能性がある目の症状や対処法などをまとめた小冊子「抗がん剤治療と眼の症状」を作成、HPで公開している。
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その2 精神安定剤(ベンゾジアゼピン製剤)に関して、精神科医が投与を控える時代になったが、内科医など専門以外の医師には、理解が進まず、薬害が減らない現状。生活を改めず薬に頼る患者にも問題はある。
にゃんこスローライフ・便秘予防も毛玉出すのも猫草にゃ
薬に頼らず生活改善
中山名峰
経済成長に伴ってストレスが増え、1970年代以降、精神安定剤であるベンゾジアゼピン製剤(BZD)が流行した。頭痛、肩こり、不整脈、耳鳴り、不安、不眠、原因不明の厄介な症状に効果的であった。
ところが90年代に、この薬物は耐性、つまり長く服用すると効果が落ち、急に服用をやめると、逆に不眠、不安、認知機能などが悪化することが知られるようになった。BZDは精神科薬であるにもかかわらず、内科医など、精神科を専門としない医師が、多く使用している。精神科医が投与を控える時代になったのに、専門医以外の医師による投与量は減っていない。
早い、うまい、安い。どこかのファストフード店のうたい文句だ。高度成長の行く末、これらの店で食事を数分で済ませている日本人は幸せになったのだろうか。睡眠時間を削り、運動することもなく、常時神経を使い、やがて頭痛、不眠などの症状が生じる。病院に行っては即効性のある薬を求める。希望に沿わなければ、すぐに次の病院に行く。
BZD依存症で社会から脱落した患者が数多くいる。即効性のある薬物に頼るのではなく、どうしてその頑固な症状が生じるのか、生活改善からいま一度見つめ直してみないか。たまにはスローフード店に行こうよ。(名古屋市立大学病院睡眠医療センター部長)
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その3 これは、家庭欄への読者投稿です。高齢者への多量の薬の出し方は、異常かとも思う。
薬を減らして
●城 ●子(85) 無職 神奈川県鎌倉市
薬が大量に処方され、飲まずに捨てたり、飲み忘れたりすることが問題になっているが、身近で、こんな事件が起きた。姉が錠剤を包装シートごと飲んでしまったのだ。
電話があり、喉がチクチク痛いと言う。医師の弟に相談すると、総合病院に行けとのこと。慌ててタクシーを飛ばす。耳鼻科医の診察を受け、X線では映らず、コンピューター断層撮影(CT)で横隔膜の隅の白い四角い影が発見された。結局、胃カメラで口から取り出されたが、ほっておくと十二指腸に入り開腹手術になるそうだ。
姉は入院し、朝、私が迎えに行った。87歳を85歳が世話をする。車いすの移動にも大汗をかいた。お互い一人でがんばって暮らしているが、今後のことが心配になった。
姉は三つの病院から、十種類の薬を受け取り、毎朝、一粒ずつ取り出して飲むのが一苦労だという。薬剤師の助言もあり、その後、薬を減らしてもらった。
--------------------------
我が家でも、病院からの父の薬で、ひどい目にあった経験あり。
→医者と製薬会社が作る病人
(2007年の記事、まだ私めも少々とんがっていた ヽ(`Д´)ノ ので、読み苦しかったらご勘弁。(*ノω・*)