パウエル氏「人生の汚点」終生悔いた国連演説 CIA信じる以外なく:朝日新聞デジタル
コリン・パウエル元国務長官が18日、新型コロナウイルス感染に伴う合併症のため死去した。84歳だった。黒人初の米軍統合参謀本部議長として19...
朝日新聞デジタル
米・ブッシュジュニア政権は、大義のために武力に頼る新保守主義・ネオコンと市場原理を是とする新自由主義・ネオリベがあわさって、911を大義名分に、石油のために中東を武力で抑えて金儲けに利用した、彼らこそ悪夢のような共和党政権だった。
唯一の良心と思ったのが当時のコリン・パウエル国務長官だった。
だからこそ、アメリカ国民だけでなく、世界の中枢がパウエルの言うことなら信用していた。
国連はアメリカのイラク攻撃に反対していたけれど、ブッシュジュニアとその裏にいるかつてはCIA長官だったパパブッシュ、副大統領だったチェイニー、国防長官だったラムズフェルドの野望は一致していた。だったら世界が信用しているパウエルを利用しようと・・狂気の事態に入った。
CIAに圧力をかけ無理矢理、イラクに大量破壊兵器があるという証拠をねつ造させ、パウエルをだまして、イラク攻撃の理由を国連で演説する役割を担わせたのですね。
参考:理性の奪還 もう一つの不都合な真実 アル・ゴア著
パウエルは、その後は人生に後悔を繰り返さないように、共和党でありながら党の事情より自分の良心に従って、オバマを評価したし、トランプを党内から批判した。
そして、共和党以外の人たちからも信頼される共和党の重鎮となった。
イラク人質事件、イラクで活動する3人の民間人が人質になった際、日本では、彼らの安否を気遣うよりも、信じられないほどたくさんのバッシングが、人質たちに向けられた。
その話を来日したパウエルが聞いたとき、すごく悲しそうな顔で、人質になった人たちはイラクを良くしようとしていた、誇りにすべき人たちだと反論した。
私は当時、日本の状況に異様な違和感を抱いていたので、パウエル氏の発言にとても納得できた。
日本では、当時人質を擁護すれば、擁護した人もバッシングされるという異常事態でした・・・
14年前、誰が「自己責任論」を言い始めたのか? | 文春オンライン
シリアで武装勢力に拘束されていたジャーナリスト、安田純平さんが解放された。すると、またしても自己責任論が噴出した。おかえりなさい、安田さん。...
文春オンライン
以下、パウエル氏の発言を抜粋。
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「誰も危険を冒さなければ私たちは前進しない」
「より良い目的のため、みずから危険を冒した日本人たちがいたことを私はうれしく思う」
「彼らや、危険を承知でイラクに派遣された兵士がいることを、日本の人々は誇りに思うべきだ」
「私たちは『あなたは危険を冒した、あなたのせいだ』とは言えない。彼らを安全に取り戻すためにできる、あらゆることをする義務がある」
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まっとうな発言だと思う。
それに対して、自己責任論を盾に人質に対してひどいことばかり言っていた与党政治家の言い訳は、今さら聞きたくないけど。
でも、だまされたとはいえ、国連で彼が間違った演説をしたために、アメリカのイラク攻撃が容認され、破壊されてしまった国家、失われてしまったイラクの市民の命、鬼っ子のISの台頭、その後の歴史が大きく変わった。
痛恨の極みと反省しても、それはもう取り返しがつかない。過去は変えられない。
そして日本でもその影響はあった。かつての世界大戦で傷ついた日本が、世界の恒久平和を目指すため、世界に先駆けて築き上げた平和憲法。
アメリカの戦争に加担するために、その平和憲法を侮蔑し、国家神道回復・富国強兵・特権階級回帰のネオ明治維新を目指す安倍晋三をはじめとする政治家の台頭を許してしまったこと。
本当に残念な時代に突入したと思った。
それにしても、パウエルは、ワクチン接種を終えていたのだから、やはり、ワクチンを打てば感染しないからの・・・感染しても重症化しない、死亡率も下げられる、ということも都合の良い専門家もどきの人たちの願望だったのだろう。これもまた残念です。
コロナというより、コロナワクチンの合併症かもしれない。
で、3回目、4回目、と先進国はいつまで人体実験をするのだろう。これもまた狂気だが、それを大手マスコミが口にできないのも異様な狂気の時代だ。
コリン・パウエル氏のご冥福を祈ります。