北朝鮮では、犯罪者(と、国が認定した者)の死刑執行の時、「見せしめ」のために公開処刑が行われるという。
実際に、昨日の某テレビ番組で、隠し撮りされた公開処刑の映像が流れ、目を覆ってしまった。
公開処刑を見たことのある脱北者が語るに、人々に、処刑の様子をあえて見せることで、「国に逆らうとこうなるよ」というメッセージを出しているのだと。
シリアのアサド政権は、人道的に使ってはならないという化学兵器を使用し、罪のない自国の子どもたちをも殺した。その国の為政者が、自国民を殺害する。貧者の核兵器と呼ばれる化学兵器は、そこにいたすべての命を奪ってしまう・・・。あってはならないことが、続いている。
もし、北朝鮮やシリアに、日本国憲法と同様の憲法があったなら、たとえ最高権力者であっても、たちどころに犯罪者となり、逮捕されるだろう。
もし、日本の為政者が、キム・ジョンウンやアサドのように、臆病さを虚勢によって支えているような人物で、「自分を批判したものは全て自分の敵」と思い込むようなタイプの政治家であったとしても、日本国憲法は彼の暴走を許さない。
あらためて、この本、買って読みました。
前の記事で口語訳の前文と、9条をご紹介したけれど、第3章の「国民の権利及び義務」を読みながら、日本の憲法は本当にいい憲法だなあ、と、つくづく思った。これは、やはり日本の宝ですよ。
第13条
俺たち国民は、みんな個人として扱われる価値があるし、すべての人は自分なりの幸せを追い求める権利があるんだ。このためにこそ政治家はがんばってくれよ。でも、国民も権利があるからといって、横着はすんなよ。お前に権利があるように、人様にも権利があるんだからな。
第14条
俺たちはみんな平等だよ。人種とか考え方とか性別とか身分とか出身地だったり、そういう自分でどうしようもできないことなんかで差別する法律や政治は、絶対に認めないよ。
第19条
どんな考えでも、それはお前の考えなんだから、大事にされるよ。もし公権力がお前の考えや良心に反することを要求しても、全部無視していいよ。
第21条
みんなで集まったり、自分の考えをしゃべったり、本とかにして表現することは、すべて自由だぜ。どんな表現でもそれはお前の権利だから、胸はってやれよ。
第24条
まずいっておくけど、男女はどっちが偉いとか、ないからな。結婚はお互いがこの人と一緒になりたいと思ったからこそ、できるんだ。結婚したら、仲良く助けあって、幸せに暮らそうぜ。
第31条
俺たちは、ちゃんとした法律に従った手続き以外で、命や自由を奪われないし、その他の刑罰も受けることないからな。
「最高法規」を示す第97条。これは、口語訳でビビっときて、原文を読んでさらに感動しました。
第97条
この憲法が大事にしている基本的人権っていうのは、世界中の人たちがこれまで何百年もずーっとがんばって考えて、闘って、そして勝ち取った結果だよ。これは俺たちと俺たちのガキ、またそのずっと先のガキまで永久に受け取った、誰にも侵されない超重要な権利なんだ。
第97条(原文)
この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年に渡る自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。
>幾多の試練
そうです。日本でもかつては、北朝鮮やシリアのように、国の方針に疑問を抱いたり、不都合な存在となった者は、権力によって簡単に弾圧されました。理不尽な拷問によって自白を強要されたり、獄死した者たちも大勢いました。
時代時代により、クリスチャンはヤソと呼ばれ、共産主義者はアカと呼ばれ、弾圧されました。心を変えなければ、死をもってあがなわなければならない時代もありました。
国家がはじめた戦争に巻き込まれ、すべての国民は駒として利用され、兵隊たちはむなしく死んでゆきました。
過去の歴史よりずっと、沢山の人々の血と涙が連なって、ようやく日本国憲法は生まれたんです。
97条はそれを明確に著しています。
この口語訳は、法律を学ぶ24歳の大学生が書きました。
かつてこのような試みをしたものがあったかどうか、私は知りませんが、改憲の気配がする今日このごろ、彼が記したこの本は、沢山の人々に憲法の何たるかを知らせるために、とても重要な役割を果たすことでしょう。
奇しくも、「はだしのゲン」が、松江市の教育委が閲覧制限を求めたというニュースのお陰で、逆に脚光を浴び、在庫がなくなるほど、売れているといいます。
安倍政権に役割があるとするなら、日本の民主主義に試練と危機感を与えて、民主主義を鍛えてくれるということなのかもしれません。
気づいたら、後戻りできないところにいたということがないように、国民は、この試練に負けないように、巻かれないように、声をあげ続けてゆきましょう。
★関連記事
「憲法今こそ役に立つ」 宮崎駿さん
(いま時代が大きくきしんで動き始めており、破滅的な方向に振れていく危険がある。その時に自分たちの憲法が役に立つと思っている)
9条が危ない 92歳元兵士・岩井忠正さんのお話
(若い人には、憲法は人を縛るものと思っている人が多いが、憲法は国民が国を縛るものなんです。政府をも規制する権利を持っていることに気付いてもらいたい)
超口語訳・日本国憲法
実際に、昨日の某テレビ番組で、隠し撮りされた公開処刑の映像が流れ、目を覆ってしまった。
公開処刑を見たことのある脱北者が語るに、人々に、処刑の様子をあえて見せることで、「国に逆らうとこうなるよ」というメッセージを出しているのだと。
シリアのアサド政権は、人道的に使ってはならないという化学兵器を使用し、罪のない自国の子どもたちをも殺した。その国の為政者が、自国民を殺害する。貧者の核兵器と呼ばれる化学兵器は、そこにいたすべての命を奪ってしまう・・・。あってはならないことが、続いている。
もし、北朝鮮やシリアに、日本国憲法と同様の憲法があったなら、たとえ最高権力者であっても、たちどころに犯罪者となり、逮捕されるだろう。
もし、日本の為政者が、キム・ジョンウンやアサドのように、臆病さを虚勢によって支えているような人物で、「自分を批判したものは全て自分の敵」と思い込むようなタイプの政治家であったとしても、日本国憲法は彼の暴走を許さない。
あらためて、この本、買って読みました。
前の記事で口語訳の前文と、9条をご紹介したけれど、第3章の「国民の権利及び義務」を読みながら、日本の憲法は本当にいい憲法だなあ、と、つくづく思った。これは、やはり日本の宝ですよ。
第13条
俺たち国民は、みんな個人として扱われる価値があるし、すべての人は自分なりの幸せを追い求める権利があるんだ。このためにこそ政治家はがんばってくれよ。でも、国民も権利があるからといって、横着はすんなよ。お前に権利があるように、人様にも権利があるんだからな。
第14条
俺たちはみんな平等だよ。人種とか考え方とか性別とか身分とか出身地だったり、そういう自分でどうしようもできないことなんかで差別する法律や政治は、絶対に認めないよ。
第19条
どんな考えでも、それはお前の考えなんだから、大事にされるよ。もし公権力がお前の考えや良心に反することを要求しても、全部無視していいよ。
第21条
みんなで集まったり、自分の考えをしゃべったり、本とかにして表現することは、すべて自由だぜ。どんな表現でもそれはお前の権利だから、胸はってやれよ。
第24条
まずいっておくけど、男女はどっちが偉いとか、ないからな。結婚はお互いがこの人と一緒になりたいと思ったからこそ、できるんだ。結婚したら、仲良く助けあって、幸せに暮らそうぜ。
第31条
俺たちは、ちゃんとした法律に従った手続き以外で、命や自由を奪われないし、その他の刑罰も受けることないからな。
「最高法規」を示す第97条。これは、口語訳でビビっときて、原文を読んでさらに感動しました。
第97条
この憲法が大事にしている基本的人権っていうのは、世界中の人たちがこれまで何百年もずーっとがんばって考えて、闘って、そして勝ち取った結果だよ。これは俺たちと俺たちのガキ、またそのずっと先のガキまで永久に受け取った、誰にも侵されない超重要な権利なんだ。
第97条(原文)
この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年に渡る自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。
>幾多の試練
そうです。日本でもかつては、北朝鮮やシリアのように、国の方針に疑問を抱いたり、不都合な存在となった者は、権力によって簡単に弾圧されました。理不尽な拷問によって自白を強要されたり、獄死した者たちも大勢いました。
時代時代により、クリスチャンはヤソと呼ばれ、共産主義者はアカと呼ばれ、弾圧されました。心を変えなければ、死をもってあがなわなければならない時代もありました。
国家がはじめた戦争に巻き込まれ、すべての国民は駒として利用され、兵隊たちはむなしく死んでゆきました。
過去の歴史よりずっと、沢山の人々の血と涙が連なって、ようやく日本国憲法は生まれたんです。
97条はそれを明確に著しています。
この口語訳は、法律を学ぶ24歳の大学生が書きました。
かつてこのような試みをしたものがあったかどうか、私は知りませんが、改憲の気配がする今日このごろ、彼が記したこの本は、沢山の人々に憲法の何たるかを知らせるために、とても重要な役割を果たすことでしょう。
奇しくも、「はだしのゲン」が、松江市の教育委が閲覧制限を求めたというニュースのお陰で、逆に脚光を浴び、在庫がなくなるほど、売れているといいます。
安倍政権に役割があるとするなら、日本の民主主義に試練と危機感を与えて、民主主義を鍛えてくれるということなのかもしれません。
気づいたら、後戻りできないところにいたということがないように、国民は、この試練に負けないように、巻かれないように、声をあげ続けてゆきましょう。
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(いま時代が大きくきしんで動き始めており、破滅的な方向に振れていく危険がある。その時に自分たちの憲法が役に立つと思っている)
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(若い人には、憲法は人を縛るものと思っている人が多いが、憲法は国民が国を縛るものなんです。政府をも規制する権利を持っていることに気付いてもらいたい)
超口語訳・日本国憲法
マッサンちの近所のべっぴん同盟の方たちに、声に出して読んでもらいたいです(笑)
(わかる人しかわからない話ですみません)
国民が、9条を変えられてたまるかと、ノーベル賞候補にしたり、翻訳したり。
憲法を前よりも身近にしてくれたのは、やっぱり、安倍さんの功績かも・・・