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福島第一は、津波到達2分前に電源喪失が起こっていた

2016年05月07日 | 脱原発
もう2年前の2014年になりますが、一人の弁護士が、福島第一原発の電源喪失の原因は、「津波ではない」という論文を発表していました。
「原発は、地震に強い、津波は想定外だった」という根拠のもとに、再稼働がすすめられているわけですが、津波が原因ではなかったということが事実であるなら、地震によるものだったか、機器の破損によるものだったか・・・規制委も東電の主張を鵜呑みにして、その点が検証されないままの状態で、原発再稼働が始まってしまった。
今、揺れ続けている九州の大地で稼働し続けている、30年を経過した川内原発は、大丈夫なのか、疑問が一気に湧いてきます。

(以下の新聞記事の意識レベルは、500を超えていて、信頼できるものと感じました。)(523)


津波『原因でない』
福島第一1号機 非常用電源喪失 伊東良徳弁護士が論文

(東京新聞 2014年3月5日)

 福島原発事故でメルトダウンの原因となった非常用電源の全喪失。東京電力は津波が原因と主張しているが、「福島第一原発1号機(の電源喪失)は津波ではあり得ない」という論文が発表され、波紋を広げている。原子力規制委員会は公式見解を示していないが、推進派の「津波対策さえすれば、再稼動できる」という論理を根底から揺さぶっている。(出田阿生)

規制委触れず 揺れる再稼働の根拠

 「1号機の非常用電源は、津波到達前に何らかの原因で喪失した。津波で回復不能のダメージを受けたことは否定しないが、喪失の直接原因ではあり得ないという確信を得た。原因究明をなおざりにしたまま、再稼働に向けた動きが進められているのはおかしい」

 元国会事故調査委員会の委員だった科学ジャーナリストの田中三彦氏らと、協力調査委員として事故原因を調査、分析した伊東良徳弁護士はそう語る。月刊「科学」の三月号(電子版)に「再論 福島第一原発1号機の全交流電源喪失は津波によるものではない」という論文を掲載した。

 伊東弁護士らは2012年7月発表の国会事故調報告書でも「1号機の非常用電源のうち、一つの喪失電源は津波ではない」とした。伊藤弁護士は福島第一原発から1.5キロ沖合いに設置された波高計のデータや東京電力が撮影した津波が原発を奪う写真の分析を進め、今回、論文をまとめた。

 それによると、東電が「津波によって1号機の非常用電源がすべて失われた」とする時刻より、津波が1号機に到達したと推測できる時刻が2分以上遅いことがわかった。津波で浸水する前に、地震動など何らかの理由で、非常用電源が壊れていたことになる。

 東電は1号機の全電源喪失の時刻について11年3月11日の「15時36分」としている。ところが、波高計で実測した津波のデータと、一連の津波写真を伊東弁護士が照らし合わせると、「15時38分以降」となった。

 しかも、国会事故調が集めた証言にもそれを補強する材料があった。「15時39分に1号機の前にある石油タンクが流された」とする、事故当時の東電関係者の目撃証言だ。石油タンクは1号機よりも低い敷地に設置されていたため、この時間帯にはまだ1号機には津波が到達していなかったと推測できる。

 東電の言い分には数々の矛盾点がある。たとえば津波が高さ5.5メートルの防潮堤を乗り越えている写真があるが、東電の主張する時間の波高計のデータをみると、平均4.5メートル程度しかない。さらに最初に原発に押し寄せた津波の到達時間についても矛盾が露呈した。東電の主張通り計算すると、普通の津波なら2分程度かかるところを1分足らずで到達してしまう。

 東電は、昨年(注:2013年)12月に提出した政府への第一回進捗報告で、原発敷地内での津波の到達時間を発表したが、伊東弁護士は「これでは広大な敷地のどこに到達したのかわからない。1号機への到達時刻を記した上で、その根拠を示さなければ『津波で全電源喪失』した証拠にはなり得ない」と指摘する。

 この論文に対し、東電広報部は「自社の調査では、原因は津波によると結論づけている」としている。

 伊東弁護士は「電源喪失の原因が 津波でなければ地震の揺れなのか、機器に問題があったのか。そこの究明抜きに電源喪失の対策は取れず、再稼働の基準も設けられない。原子力規制委員会は東京電力の主張をうのみにせず、独自調査をやるべきだ」と話している。



先日見たテレビでも最新の耐震建築で、震度7でも耐えうる家が、2度めの同じ揺れであえなく倒れてしまった実験を見た。1度は耐えるが、2度は耐えられなかったのです。
何度も何度も揺れ続けている場所で、すでに30年以上経過した原発の、金属疲労など問題はないだろうか。
素人でも心配することなのに、ただただ「異常なし」の一言ですますことは、事業者としても誠実さをかく。
原発のような、事故が起きたら、取り返しのつかないものに対して、私たちが、より厳格により臆病な態度で向かうのは、当然ではないでしょうか。

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