2tトラックというものは基本的に下道でバリバリ走らせる事をメインに考えられた車両なので、高速道路の快適クルーズ走行とは無縁の車両です。
ギヤ比もクロスしているしトラックなので空気抵抗や登坂路にも敏感に反応し、定速で走らせようと思うと乗用車よりも遥かに神経を使う印象です。
そこで、サーキット走行疲れがあっても楽に帰れるようにと後付けのクルーズコントロールを取り付ける事にしました。
普段の足で活躍するフィットとN-ONEにはPIVOT製の後付けクルーズコントロールを取り付けていますが、今回取り付けるトラック、マツダタイタンLKR81ARには適合するわけもなく、別製品でシリウス製LC310というクルーズコントロールを取り付ける事にしました。
今回はあまり付けている方が居ない商品のようだったので取付風景を紹介してみる事にしました。
まず電源ですが、トラックなのでバッテリー2個直列の24V車ですが、LC310の電源は12V(他の信号線は24VのままでOK)という商品なので、電源用に12Vを用意します。
説明書の推奨は2個のバッテリーの片側から取り出すとなっていますが、私的には片側バッテリーのみから電源を取ってしまうとバッテリーの痛みが早くなる気がしたので非推奨ですがDC-DCコンバーターで24Vを12Vに変圧して使用しました。(結果、全く問題なく使用できました。)
次に大事なのは車速パルスの取り出しですかね。
メーター周りを分解しメーターASSYを取り外します。
事前にディーラーで車速関係の回路図を頂いておき、室内で信号が取り出しやすいのはメーター裏からとなりました。(マツダのトラックだけどいすゞのOEM車だし現行車ではないしで回路図入手までが面倒だった。笑)
普段はホンダ車ばかり触っているので、メーターを外すだけでもなんとなく勝手が違うので戸惑います。笑
クリップの位置とかビスとかボルトの使い方とかなんとなくホンダ車だと同じ感覚なので。
メーター裏の3つのカプラーのうち白い大きなカプラーの黄/緑線が車速信号なので細線用のエレクトロタップで信号を分岐します。
エレクトロタップは接触不良になる可能性があるので、取り付け後はテスターで信号が確実に取れているかを導通チェックしてからメーターを元に戻します。
次にブレーキスイッチから24Vの電源とブレーキを踏んだ時のキャンセル信号を取り出します。
すでに垂れ下がっているハーネスは前オーナーが取り付けたと思われる社外ETCのハーネスです。
ちょうどブレーキスイッチから分岐されていたのでテスターで測定すると常時25Vだったのでここからさらに分岐して電源を頂きます。
ブレーキスイッチの撮影した方向から右側が常時電源で、ブレーキを踏むと左側に電源が流れる仕組みなので、ブレーキ信号は左側の配線から分岐します。
まだごちゃごちゃですが、これでブレーキの配線完了です。
次にアクセルペダルの配線です。
この車両はDBWなのでアクセルワイヤーではなく電子式です。
このアクセルペダルのカプラーと車両側ハーネスの間にLC310の専用ハーネスを取り付ける事でクルーズ運転をシステムが行ってくれます。
カプラーはアクセルペダルのかなり奥にあるので、一度アクセルペダルを取り外す必要がありました。
アクセルペダルを取り外し、ハーネスを外し、LC310の専用ハーネスを取り付けます。
完全カプラーオンなので取り付けて元に戻すだけです。笑
続いてコントロールユニットを取り付けますが、2tトラックはインパネ下側に後付け用品を付けれるほどの余裕がなく、運転操作に邪魔にならないインパネ右下あたりにしました。
ちなみに上にあるスイッチは、スムーサーE車特有のクラッチを繋ぐタイミングを調整するスイッチです。いくら調整しても思い通りにはならないんですけどね。笑
最後に操作スイッチの取付です。
LC310のユニークな点ではないでしょうか。
第2のウインカーレバーのような感じです。
ハンドルから手を離さずに操作できるよう慎重に位置決めします。
下過ぎると右足に干渉し、上過ぎると右ウインカーを出した時に干渉します。
コラムカバーを取り外し10mmの穴を開け、配線を通してボルトナットで固定します。
本体にも注意書きしてありますが、配線を通す前に付属のカプラーをセットしてしまうともれなくレバーが装着できなくなるので必ずコラムカバーにレバーを取り付けてからカプラーを取りつけます。
無事に第2のレバーが付きました。
問題なければカプラーに端子を取り付けます。
間違えないようにカプラー本体にもテープを貼ってくれています。
さぁ、これで取付作業は全て完了です。
終わってみれば一番手間だったのは車速信号がどこか調べる事だったかな。笑
この後は説明書に従ってセットアップを行います。
PIVOT製の場合はコントロールユニット本体が適合する車両と同じ車速パルス数のみしか対応していないのに対し、今回取り付けたシリウス製の場合はパルス数は関係なく、車速に応じて変化する車速パルスさえ取れれば本体を学習させる事で対応させています。
そのため幅広い車種に対応できる反面、セットアップには実際に走行して車速を学習させる必要があります。
説明書は全体的に分かりづらい(特にセットアップ)のである程度構造が理解できて自分で噛み砕いて考えていかないといけないかなといった印象でした。笑
全てのセットアップが完了して晴れてクルーズコントロール装着完了。
古い2tトラックがクルーズコントロールで楽々走行するのは感動しますよ。笑
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