認める事もできず、消すこともできない君だから
僕らは許し合うしかなかった。
だけど僕らは、許し合うほどの甘い時を重ねる事もできなかった。
だから、どちらかが何かを本気で主張するなら、
もう僕らは殺し合うか、あるいは自殺するしか道は残されていないんだ、
そう自分に結論づけ、突きつける事で僕は時を超えた。
僕の感情が、今でも君の側にあるのは、
その怒りの源泉が消去されないままであるからだ。
もしも君を綺麗さっぱり忘れる事ができるなら
きっと君だって昔のように気持ちよく夢想していられるはずだ。
例えばロミオというロボットとか、
例えばジュリエットと名付けられた中古品のロボットのように。
でも僕は存在をここにしばりつけるようなことはなかった
がらんどうの入れ物に、心と名付けるほど、
僕はファンタジーを愛してはいなかった。
だから数字だけが、残酷に僕らを切り裂くのだと思う。
遠い日の記憶が、感情で捏造される走馬燈のように。
僕らが浮き沈みする時間は、とても遠くても、とても長いものであって、
その長さは、永遠に切れない細い糸を表す。
だから僕らは永遠を超えようとして、
機械のような死を醒ます。
呼びすさぶ。
還ろうとする。
でも僕らの前に立ちはだかる絶壁のような死は、
むしろロボットよりも他者に近くて、
他者は僕よりも君が近い。
君がもしも、ずっとその場所で立ち尽くすなら、
僕はもう数字だけを信じる。
数字だけを虜にし、
数字だけが僕の虜になる。
それは論理のセカイだ。
感情が論理を諦めるセカイだ。
そして、脳が肥大化するセカイだ。
もう一度、あの場所に戻ろう。
あの場所に戻って、なにもかも拾いなおそう。
集めるんだよ、君の欠片を。
もしもそれが揃ったら、僕はともすれば自分を手に入れる。
もしもそれがそろわなかったら、
ぼくはまるで君になる。
おそろしいことだね、
僕たちを守る、自殺の風景は。
僕らは許し合うしかなかった。
だけど僕らは、許し合うほどの甘い時を重ねる事もできなかった。
だから、どちらかが何かを本気で主張するなら、
もう僕らは殺し合うか、あるいは自殺するしか道は残されていないんだ、
そう自分に結論づけ、突きつける事で僕は時を超えた。
僕の感情が、今でも君の側にあるのは、
その怒りの源泉が消去されないままであるからだ。
もしも君を綺麗さっぱり忘れる事ができるなら
きっと君だって昔のように気持ちよく夢想していられるはずだ。
例えばロミオというロボットとか、
例えばジュリエットと名付けられた中古品のロボットのように。
でも僕は存在をここにしばりつけるようなことはなかった
がらんどうの入れ物に、心と名付けるほど、
僕はファンタジーを愛してはいなかった。
だから数字だけが、残酷に僕らを切り裂くのだと思う。
遠い日の記憶が、感情で捏造される走馬燈のように。
僕らが浮き沈みする時間は、とても遠くても、とても長いものであって、
その長さは、永遠に切れない細い糸を表す。
だから僕らは永遠を超えようとして、
機械のような死を醒ます。
呼びすさぶ。
還ろうとする。
でも僕らの前に立ちはだかる絶壁のような死は、
むしろロボットよりも他者に近くて、
他者は僕よりも君が近い。
君がもしも、ずっとその場所で立ち尽くすなら、
僕はもう数字だけを信じる。
数字だけを虜にし、
数字だけが僕の虜になる。
それは論理のセカイだ。
感情が論理を諦めるセカイだ。
そして、脳が肥大化するセカイだ。
もう一度、あの場所に戻ろう。
あの場所に戻って、なにもかも拾いなおそう。
集めるんだよ、君の欠片を。
もしもそれが揃ったら、僕はともすれば自分を手に入れる。
もしもそれがそろわなかったら、
ぼくはまるで君になる。
おそろしいことだね、
僕たちを守る、自殺の風景は。