愛しのボニー

元保護犬
2020年9月21日没(推定10歳)
ラブラドール・レトリバーのボニーの思い出

家族にまつわる話13

2021-09-14 10:58:11 | 思い出

母の言動に感じる“違和感”は増していった。

 

夫と長男と3人で実家に行ったとき

「凄いねえ、儲かってるらしいじゃないの」

「近所の人たちから“もう働く必要ないんじゃない?娘夫婦を頼れば”って言われてねえ」

「月に○十万もあれば…ねえ?」

 

冗談のように言ったけれど夫は返事に困っていた。

わたしは顔から火が出そうだった。

ご近所にそんなことを言いふらしているのか。

 

何もわかっていない。

わたしたちが毎日どれだけ心身をすり減らし

大変な思いをしていることか…

 

母より年上の、義父母だって懸命に働いている。

夫の妹弟は県外の大学に行っていて

学費と生活費を仕送りしている。

数年前には夫にも同じように仕送りしていた。

 

義父は公務員で義母も働いていた。

とくに裕福ではない。…というかごく普通だと思う。

実家にいた頃のことを夫に聞いて

つましい生活を送っていたことも知っている。

 

わたしたちに家庭菜園で採れた野菜や地元の食品・銘菓

義母手作りの子供服やお小遣いまで入った

宅配便を送ってくれてもいた。

それは「おまえはいつ帰ってくるんだ?」

と言っていた頃から変わらない。

 

変わったのは母だけだった。

わたしには母が理解できなかった。

生活に困っているわけではない。

わりに見栄っ張りで贅沢が好きだ。

 

思えばこの手の母のぼやきは高校生の頃から聞いていて

居たたまれなくて姉もわたしもアルバイトをしていた。

 

こうした夫の実家との違いが恥ずかしくて

まともに夫の顔を見られなくなってしまう。

母は寡婦という弱者の立場にあぐらをかいて

常識的なことを何もしてこなかった。

 

後のことになるが

夫とちょっとした諍いになった時に

「おまえの母親は何なんだ!」

「俺の親が便り(賀状や暑中見舞いを含む)を送っても何の返事もない」

「妹弟の方の親とはちゃんと付き合いがあるんだぞ!」

「○○さんのところはどうなってるの?って言われているんだぞ!」

「どう答えたらいいのか…おまえに俺の気持ちがわかるか!?」

 

…今まで黙っていてくれたけれど

やっぱりおかしいと思っていたね…

それがあなたの優しさだったのですか…