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父の体調が悪くなり、検査、そして入院。
入院先は茨城県…父の出身地の病院に決まった。
家からは遠いのだが父が希望したのだった。
姉(高2)は本当の病名を知っていたが
わたし(中3)と弟(中1)は「肺炎」とだけ聞かされていた。
母は父に付き添い、病院に泊まりこんでいた。
週末になると代わりに姉が病院に行く。
誰もいない家、朝家を出たその時のままの部屋。
家はもはや「闇」としか言いようのない暗い場所になってしまった。
そんな家でわたしたち姉弟は暮らしていた。
母は家事が苦手で、元々ほとんどのことを姉とわたしがしていたため、困ったことはなかったが
母が疲れて帰ってくるのを見るのはつらかったし、飲めないお酒を飲んで泣いているのを見るのは悲しかった。
数カ月経っても父は戻ってこなかった。
そして…どういうわけかカラスが群がってギャーギャーと鳴く声が凄まじかった早朝、
訃報を知らせる電話を受けたのだった。