※この記事は近々削除します
父を喪ってから各々努力はしたものの
明るい家庭は戻ってこなかった。
「家族4人、力を合わせて頑張ろう!」
そう言って無理に笑顔を作っても
それは一瞬の幻のように消えていった。
母は細々と仕事を続けていたが、夜になると
やはりお酒を飲んで泣いていた。
母を憐れに思う気持ちと情けなく思う気持ち。
こんなに弱い人だったのかと思うと
小さな母がより小さく見えるのだった。
しかし本当は…わたしたち子どもだって辛かったのだが。
当時の母は40歳そこそこだったわけで、
今思うとその若さに驚いてしまう。
高校生になったばかりの自分には
老いて見えていたから。
------
月日は流れ、母は少し元気になっていった。
お酒に溺れて泣くこともなくなった。
近所の民謡教室(?)に通いだした。
そして
その教室で知り合ったという人が頻繁に我が家を訪れるようになる。