美しき女人高野-奈良県宇陀市：室生寺

Murouji Temple. Uda City, Nara Pref.

さてさて、長谷寺を後にしたワタクシ達ですが、長谷寺の参拝が終わったのはまだ朝の8時過ぎです。
ワタクシ達は次の目的地として、奈良県宇陀市の室生寺へと向かいました。


長谷寺から車で30分少し。奈良県宇陀市とはいえ、かなりの山あいに室生寺は佇んでいます。
室生寺は真言宗室生寺派の総本山。かつて高野山が女人禁制であった時代に、女性の参拝が許されていたので
「女人高野」という別名があるんですよ。この太鼓橋を渡ると、そこは室生寺の境内です。


室生寺は紅葉の名所としても知られています。境内には多くの楓の木があるので、この季節は青もみじが美しいのです。


そして、4月の中旬から5月の初旬にかけては、室生寺には大きな楽しみがあるんです。


この時期の室生寺は、境内がシャクナゲの花に彩られるんですよ。新緑とシャクナゲの花、この季節の室生寺は本当に美しいのです。


急な坂を登っていくと立派な建物があるのですが、これが金堂です。周囲の風景に馴染んだというか、
山深い室生寺に実にふさわしい建物だと思います。


この辺りは標高400mくらいになるので、大阪よりもかなり肌寒いのですが、
この日は結構気温が高かったので、冷気が心地いい感じがしたのです。


青もみじ…一点の汚れもない若葉の美しさにワタクシは心惹かれます。日本語ほど色彩を表現する言葉が多い言語は、
他に無いとは思うのですが、若葉色というのも素敵な言葉ですね。
若葉色を説明すれば「淡い緑色」「柔らかな黄緑色」というような言い方になるのでしょうが、
やっぱり若葉色という言葉は、他に表現の仕方が無いように思います。


金堂によく似ていますが、こちらは本堂です。そして、この本堂を過ぎると室生寺で一番の光景が待っているんです。

使用したカメラ：2、3、4枚目はFUJIFILM X-Pro2、他はFUJIFILM X-T1


奈良のお寺というとどうしても東大寺、興福寺、唐招提寺、薬師寺などの奈良市内のお寺や、
あるいは法隆寺、法起寺といった世界遺産法隆寺周辺のお寺に目が行ってしまうのですが、
私は長谷寺や室生寺のような、奈良の都や斑鳩の地から遠く離れた山あいのお寺が好きなんです。
新緑の季節の美しさは、間違いなく世界遺産の東大寺や法隆寺を上回ると思います。


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