今回は、鍼灸と 不妊治療について書いてみました。
不妊に対する鍼灸の効果について2002年4月30日の読売新聞に米国生殖医療学会の報告として
『体外受精の前後にハリ治療をすると、妊娠率が大幅に向上するという研究結果を、ドイツと中国の研究チームがまとめた。
同チームは、体外受精(IVF)を受ける女性160人を2つのグループに分け、一方に体外受精の際、受精卵を子宮に戻す前後に鍼治療を実施。
もう一方のグループには、鍼治療をせず通常の体外受精を行った結果、鍼治療グループの妊娠率が42.5%に上がり、通常治療の26.3%を大幅に上回った。
体外受精の妊娠率は、高くても3割程度とされていた。
繰返し治療を受けるカップルの精神的、金銭的な負担が問題になっている。
妊娠率が向上する詳しい理由は分からないが、同学会のサンドラ・カーソン次期会長は「確実に検証されれば、妊娠率向上に役立つ手法になる可能性がある」と注目している。』
しかし、体外受精を計画する前に鍼灸治療で体質改善をして自然妊娠を試みてみようとされる方もいらっしゃいます。
不妊に対する東洋医学の経絡治療の考え方としては、腎虚がもっとも多いようですが、あなたの体質が関わっており、正常な状態に薬を使わずに改善していくやり方をします。
体質とは冷え性とか疲れやすい、からだのあちこちが痛い、慢性的な下痢症、足の冷え、手足がしびれる、やたらと汗を掻く、月経周期が不規則、基礎体温が上がりにくい、ストレスが溜まりやすい、疲れると胃が痛くなる、なかなかと疲れが取れないなどの症状です。
治療の間隔は、週に1回で5ヶ月、その後2週間に1回で5ヶ月程度で体質の改善をしていきながら自然妊娠への機会を得る治療をしていきます。
治療の内容は、経絡治療です。脉(脈 )を診て、お腹の状態(形 )を診ながら、身体のどこに変調があり、病症につながっているかを判断します。その判断に適する手足のツボに適切な作法で鍼を接触させます。決して痛くはありません。
鍼を刺すことをしないのです。
鍼先をツボに接触させます。 その後、脉(脈 )を診て、お腹の状態(形 )を診て、状態の変化を確認します。 薬を使わず、穏やかに体を改善させます。 この手法を繰り返しながら、体質の変化を図っていく治療を続けていただきます。
鍼を身体に差し込まないで効くのですかと疑問視される方も多いでしょう。 ものは試し、鍼を接触させる程度の効果・変化を体感してみて下さい。 身体がスーと軽くなるような、身体の変化を感じ取られるでしょう。
しかし、体質の改善は1回の施術では治りません。繰り返し、治療を続けることで徐々に変化していきます。本来持っていた妊娠しやすい体質に戻すことで、自然妊娠の可能性を高めようとする考え方です。
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