今回のテーマは、卵巣予備能を知るには・・・についてです。
卵巣予備能 とは、文字通り卵巣が有する潜在的な卵巣機能の予備力を指し示す単語である。
卵巣の機能とは、
- 受精可能な状態へ卵を成熟させる
- 女性 ホルモンを産生する の二点に集約できるが、これらは卵そのものと顆粒膜細胞および莢膜細胞によって担われており、いずれも卵胞の構成成分であります。
すなわち卵巣の機能とは、卵胞の機能の総和 であると言うことができます。
加齢に伴う妊孕能低下の主たる要因は、卵の量的・質的低下であると考えられています。
従って卵巣予備能とは卵巣における卵胞の量と卵の質を反映し、加齢とともに低下し、女性の生殖機能に影響を与える概念として定義できます。
関係する、卵の量的・質的 変化についてまとめてみます。
ホルモン値 :不妊治療の検査でさまざまなホルモン測定がなされます。目的・方法・診断・検査の時期はまちまちです。
FSH(脳の下垂体の指令で卵巣へ分泌される卵胞刺激ホルモン)の基準値は 月経何日目に測定するか?
●3~5日目 (卵胞期の初期)に 採血
プロゲステロン(卵巣からの指令で子宮内膜へ分泌される黄体ホルモン)は、いつ測定し、黄体の機能を評価するための 下限基準値は どれくらいか?
- 高温期の中間あたり(約7日目) で、採血
- 10 ng/ml (ナノグラム・・・ 1 x 10-9 グラム)
AMH(アンチミューラー管ホルモン) 測定の 意義について
●不妊治療が 可能な期間を診断します。 残っている可能性があるかの確認ができます。
AMH(アンチミューラー管ホルモン) 測定の 限界について
●30才以降、卵巣予備能 と 年齢 にはあまり相関がない事例が多くあります。だから、いくつだったら大丈夫 とか いくつだったら もう限界だという 年齢に 沿った 判断ができないことを頭に入れておかねばなりません。
AMH(アンチミューラー管ホルモン) 測定の 問題点について
- 測定した今日、正常値(年齢相応・年齢より若い値) だったからといって、3年後に 妊娠できるとは 限りません。
- 卵子の 数は 十分 あっても、卵子の 質 も 良いとは 限りません。
AMH(アンチミューラー管ホルモン) は どこにあって、どんな役割 を 果たしているのか
●AMH は 発育途中の 卵胞の周りにある 細胞から分泌されているホルモンです。 もう少し詳しく言うと、
女性の卵巣内には、産まれた時から未熟な 原子卵胞 がストックされているのですが、初潮を迎える頃には、原子卵胞が 排卵へ向けて活発に動き出します。
約190日をかけて、ストックされていた原子卵胞を元に 発育卵胞→前胞状卵胞→胞状卵胞→成熟卵胞という工程を経て、排卵されるのです。
AMHは、この工程の中の 前胞状卵胞 の 顆粒膜細胞 から出ているホルモンなので、AMH値が高いと卵巣内にこの前胞状卵胞の数が多い目安となります。ですから、AMH値は、限りある卵子の残り数=卵巣の予備能力を示す数字 となるわけです。
女性は一般的に、年齢と共に発育可能な卵胞の数が減っていくので、これと比例してAMHの値も低くなっていきます。
女性の場合、テストステロン (男性ホルモン) は、どこで 作られるか
●卵巣 で 作られます。 女性の 陰毛 などは テストステロン があることで 生えています。
(男性の 場合は、約95% が睾丸 の中で作られ、残り 5% は 副腎で 作られます)
女性の場合、テストステロン (男性ホルモン) が高い 場合、どんな症状がでるか
- 体毛 (特に、すね毛・うで・背中) が 濃くなります。
- 頭皮 が 脂っぽく なり、抜け毛が 出始める。
- イライラ する。 攻撃的になる などの 性格の 荒れ があります。
男性の場合、LH(黄体ホルモン) or FSH(卵胞刺激ホルモン) を測定する意義は
- 低値の 場合には、造精機能 の 機能の低下 を意味します。
- 造精機能 が 低いと アラッ 大変だと 血中の テストホルモン(男性ホルモン) が 低下し、LH or FSH が 多く分泌されます。
- 以上のことで、高値 でも 低値 でも 精子形成障害 が 疑われます。
男性の場合、テストステロン(男性ホルモン) を測定する意義は
●造精機能 の 診断に使われます。
男性の場合、プロラクチン(乳汁分泌ホルモン) を測定する意義は
- 高値だと 性欲 ・ 性腺機能 の低下
- 勃起障害(ED) を疑う
- 乳房の 女性化 を疑う
★そこで、こんな 設問があります。 次の 1~5 までの 値で、卵巣予備能を 知るのに有能でないのはどれでしょう?
- FSH 基準値
- LH 基準値
- エストラジオール基準値
- プロゲステロン基準値
- 胞状卵胞数
a (1),(2) b(1),(3) c(1),(4) d(2),(4) e(4),(5) から選びなさい。
答えは、これらには ないと考えます。 この設問は、認定試験問題として出題されているようですが、5つすべて 卵巣予備能を 知るに 有能だと考えます。
模範解答として、提示されいたのは d(2),(4) ですが、
2.LH 基準値 は、視床下部から分泌される GnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)の 分泌により、分泌を受ける側の 脳下垂体から LH(黄体化ホルモン) が卵巣に分泌しますが、これを受けて 成熟した卵胞は刺激され、なかの 卵子が飛び出します。これが 排卵です。
すなわち、卵巣の機能と関係があります。
4.プロゲステロン基準値 は、卵巣からの指令で子宮内膜へ分泌される黄体ホルモンで、子宮内膜に働きかけ、受精卵がいつでも 着床できるように 準備します。
すなわち、卵巣の機能と関係があります。
1.FSH 基準値 は、脳の下垂体の指令で卵巣へ分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH) で、当然 卵巣の機能とは関係があります。
3.エストラジオール基準値 は、子宮内膜を厚くさせ、受精卵が着床する準備を整えることと、子宮頚管粘液を分泌させ、精子を通しやすくさせること。
つまり、妊娠に大きく関わるホルモン です。
5.胞状卵胞数 は、卵胞期早期に 経膣超音波検査を用いて確認できます。
両側卵巣の胞状卵胞数を調べることで、卵巣予備能の検査とされています
卵巣刺激を開始する直前の月経周期3日目前後に計測することが多く、値は 加齢とともに下降することがわかっています。
妊娠と関わる ホルモンは多くありますが、女性ホルモンが乱れると起りやすいのが、月経不順 や 無月経 です。
月経不順や無月経が続くときは、ホルモン分泌の調子が悪くなっている可能性が高いというわけです。
また、ホルモンがスムーズに分泌されないと、自律神経のバランスが乱れて、カラダ中に影響が出ることがあります。
たとえば、卵巣の働きが落ちてきて女性ホルモンの分泌量が減ると、視床下部は昼も夜もフル回転してホルモンを分泌させようとします。
そうなるとカラダはパニック状態になり、自律神経まで乱れてきて、頭痛 や めまい、のぼせ や 冷え、イライラ などの トラブルも。
これは間脳にある視床下部が、自律神経の中枢もかねているからです。
脳が ストレス を感じると、ホルモン分泌が乱れてカラダの調子も悪くなります。
反対に、好きな音楽 を聞くなど 心地よい刺激 を受けていると、ホルモン状態 が整って、カラダも元気になります。
これは医学的にもちゃんと証明されていること。
規則正しく、ストレスをためない生活を心がけることが、ホルモンを ベストな 状態に保っていくのに大切なことなのです。
同じような役目が 鍼灸に よってもたらせます。 あなたの身体を整えて健康に。
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