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ハダカデバネズミ

2017-05-31 14:13:34 | お話
④🐭🐭ハダカデバネズミ🐭🐭


「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり

沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす」

平家物語の一説だが、

変わりゆく世の中では、

どれだけ勢いのある人も、いつまでもそのままではいられないものである。


🐭🐀ハダカデバネズミ🐀🐭


この散々な名前をつけられたネズミは、その名の通り、

体毛のないピンク色の体に、口から突き出した長い前歯を持っている。

ハダカデバネズミは、昆虫のハチやアリと同じ「真社会性」の群れで生活している。

地中に多くの部屋が通路で繋がれた、アリのような巣を作る。

群れは女王ネズミー匹と、1〜3匹の王ネズミ、

数十〜数百の働きネズミで構成されている。

実権は完全に女王ネズミが握っており、

王ネズミは常に子作りを強要させられるため、やせ細っている。


しかし、アリやハチと違い、ハダカデバネズミの世界では下克上が起きることがある。

女王の地位は決して盤石ではないのだ。

そのため、女王はやられる前にやってやるとばかりに他のハダカデバネズミを攻撃し、

自分の力が勝っていることを見せつける。

他のハダカデバネズミが反乱を起こさぬよう、巣穴を見張り歩くのだ。


トップをひた走るというのは、簡単なことではない。

重要なのは、トップを獲ったときどうするかである。

プレッシャーや恐怖に負けて虚勢を張るのか、

世の中は移り変わるものだと割り切り、初心を忘れずに謙虚な姿勢を保てるのか。

ハダカデバネズミの女王のように、常にまわりを恐れ、攻撃するような人生はきっとつらいだろう。


🍀🍀働かないものの存在意義🍀🍀


仕事を分担し、1匹の女王のみが子供を残す「真社会性」は昆虫ではアリやハチ、シロアリなどいくつかの種類で見られるが、

哺乳類ではハダカデバネズミとデマラランドデバネズミのみだ。


真社会性の群れでは、女王以外のメスは妊娠することができない。

これは、昆虫の場合は、女王が発するフェロモンによって、

デバネズミの場合は、女王の尿に含まれるフェロモンによって、

生殖を抑制されているからだ。

このような決定的な違いはあるものの、真社会性には我々人間社会との多くの共通点もある。

その一つが、群れの中に必ず「働き者」と「怠け者」がいることだ。


例えばアリの場合、よく働くアリと怠け者のアリの割合は、およそ 2:8 だと言われる。

さらに細かく分けると、よく働くアリ、それなりに働くアリ、怠け者のアリの比率は 2:6:2 になる。

人間の目線で考えれば、怠け者は穀潰し。

彼らをリストラして追い出した方が効率が良いように感じるが、

実はそうではない。

すべてのアリが等しく働きすれば、その群れは寿命が短くなる。

全てのアリが同じタイミングで疲労死する可能性もあるのだ。

確実に生き残るものがいなければ、群れの全滅につながるのである。

事実、怠け者のアリだけを集めた場合でも、不思議なことに、その中から働きアリが出現して、結局同じくらいの割合に落ち着く。


これに関して、デマラランドデバネズミを扱った興味深い研究がある。

デマラランドダカデバネスミの中にも、働かないグループがいる。

勤勉のグループが95%の仕事を受け持っているのに対し、怠け者のグループはほとんど働かずに餌を食べているだけ。

そのため、働くグループよりもはるかに太っている。

この働かないデバネズミは、働くデバネズミが疲労したときのスペア(交換要員)ではなく、

他の役割を持っているという仮説がある。

それは「繁殖」だ。

デバネズミは地面を掘って巣を作るが、

彼らにとって雨の時は土がやわらかくなるので、巣を広げる絶好のチャンスである。

このとき、女王と怠け者のグループの代謝量が急激に上がるのだ。

(働き者のグループにはその傾向が見られない)

デバネズミは女王の尿によって生殖が抑制されているが、

女王から離れれば生殖も可能、

つまり、働かないグループは新たな群れを作ることができるのだ。

働かないグループは、そのために存在しているのではないかと考えられているのだ。

ただし、例外もある。

たとえばアリの中には女王を持たず、働きアリが卵を産む種がある。

その中には、「どんなことがあっても働かないアリ」がいる。

この完全にフリーライダーのアリが増加すると群れを維持できなくなるのだ。

自然界の法則に従えば、組織ができれば、怠け者は必然的に生まれてくる。

その存在にどのような意義をつけ、活かすことができるか、人間の知恵が問われる。


🌸🌸ハダカデバネズミの豆知識🌸🌸


・極度にガンになりにくい。

・子供を温める「ふとん係」が存在する。

・外敵のヘビが来ると一匹が自ら犠牲になって、その間に仲間が穴を埋める。

・出っ歯が唇を突き破って生えているので、土を歯で削っても口に土が入らない。

・げっ歯類には珍しく長命で、飼育下では40年近く生きることもある。


(「LIFE 人間が知らない生き方」麻生羽呂、篠原かをりさんより)

キリン

2017-05-30 10:54:55 | お話
③☀️キリン☀️


人は見かけで判断をするものだが、そうでないこともある。

強面の人が意外と優しいこともあれば、

おとなしく見える人ほど凶暴なこともある。

見た目のイメージで見くびると痛い目を見るのだ。


☀️キリン☀️

キリンを知らない人はいないだろう。

長い首に長い脚、長いまつげにふち取られた大きな目。

のんびりとしたその様子は平和の象徴のようにも見える。

ところがキリンは、地元であるアフリカでも、1位、2位を争うほど強い動物である。

ライオンに襲われても、頭蓋骨を砕くほどの力ではるか遠くに蹴り飛ばす。

10数頭以上で一斉に襲いかからないと、キリンを捕食することはできないのだ。


キリン同士で戦うときは、長い首を武器にする。

その衝撃で、負けたキリンの首の骨が折れることもある。

基本的には木の上の葉を食べているが、

長い舌を使って鳥などの小動物を捕食することもある。

ちなみに鳴き声は「モー」である。

見た目は、その人のほんの一部に過ぎない。

長い目で本質を見極めることが、大切なのかもしれない。


🍀🍀野生はコントロールできるのか?🍀🍀

キリンは法律上、日本で個人が飼育できる最大の動物である。

しかし、実際に個人でキリンを飼育することは極めて困難だ。

キリンを手に入れる手段は、主に輸入である。

口蹄疫(伝染病)を防ぐための検疫にかかるため、本場アフリカから直輸入することはできない。

そこで、主にヨーロッパやアメリカから輸入することになる。

値段は一頭 300〜1,000万円ほど。

車とほとんど同じなので、そこまでハードルが高いわけではない。

(最近ペットとして有名になりつつある小型のキツネ、フェネックが100万円程度であることを考えると、お得感すら感じる)


しかし、餌代で1日3,000円ほどかかり、1年で100万円ほど。

何より体高が5メートルと大きく、二階建てに近い高さの飼育小屋が必要である。

(小屋なしの場合、キリンは背が高いため、稀に避雷針となって落雷することがある)

寿命も長く、25〜30年ほど生きるので、親子2代で飼育する覚悟を持っていないと飼育は難しい。

そもそもキリンは品種改良を経ていない完全な野生動物なので、

ペットに適した性格ではない。

臆病で神経質だが、好奇心旺盛という掴みにくい性格である。

毎日関わっている動物園の飼育員ですら。キリンが近寄ってくるまでに2年はかかると言われており、

やっかいなのは、同じ飼育員であっても髪型や服装が変わると警戒するのだ。

また、慣れることはあっても犬や猫のように懐くことはない。

自分より目線の高い相手に対して対抗心を燃やすという生態を持つため、

上から見下ろしたりするとキリンの反感を買う。


このように、キリンは温厚そうな見た目に反して、

人間が扱うには手に生えない動物の1つである。

野生動物をコントロール下に置くということは、

人間が考えているよりも、はるかにハードルが高く、難しいことなのだ。

なお、それでもキリンに近い動物が飼いたいという人には、ヤギがおすすめである。

ヤギはキリンと同じ偶蹄目ウシ亜目に属している動物の中で、

比較的サイズが小さく、最も飼育が簡単である。

1番キリンに近い動物はオカピだが、

世界3大珍獣に数えられているオカピはワシントン条約の規制で個人で飼育することができない。

キリンやオカピに限らず、世の中で「ペットになっていない動物」には、ペットにできない理由があるのだ。


🌸🌸キリンの豆知識🌸🌸

・血統が重視されるため、安価な個体は 350万円ほどで買える。

・日本国内において個人で飼育することができる最大の哺乳類。

・睡眠時間は20分。完全に眠っているのは時間は1〜2分。

・角は五本ある。

・キリンの血圧は人間の2倍あり、その独自の血圧システムは宇宙服に応用されている。

・2016年9月にキリンは同じような見た目をしても4種類に分けられることが発表された。遺伝的差異はヒグマとホッキョクグマほどある。

・群れの中で育児を担当するクレイシというグループがある。

・8割程度がオス同士で交尾する。


(「LIFE 人間が知らない生き方」麻生羽呂、篠原かをりさんより)

ペンギン

2017-05-29 10:35:34 | お話
②🐧🐧ペンギン🐧🐧


欲望の尽きない人間社会には、「裏切り」がつきものである。

しかしそれは、必ずしも人間だけの話ではない。

🐧ペンギン🐧

人間と同じく群れで暮らす生き物である。

身体は黒と白のモフモフと密集した羽毛に覆われ、

よちよちと歩くキュートな姿は老若男女を魅了する。

その愛らしい見た目に反し、

ある種のペンギンは、

氷の上から海に飛び込む際、

最初に仲間の1匹を蹴り落とす。

天敵のシャチが待ち伏せしていないか確かめるためだ。

蹴り落としたペンギンが無事に浮かび上がってくれば、

みな安心して海に入る。


これは、少数の個体を犠牲にすることで、大多数のペンギンという種を守るための本能だと考えられている。

蹴り落とされるのは、決まって、海に1番近い先頭集団のペンギンである。

彼らは教えてくれる。

先頭を歩くということは危険がつきものである。

一方で、最初に海に入るペンギンが最も多くの餌を得られる。


そのことから、

仕事の世界で、未知の領域や、新しいビジネスに挑戦する人を、

「ファースト・ペンギン」

と呼ぶ。

出る杭は打たれる。

しかし、時代を切り開くのは、いつだって、先頭を歩く者なのである。


🎵💕愛の形💕💕

現存する中で最大のペンギン、コウテイペンギンは、

世界で最も過酷な子育てをする鳥として知られている。

コウテイペンギンは生涯の7割を海で過ごす。

3〜4月になるとコウテイペンギンは、食べ物をとることができない陸の奥地に上がって交尾をし、

450gほどの大きな卵を1つだけ産む。


ペンギンは一度決めた相手と一生添い遂げることが多く、求愛は念入りだ。

求愛行動も種類によって様々なバリエーションを持っている。

1番有名なのが、「恍惚(こうこつ)のディスプレイ」だ。

フリッパーと呼ばれるひれ状の翼を大きく広げ、喉をのけぞらせて、甲高い鳴き声をあげる。

この恍惚のディスプレイを見たメスが気にいったオスを選ぶのだ。

ただしコウテイペンギンの場合は、恍惚のディスプレイを行わない。

代わりにダンスを行う。

珍しいものだと、オスがメスに石をプレゼントし、メスがその石に触れれば成立するという求愛もある。


メスは産卵するとオスの元を離れ、海に餌を取りにいく。

残ったオスは、抱卵嚢(ほうらんのう)と呼ばれる両脚の下のだぶついた皮膚の中に卵を包み込み、

ひたすら立ち続けるのだ。

ペンギンの子育ては、「ルッカリー」と呼ばれる集団で行われる。

寒さの厳しい地方に住むペンギンは、身を寄せあって生活しなければ凍え死んでしまうのだ。

オスたちは卵を温めながら、ひたすら立ち尽くす。

マイナス60度にも達する南極の地で65日間、何も食べずに卵を温め続ける。

雛が孵る頃には、オスの体重は40%以上も減ってしまう。


求愛時から考えると、実に120日程度の期間、飲まず食わずで過ごすのだ。

雛が生まれても、すぐに雛を置いて海に餌を取りにいくわけではない。

オスは孵ったばかりの雛にペンギンミルクと呼ばれる栄養豊富な分泌物を与え、さらに10日ほど育てる。

ペンギンミルクは脂質やたんぱく質を多く含み、

このミルクだけでも雛たちは飲む前の2倍程度の大きさに成長できる。

そして、ペンギンミルクを与え始める頃に、ようやくメスが帰ってくる。

メスは食べ物を胃袋に貯蔵し、吐き戻して雛に餌として与える。

その後もオスはメスと交代で雛に餌を運ぶ。


生涯同じ相手と添い遂げ、力合わせて子育てするペンギンの姿は、感動すら覚えるが、

怖い一面も持っている。

繁殖の途中で自分の雛が死んでしまった場合、

他の巣から雛を盗んでくるのだ。

ところが盗んだ雛も、数日後には育児放棄してしまうケースが多い。


他方、デンマークの動物園にはオス同士のキングペンギンのカップルがおり、2匹に卵を与えてみたところ、

見事、孵化させ、子育てにも成功したという。

このような例は、世界で複数報告されており、あらためて様々な愛の形があることを教えてくれる。


🍀🍀ペンギンの豆知識🍀🍀

・蹴落とした仲間が運悪くシャチなどに食べられたときも、氷上で待ち続け、

しばらくしてから、もう1匹蹴り落として様子を見る。

・寿命は長く、飼育下では40年近く生きるケースもある。

・人間でいうと爪先立ちで空気椅子をしているような体制をとっているので、本当は脚が長い。

・毎年同じ相手とつがう。(オス同士でも)

・フンボルトペンギンは数が少なく絶滅危惧種に指定されているが、

気候があっていたためか約1割が日本の動物園にいる。

・ペンギンの口の中はとげだらけ。

・ペンギンの足は凍らない。


(「LIFE 人間が知らない生き方」麻生羽呂、篠原かをりさんより)

ミツバチ

2017-05-28 09:27:59 | お話
🐝🐝ミツバチ🐝🐝


人は働かなければ食べて行けのが、😵

働くことは、決して楽しいことばかりではない。😊🎵

この働き方について、 "ミツバチ" はあること☀️を教えてくれる。☁️☁️


🐝🐝ミツバチ🐝🐝

ミツバチは階級制の社会🏢を築き、人間の社会に似た集団生活を営む。

働きバチは幼虫の世話や巣房(すぼう)の修復、保持、自衛など、

様々な仕事を分担して行う。

最も代表的な主食(ハチミツ)を集める作業もここに含まれる。

エサ係のミツバチが集めた蜜は、巣房の中に入る貯蔵係のミツバチに渡される。

貯蔵係はエサ係りに比べると数が少ないため、

蜜を渡すための順番待ちが発生するのだが、

早くに並んでいたのに、あとからきたミツバチに割り込まれて、

なかなか順番が回ってこないハチがいる。

というのも、

貯蔵係のミツバチは巣房に到着した順番ではなく、

糖度の高いよい蜜を優先的に受け取っているからだ。

つまり、品質の悪い薄い蜜しか持ってこられなかったハチは、

他のミツバチに割り込まれることを受け入れ、

自分の順番が回ってくるのを待ち続けるのだ。

しかしながら、よく働くミツバチには次々と仕事が回されて、

寿命が極端に短くなる。


不まじめでは、仕事が与えられず、

まじめなだけでも、身を滅ぼす。

何にどう時間を使うか。

そのさじ加減で、美味しくも、まずくもなるのが人生である。


🌸役割をまっとうするということ🌸


ミツバチの世界において、働きバチは実はすべてメスだ。

営巣(巣作り)、幼虫や女王の世話、餌集め、兵隊など様々な仕事があるが、

これをすべて女王バチ以外のメスが受け持っている。

オスがいないわけではない。

1つの巣には、1匹の女王バチと

100〜2,500匹ほどのオスバチがおり、

働きバチ(ミツバチ) は 3万〜6万匹存在する。

女王バチはひたすら卵を産み続けるという重要な仕事あるいは、

オスは巣にいる間は何もしない。

働きバチから餌をもらい続けるだけだ。

では、オスは何をするために存在するのか。

それは、交尾のためである。

新女王が巣から飛び立ったとき、女王を追いかけて交尾をするのだ。

ラクな身分だと思うかもしれないが、実はオスには悲しい運命が待ち受けている。

新女王と交尾できるオスはほんの一握り。

1匹の新女王はこのとき受け取った精子だけで一生分の卵を産み続ける。

新女王にいち早くたどり着くことができた有力なオスのみが精子を新女王に託し、

交尾にありつけなかったオスは元の巣に引き返すことになる。

ところが、引き返したオスは働きバチたちに追い出される。

追い出されまいと必死に巣の淵に掴まるオスもいるが、

結局みな餓死してしまう。


一方、交尾に成功したオスはどうだろうか。

実はこちらも、幸せな老後が待っているわけではない。

ミツバチのオスは交尾した瞬間に生殖器が破裂し、

新女王の体内に精巣ごと取り込まれ、ショック死する。

女王中心に回っているミツバチの社会では、

働きバチもオスバチもみな過酷な環境に置かれているのだ。

他方、交尾に成功した女王バチは次代の女王となるハチの卵を産む。

次期女王は、「王台」と呼ばれる特別製の巣穴の中で栄養価の高いローヤルゼリーを成虫になるまで食べ続ける。

(一般の働きバチは生後1〜2日程度しか与えられない)

そのため、女王バチは働きバチの2〜3倍ほどの身体の大きさ、30〜40倍という寿命を手に入れるのである。

なお、女王が次期女王の卵を産む前に急死した場合はどうなるだろうか。

働きバチの卵や若い幼虫がすでにいる場合には、「変性王台」という急作りの王台が作られ、働きバチが新しい女王バチとして育てられる。

一方、卵や若い幼虫がいなかった場合は、成虫の働きバチの生殖器が発達し、産卵を始める。

しかし、交尾をしていない働きバチは無精卵しか産めないため、孵化するのはすべてオスバチ。

巣は徐々に崩壊し、消滅してしまう運命にある。


ミツバチがこのような仕組みで生きているのは、「半倍数性」という遺伝子の残し方を行っているからだ。

人間などと違い、働きバチたちが自分で子供を産むよりも、

母である女王バチに産んでもらったほうが、より濃く自分の遺伝子情報を次世代に残せるのである。

また、働きバチ同士が協力することで幼虫の生存率を大きく上げることもできる。

ミツバチの世界では個々の意思は無視されるが、

集団の中での役割、組織としての統率力はどんな国、どの組織よりも秀でている。

ミツバチを見かけたときには、彼らの背負う役目に想いをはせてみるのもいいだろう。


🍬🍀ミツバチの豆知識🍀🍬

・ミツバチが一生かかって集めるハチミツはティースプーン一杯ほど。😵

・花粉が入らないようにミツバチの眼には毛が生えている。🐝

・天敵のスズメバチが巣に侵入すると群がって羽ばたき、熱でスズメバチを蒸し殺す。♨️🔥💀

・労働時間は繁忙記で1日6時間。なかなかホワイト。💃

・朝早くから夜遅くまで働けるミツバチと、遅くからしか働けない怠け者のミツバチがいる。😁

・女王蜂👑🐝の寿命は、働きバチの20倍以上、大きさは2倍ほど違うが、

もともとは同じ幼虫。☀️

ローヤルゼリー🌟だけで育てられた幼虫のみが、女王蜂👑🐝になる資質を得る。🌈


(「LIFE 人間が知らない生き方」麻生羽呂、篠原かをりさんより)

鈴木大拙④

2017-05-27 11:45:17 | お話
🌸🌸鈴木大拙🌸🌸④


🔹上田、大拙先生については様々な思い出がありますが、

私は直接に軽井沢でお会いした時のことが最も強く心に焼きついています。

先ほども少しお話ししましたが、先生がさっさと歩いておられる姿を見ただけで、

心が切り開かれて、溜まっているゴミが消えていくような不思議な感覚を抱きました。

私たちは人が歩いてる姿に何らかの感じを得るわけですが、

その1つの極限であるように思いました。

🔸岡村、それはやはり大拙先生が本物でいらしたからでしょう。

私はこの年になって大拙先生は本物だという思いを強くしています。

猫がいつどこにいて、何をしていても猫であるように、本物というのはそこから離れることがありません。

大拙先生は自分をよく見せよう、演出をしようというと心が全くありませんでした。

そういう人は、本当にすごいと思うんです。

🔹上田、本物の人物に会った時は、こちらが浄(きよ)められ、安らぐような感覚になるものですね。

🔸岡村、そのこととも関連しますが、私は大拙先生のお話を長年お聞きしていて、

大乗仏教は2つだけを押さえいたらいいと思うようになりました。

1つは "自由" 。

これは英語でいうフリーダムとは違います。

フリーダムは何かの束縛や環境から解放されることですが、

仏教の自由は、

「自ずからに由る」

ことですから、

外から何かを持ってきたり、外に何かを求めることではないんです。

心が自由でなくなるのは、自分の中に理由があるわけですね。

もう一つは、 "安らぎ" です。

「あぁ、私これでよかったんだ」

というものが見えた時、人は救われる。

この二つがあれば、それはもう宗教と言えるのではないでしょうか。


🔹上田、ええ。特別な形に縛られる必要はないかもしれません。

🔸岡村、大拙先生はこの「自ずから」という言葉を好んで使われましたが、

なかなか翻訳できなかった言葉の1つがこの「自」でした。

オギャーと生まれた時、既に備わって生まれているという仏教の本質を、

英語で表現するのに大変苦労されていたことが思い出されます。


🔹上田、大拙先生は短い言葉で仏教のエキスを伝えられました。

美穂子さんがおっしゃった「自」、先ほどの「人」もそうですが、

「妙」という言葉もぜひ挙げておきたいと思います。

この一字で仏教の思想がすべて言い尽くされるくらい味わい深い言葉ですが、

先生は「妙」という言葉に禅の本質を見て、

東洋的なものの真髄はそこにあると考えて海外にも紹介されるんですね。


妙が本当に生きた言葉となったのは、やはり大拙先生においてだと私は思います。

🔸岡村、私も同感です。

🔹上田、それから、先生が強調されたのは、「世界禅」ということですね。

これは禅によって世界の開かれていくという願いを込められた、それまでになかった新しい言葉です。

また、それを結びつけて「禅思想」という非常に力強い言葉を出されていることも注目すべきでしょう。

🔸岡村、「平常心」という言葉も色紙によくお書きになっていましたね。

それは人間にとって、いかに平常心でいるかが難しいかを、よくご存知だったからだと思います。

それに加えて「即今(そっこん)」。

仏教では一瞬一瞬、同じ時は二度とないと説くわけですが、

私たち人間も1人として同じ人はいません。

無数にある木の葉も現れる時間と空間によって、皆異なる状態で生きています。

ですから、すべて比較しようのない絶対なんです。


🔹上田、人(にん)というのも、そういうことですね。

🔸岡村、私がいまでも忘れられないのは、先生が亡くなられる時のお姿です。

昭和41年7月のことでしたけど、

亡くなる前日に激しい腹痛を訴えられたんです。

腸閉塞でした。

酸素テントに入れられている先生に、

「何か欲しいものはありませんか」

とお聞きすると

「ノー、ナッシング、サンキュー」

と英語で答えられました。

🔹上田、「ノー、ナッシング、サンキュー」とは簡単な言葉ですが、

先生の人生は、その言葉に尽きていますね。

🔸岡村、まさに先生の無心の生き方そのものだと思います。


🔸岡村、大拙先生の歩みや思想を辿ってきましたが、

先生が私たちに伝えようとされたメッセージの1つは、

人間には「計らい」、

即ち「作為的な自我の働き」があることを知ることではないでしょうか。

私たちは自我の働きで自分で自分を小さな枠に閉じ込めて不自由にしてしまいます。

そして、どうにもならなくなって、もがき苦しみます。

🔹上田、そう。もがいて枠を壊すわけだけれども、枠を壊す働きそのものがまた枠をつくることになる。

本当に広々とした中に私たちがいるという、その実感こそが大事なんです。

🔸岡村、だけど、これがまさに人生の矛盾なのでしょうけど、

その枠がないと本当の自由が分からなくなってしまいますよね。

🔹上田、枠がない自由は本物ではない。

そんな自由は何かボンヤリとしていて収拾のつかないものになってしまいます。

だから、自我という最もきつい限界を超えた時に

「自分は自分であって自分ではない」

という生きた実感、本当の自由が掴めるのだと思います。

その実感を最も大切にするのが禅の教えだと言ってよいのではないでしょうか。

🔸岡村、自我をなくすには、まず必死になることだと私は思います。

「自分はなぜこのような未熟な人間なのだろうか」

と深く反省して苦しまないと、自我を超えようという気持ちは湧き起こってはきません。

🔹上田、大事なことはやはり何かに打ち込むことですね。

打ち込むことによって限界にぶつかり、

小さな自分が破られて初めて広々とした世界が感じ取れるようになる。

打ち込むという経験をしなかったら、何にもなりません。

🔸岡村、そのように考えると大拙先生は95歳で亡くなるまで、「願」に生き抜かれた方でした。

「まだ まだ、だぞ」

という言葉を、最後の最後まで使っていらして、…。

今回のテーマは「寧静致遠」ということですが、

これを聞いて思い出した話があるんです。

先生が亡くなるまでお住まいになっていた鎌倉の松ヶ丘文庫に行くには、130段の高い石段を上らなくてはいけません。

先生も90歳を超えられて、新聞記者の皆さんが見える度に

「大変でしょう」

と心配されるんですが、

先生は

「いや、一歩 一歩、上がれば、何でもないぞ。

一歩 一歩 努力すれば、いつの間にか高いところでも上がっている」

と。

これは無心についておっしゃった言葉なのですが、

寧静致遠もそういう意味だと思うんですね。

🔹上田、ああ、一歩 一歩 進めば、いつの間にか上まで辿り着いている。

「一歩 一歩」と「いつの間にか」、この両方がともにあるところが大事なのですね。

🔸岡村、だから、下にいるのに上のほうばかり眺めてね、

「上がるのは難しい」と思って動かないでいる人と、

大拙先生のように、一歩 一歩 静かに進んでいこうとする人がいるわけです。

私は大拙先生の寧静致遠のお姿を理想として歩んでいきたいと思っています。

🔹上田、私は大拙先生と同じように卒寿を超えましたが、

やはり人生は、一歩 一歩 ですね。

これからも研究者としての人生を全うすべく精進を続ける覚悟です。


(おしまい)

(「致知」6月号 岡村美穂子さん上田閑照さん対談より)