ひげめがね日記

基本的に自虐的な日記です。自虐ネタが好きな方はお喜びいただけると思います。

もしダメになっても、自分が必要とされる仕事は他にある

2012-07-03 22:40:30 | 日記
注)まじめな日記です。

 将棋名人戦は森内俊之名人の防衛で幕を閉じて1か月近く経った。
 そもそも森内名人は大変地味なパーソナリティの方である。しかし、顔がひげめがねに似ている(と昔言われたことがある)ので、親近感を持って応援している。


 本日発売の将棋世界で、その森内名人が語った言葉に、感銘を受けた。

「年をとったからといって焦りはまったくありません。これまでずいぶん対局させていただきましたし、もし将棋がダメになっても、自分が必要とされる仕事は他にあると思っています。将棋を指すことが人生のすべてではありません。」

 こんな発言をできる人が世の中に何人いるだろう?!まして、将棋指しなんて「つぶしが効かない」の極致の職業である。
 この自信と謙虚の深く入り混じった発言には、「やはり”あの羽生善治にはかなわない”」という思いと、「将棋なんて本質的に世の中の役に立たないのではないか」という思いとが交錯しているのだと思う。これは決して悪い意味ではなく、羽生先生に対する純粋な「畏敬の念」、多くの人に役に立たなくても将棋を楽しんでくれる人がいるという「感謝の思い」が含まれていると思われる。つまり、ふつうはネガティブに考えるところをポジティブにとらえられるからこそ、これほど感銘を受ける発言ができたのではなかろうか。
 ひげめがねが尊敬すべき稀有な人物である。

 それにしても、顔が似ている(と言われる)のに、これだけ人間性が違うのはなぜでしょうか(泣)。