ひげめがね日記

基本的に自虐的な日記です。自虐ネタが好きな方はお喜びいただけると思います。

『下町ロケット』を読んで下町について考える

2011-10-29 23:34:30 | 日記
 『下町ロケット』読了。一気に読めた。
 最近、ひげめがねは小説を読めない。主人公が悲劇に巻き込まれると、自分も悲劇に巻き込まれたような気がして、それ以上読めなくなってしまうからだ。事実は小説より奇なり。ひげめがねは小説以上に苛烈な人生を送ってきたので(泣)、悲劇や負の部分は主人公と一緒に自分も背負い込んでしまうのですなあ。
 しかし、下町ロケットは、まあ最終的にはハッピーエンド、勧善懲悪なんだろうなあ、と思っていたので、最後まで読めた。
 昔は、勧善懲悪、水戸黄門みたいな世界は子どもじみたものであり、社会的弱者の子どもかお年寄りのためにあると思っていたのだ。しかし最近は、「世の中は勧善懲悪とは限らない」ということを理解した人のためにあるのではないかと思えるようになった。そういう世界を見てきた人間にとって、勧善懲悪物はより痛快に感じられるから。そして、ひげめがねは勧善懲悪ではない現実世界を渡ってきた人間の1人です(号泣)。
 こっからは下町に関するどーでもいい話です(って、ひげめがね日記はほぼすべてどーでもいい話だけど)。
 この本に出てくる下町の工場は大田区にある。大田区って下町なんだ!
 ひげめがねは下町ってなんとなく御徒町より北の、山手線外側ってイメージだった。でも、山手線の東側って南北関係なく山の下なんだよね。そういえば、弟が大田区に住んでるけど、確かに家から駅までだらだら長い上り坂が続いている。
 ひげめがねは昨年、4か月ほどスカイツリーのたもとと言っていい場所(押上)に住んでいた。それで、ママチャリに乗っていろんなところに出かけた。押上から最も近い山手線の駅は鴬谷駅。鴬谷=やばい街という認識だったが、駅から少し離れると、本当に下町らしい良い雰囲気を醸し出す街であった。しかも押上から鴬谷というコースは言問橋を渡って事問通りを東に向かい、浅草を左手に見て、入谷を通っていくので、実に風情があって楽しかった。でも、アットホームな雰囲気がかえって「ここでは自分はよそ者」という思いも強く持たされた。吉原の見返り柳とかしっかり見たかったけど、見に行く機会が無く東京を離れることになってしまったが、1度はしっかり計画を立てて行ってみたいところだ。ちなみにそのまま現在の吉原歓楽街に足を踏み入れようとはこれっぽっちも考えていないのであしからずよろしく。
 それから、美術館に行くため上野公園周辺もよく訪れたが、上野駅北側の跨線橋を上って上野公園に行くときのきついこときついこと。あそこを登るときにいつも、「これが下町と山の手の堺」と思って登っていた。ちなみに鴬谷駅も谷底にあるのではなく、谷のてっぺんにある。あのきつい坂が「下町」感をさらに増幅しているのだろうね。

石巻電撃再訪

2011-10-23 20:57:15 | 日記
 この土日は仙台に出張。医療福祉連携士の会に参加してきた。その会でも恐ろしいほど刺激を受けてきたのだが、それよりも書かなくてはならないことがあるので、後回しにする。
 今朝、仙台駅に帰って適当に観光して帰ろうと考えていたところ、ある医療福祉連携士の方が「被災地を見たいのだけれど、私のクルマで一緒に石巻に同行して、案内していただけませんか?」との依頼。
 (3月に石巻訪問した時のことはこちらからmixi日記参照のこと。)
 そう言われて行かないという選択肢があろうか?
 もう1人その計画に賛同される方がいらっしゃったので、3人で急きょ石巻へ。仙台から1時間くらいの道のりであった。


 まず、青葉中学校へ。グラウンドで野球をしていた。半年前は自衛隊の車輛と避難してきた人たちの自家用車が累々としていたあのグランドで!こんなに感動して草野球を見ることはひげめがねの中で空前絶後であろう。


 4月に中村雅俊が訪れた模様。光が反射してわかりづらいですが「青葉中にひなんしてる人々へ 頑張ってください!!」と書かれています。


 その後、日和山公園へ。


 これが3月29日の状況。がれきが片づけられているのが分かるだろうか?


 下におりたところ。


 これが3月29日の状況。このときはがれきの中を何かを探している人々の姿が痛々しかった。
 時の流れと、人の生きる力に心が震える。


 反対側から。


 市立門脇小学校。ツアーバスが数台とまって多くの人が見ていた。


 がれきとなった車の山。


 当時の惨状を思い起こさせる。


 がれき集積場。


 海のすぐ近くのアパート?建物は頑丈だったが、かえって悲しい。


 石巻市立病院。日和山公園から撮った写真で最も立派に見える建物がこれ。遠目に見るときれいだが…。


 石巻市立病院の駐車場と路傍に咲く花。

悪霊

2011-10-21 20:21:02 | 日記
 前回の日曜日は東京遠征し、この日記の後輩の応援をしてきた。
 会うのはおそらく15年ぶり。私は見かけは全く変わっていない(昔から老けていた)が、彼もスキンヘッドにした以外はほとんど変わっていなかった。それから話し方とかって案外変わらないのね。もし、整形手術したとしても、声色や話し方でその人だってわかってしまうのかもしれないね。べつにひげは悪いこともしてないし、今の顔で仕方ないと思っているので、整形する予定はないが(笑)。
 彼はAリーグ陥落ラインよりちょっと上という状況だったので、「がんばれ!破壊王(そういうプロがいるのです)に負けるな!」と応援したところ、「いや、こんなのサークルみたいなもんすから、そんなにがんばらないっすよ」との返事。せっかく応援に来たのにずいぶんつれないっすね。

 さて、試合のほうだが、彼はよくテンパイした。しかし、つかむ牌つかむ牌、すべて相手の当たり牌(爆)。
 合間の休憩中に「応援するんだったら呪わないで下さいよ」とマジ顔で言われた(怖)。
 3局目はリーチ一発ツモもあったが、それも満貫どまり。その局も2着。
 「よかったじゃん。とりあえず一発でツモれて」と慰めたところ、「2着じゃダメなんすよ」と悲壮な声。
 あれ?最初と言っていることがずいぶん違うのでは?
 最終局を見る前に予定があり、途中でお暇したが、のちにネットで結果を見ると……。これ以上は書きません。
 麻雀で負けると「お前が応援に来たから運気が逃げた」と思われる可能性があることを痛感した。そこが、運の要素が絡む競技の恐ろしいところだ。本当に行かなければよかったと後悔した(マジ)。
 でも、Aリーガーだから、きっとひげめがねのせいだと思わないだけの精神力は持ち合わせているよね?!というか、そうであってくれることを心から願う。
 いずれにせよ、プロの真剣対局を目の当たりにできたのは良かった。戦う人たちはやっぱり何か持ってるよ。

RX-8 SPIRIT R最新情報

2011-10-17 22:40:46 | 日記
 注)下記の日記には若干の誤情報が含まれております。こちらの日記もご確認ください。(11月20日追記)



 この日記の続き。RX-8購入をご検討の方には必見の内容です(笑)。

 本日マツダの営業さんから電話があった。
 「RX-8 SPIRIT Rの受注がすでに500台を突破したそうです。この調子ですと、今月中に予定の1000台は予約終了になるかもしれません!」
 そんなこと言われれば、とりあえず見積もりを取らねばなるまい。本日は休みだったため、何の迷いもなく速攻でマツダディーラーへ。
 以下、重要情報。

・RX-8のカタログモデル(オートマチックのグレード除く)は本日で受注終了。つまり、エイトのマニュアルの新車購入の場合、ファイナルバージョンであるSPIRIT Rしか選択肢がない。
・そのSPIRIT Rは白、黒、シルバーの3色しか設定されない。しかも、白はすでに受注終了の模様(これは未確認情報であるが、本日ネットで見積もりをとってもらっているときに白を選択できない状態であった)。
・シートはレカロ!でも、今までも設定されていたそうな。知らなかった。
・タイヤは19インチオンリー!スタッドレスはどうすればよいの?笑(ただし、オートマは18インチ。)
・SPIRIT Rのオーナメントつき!リセールバリューがつくことは間違いなし!(というのが営業さんの話だが、実際どうなのだろう?たとえばRX-7のSPIRIT Rにはプレミアがついているのかしら?ネットで調べてみる必要ありか。)

 見積もりは以下のとおり。

RX-8 SPR 4COUPE 2WD 13B(H.P) 6MT アルミニウムメタリック

\3,250,000 車両本体価格 
\ 43,300 付属品(フロアマット、ETCセットアップ料等)
\ 293,770 諸経費
\ 90,500 初回車検費用までを含むメンテパック

\3,677,570 合計

 最後の項目「メンテパック」は、ここで払わなくても結局はそれ以上の金額を払わなければならないので、購入するのであればここで払っておきたい。
 意外に諸経費が安い。これは「重量が軽いので、重量税が若干安めだからそう感じられるのでは?」というのが営業氏の意見。なるほど、軽さはクルマにとっていろいろな部分にメリットがあるのだなあ。
 当然ながら値引きはゼロ。下取り査定に色づけ+オプション値引きはできるとのことだが、それはまあ、雀の涙であろう。
 クレジット払いの場合、金利は年5.9%。まあ、妥当な線なのだろうが、そんなものケチひげが払うわけがない(笑)。
 究極のハンドリングマシン+ロータリー搭載車がこの価格というのは納得なのだが、納得するのと実際に払うのとは話は別(笑)。というわけで購入を断念することにしました。

 と、ここで話を終わらせては「貧乏+ケチなので買えなかった。残念」というネガティブな結末で終わる。しかーし、基本的にひげはポジティブに生きたい(「生きたい」と「実際に生きている」は別の話だけど(泣))。なので、今のアコードをどのように愛するべきかを考えてみたい。

 私の理想のクルマは以下のとおり。

・ハンドリングマシンであること。
・適度な重量、全長、全幅であること。
・室内が適度にタイトで、包まれている感覚を持てること。
・ブレーキがよく効くこと。そのフィーリングが自分の感性に合うこと。
・エンジンがよく回ること。その時、エンジンが咆哮すること。更に、マニュアルミッションによって、エンジンの回転数を自由にコントロールできること。

 シビックタイプRユーロやRX-8に購入意欲を持ったのはこの要件を完璧に満たしているためだ。

 じゃあ、今の平成15年式アコード24TL(平成22年6月に32000キロ走行のものを95万円、コミコミ114万8000円で購入)は上の判断基準を鑑みたときにどうなのか?

・ハンドリングは、当時の国産汎用セダンとしてはレガシーB4に次ぐであろう。ホンダだけに、そこはある程度力を入れており、狙ったラインに沿って走れる。
・全長、全幅、重量ともひげの理想と比較するとすべて大きすぎるのだが、ぎりぎり許容範囲内。現行アコードのデブさと比べれば雲泥の差(笑)。
・全高が当時としては高めなので若干余裕はあるが、全体的にタイトで包まれている雰囲気はある。
・ブレーキはよく効く!自分のフィーリングにぴったり合う。

 ということは、エンジン、ミッション以外はおおよそひげめがねの理想を満たしているではないか!しかも、その課題のエンジンにしたって、名器ホンダVTEC!回せば恍惚に浸れるのではないの?
 でも、正直回す機会がない。オートマとマニュアルではギア比がまったくと言ってよいほど違う。2速5000回転で時速80キロに達してしまうため、一般道ではVTECを堪能できないのだ。
 とりあえず、VTECをオートマでも回せる環境を探してみます。って、それってドイツのアウトバーン?(笑)

していることすべてに意味がある

2011-10-16 05:48:05 | 日記
注)今日の日記はまじめな内容の上、ひげめがね日記では稀有な(笑)感動的内容です。

 gooブログでは初めて書くが、ひげめがねは今年の3月下旬に、長野県医療チームの一員として石巻に行ってきた。その際のことは3月終わりから4月頭にかけてのmixi日記に書いたので、mixi会員の方はこちらからその後4回分くらいの日記をお読みいただければ。

 石巻で感じたことは自分自身の無力さであった。事務員としてできることも少なかったし、融通が利かなかったため、かえって周囲に迷惑をかけた。医療の事務屋の世界では比較的いろいろなことを経験してきた自負はあったが、本当に何もできなかったという思いを胸に長野に帰ってきたことが忘れられない。確かにその経験自体はつらいものであったが、同時に自分の未熟さを再認識した意味では、よい経験をしたとも思った。
 石巻で私がほとんど唯一まともにできたことは、自分たちが担当した避難所(青葉中学校)で診療を受けられた方のカルテ整理くらいであった。あとで探しやすいよう、完璧にあいうえお順に並べ替え、ファイリングしておいた。そこにどれだけの意味があるのかは正直わからなかったが、逆に当時の自分にはそれくらいのことしかできることが思いつかなかったのだ。

 それから時は半年以上たった。昨日、私は長野県診療情報管理懇話会に出席した。石巻赤十字病院の病歴管理係長ある成澤千代さんの講演を聴き、改めて当時の惨状と自分自身の心を痛みを思い出した。この会は、平たく言うとカルテ管理従事者の会なので、そのときの避難所のカルテはどうだったのかきいてみたかったが、話は当然「石巻赤十字病院本体に受診された方のカルテ情報」が中心であり、プレゼンの中では「避難所のカルテ」には1分くらいの時間しか割かれなかった。
「きれいにファイリリングされた避難所のカルテにも手をつけないといけないかと思っていたが、そのカルテは分析のため、国の機関にいったん引き取られた。大量にあったため、さびしい気持ちとほっとした気持ちが同居した」との話であった。
 まあ、とりあえず避難所のカルテも後利用に少しでも役に立ちそうで私もほっとした。

 そして、会議終了後の情報交換会。私は成澤さんとお話をした。

ひげ「実は私も3月末に医療団の一員として貴院にお伺いしたんですよ」
成澤さん「そうなんですか。お疲れ様でした。ひげさんは何の業務をされたんですか?」
ひげ「青葉中学校の避難所担当でした」
成澤さん「そうなんですか!プレゼンに出したあの写真(きれいなファイリングされた避難所のカルテ)は青葉中学校のだったんですよ。こんな風にまとめてある避難所もあるんだ!と感心して、紹介したんです。じゃあ、あれはひげさんのおかげなんですね!」

 その話を聴いて本当に感動した。その後も避難所の診療が続いたわけだから、私たちの後に青葉中学校担当だった医療チームも、同じようにファイリングを続けてくれていたのだ!!

 今まで、「すべてのことに意味がある」ということは概念としては理解していた。しかし、自分が知らないところでも、なしたことが意味を持って動いていることがある、ということを、人生ではじめて体感した。
 自分がこの世に生きていること、そして、この世でしていることにはすべて意味があるのだ。そのことをこれからもずっと肝に銘じていたい。そして、世の中のみんながそれを何らかの形で体感できれば、もっと世の中はよくなるし、自殺は減るだろうな、と思った。
 皆さんも私も、していることすべてに意味があるのですよ!