ひげめがね日記

基本的に自虐的な日記です。自虐ネタが好きな方はお喜びいただけると思います。

三浦九段と渡辺竜王 将棋を見る気がしない…が!

2016-10-31 20:41:30 | 将棋
 ひげめがねは、離婚した時も休職した時も(笑)、将棋に大いに支えられたこの10年間だったのですが、この1か月の混乱で初めて将棋への情熱が失せてしまいました。
 あれだけ楽しみにしていた竜王戦も、あまり見る気がしません。本当にそこに座っているのは渡辺竜王と丸山九段で良いのか?それを思うと、熱心に見る気がしないのです。
 かろうじてモバイル中継は今までの3倍速で見ていますが、どの将棋も一方的に見えてしまって…。ひげめがねの錯覚であればよいのですが、棋士が上の空になっていることを危惧します。
 本日ニコニコプレミアム会員も数年ぶりに解約しました。解約アンケートには、

なぜ解約したのか?→将棋への情熱が失せたから。
どうしたら再度プレミアム会員になるか→将棋界が今の状況を収束したら。

 と回答しました。

 日本将棋連盟は竜王戦をとりあえず円滑に進めるために、「三浦九段を12月31日まで休場」という措置を変えることは、よほどの新事実が出ない限りしないでしょう。
 そこでひげめがねは考えました。こんな企画はいかがでしょうか?

 三浦九段、平成29年1月1日に登場!対戦相手は技巧!ニコニコ生放送完全中継!!

 そうなったら見たいなあ。調査の結果シロであれば、実現していただけませんか?ドワンゴ様!

週刊文春と三浦九段と渡辺竜王 その2

2016-10-22 09:48:57 | 将棋
 三浦九段スマホ不正の件、その後もいくつか情報が出ていますが、思ったことをいくつか。

(情報の食い違い)
 週刊文春の記事は、現段階で相当なウェイトを占めている、というかこれ以上詳細な情報が出て来ない。
 そこで、その記事をめぐって言った言ってないが現在繰り広げられている。
 人類の歴史上、事実認定の食い違いは必ず起こること。そう認定されているから法制度や裁判制度があるのでしょ。
 連盟が情報を統制できていないどころか、連盟の公式見解すら出ていない(に等しい)以上、食い違いが起こるは必然である。

(公益社団法人 日本将棋連盟)
 泥仕合になる理由は、将棋界がムラ社会であることも相当大きく影響している。
 そのムラ社会が、税の優遇まで受けられる「公益社団法人」となれたのは、ひとえに米長邦雄というワンマンがいたからこそであろう。
 米長氏については基本的に否定的なのがこのブログの特徴(笑)であるが、この件は米長氏の最大の功績と考える。
 そして米長氏亡き今---将棋界は公益法人化する前とほとんど変わらない…。なので、泥仕合になるだろうとひげめがねは思っていたのだ。
 しかし、公益法人なのだから、透明化・徹底的な調査が求められる。やらないと公益法人をはく奪されて、より窮地に陥りますよ!
 米長氏に公益法人化しておいていただき、本当に良かったというのが感想です。

(渡辺竜王)
 今回の件は渡辺竜王の意向が相当強いことが、産経新聞の記事で改めて明らかになった。
 曰く、「タイトル返上してもいいから、三浦九段と指したくない」。
 竜王の意見に、連盟理事たちが従わざるを得なかったということであろう。
 こうなってくると、渡辺竜王か三浦九段、どちらかが致命的な傷を負う。
 ここからはあまり書きたくないが…
 パワーバランスと経済合理性からみると、渡辺竜王が正義でなければならないわけで。
 そうなると、三浦九段が抹殺されてしまうのかなあ。それを思うと悲しくなります。

 そう思っていたのですが、もし公益社団法人力で三浦九段の潔白が証明されたらどうなるのだろうか?
 そうなったら確かに渡辺竜王は傷を負うだろうが、謹慎○か月とかはならないか。
 それならやっぱり三浦九段が潔白であることが将棋界の最も平和な状況なのかなあ、と思いを改めています。

(文春力)
 週刊文春10月27日号「将棋スマホ不正全真相」記事についてのブログを前回上げましたが、改めてその後5回読み直してみました(←暇人)。

 文春に載ってしまった段階で「将棋界詰んだ」という印象を受けますが、現実には将棋界の救世主になりうる、非常にクオリティの高い文章ではないかと感じています。
 週刊誌なのでスキャンダラスな見出しが躍りますが、内容は誠実で、丹念に取材を進めています(三浦夫人の件以外)。
 公益社団法人日本将棋連盟の情報開示の拙さには厳しい指摘をしていますが、それは私もしたい(笑)ので、その意味でも留飲を下げました。
 週刊文春記者とされる中村徹さんという方は、私は全く存じ上げませんが、将棋界にかなり精通され、いい意味での人脈を持っているように思われます。
 そうでなければ久保九段や渡辺竜王や、島九段からこれだけのことは聞き出せません(もし、適当に作った話だとしても、いかにも現実にありえそうなことで、それはそれで素晴らしい?!)
 連盟の情報発信があまり期待できない以上、文春様にはさらなるご活躍を祈念申し上げます。
 

週刊文春と三浦九段と渡辺竜王

2016-10-20 08:52:07 | 将棋

 昨日、ツイッターで「みうみうの件で文春砲が発動される」との情報を得、今朝通学中の中学生と一緒に歩いて(←どーでもいい情報)コンビニに週刊文春を買いに行きました。ついでに週刊新潮も買ってきました。週刊誌買うのって10年以上ぶり。
 で、今読み終わったので感想を書きますが、その前提を書いておきます。

・将棋界のスマホ不正疑惑が出てから、ひげめがねは一貫して三浦九段をシロと考えてきた。
・まず、そんなに三浦九段がそんなに最近勝っている印象がない。豊島きゅんくらい勝っていればさすがに疑うけど。たまたま竜王戦に星が集まっただけでしょ。
・次に三浦九段がスマホに手を染めるほど落ちぶれてもいない。昨年のJT杯優勝は絶対スマホを使用できない状況で達成したものだから、ちゃんと強い、不正に手を染めるまでする必要はない。
・最後に、みうみうがそんな不正をするわけがない!同僚の披露宴の最中に詰将棋解くくらいだから、将棋愛は棋界でも1番!と確信。

 というわけで、今までのひげめがねのツイート内容や、前回のブログは上記の考えに基づいております。

 そして週刊誌の感想ですが、週刊新潮はあたりさわりのない内容。そしてスプリングセンテンスは…。
・まず久保九段が竜王戦準決勝の時に不正の確信を持った。
・そして渡辺竜王が今月のA級対決で確信を持った。
・渡辺竜王は苦悩の末、内部告発することにした。
・その結果極秘会合が行われた。羽生三冠や谷川会長も同席した。
・最初は極秘会合出席者も半信半疑であったが、渡辺竜王が証拠を提示していくとだんだん雰囲気が変わっていった。
「これはさすがに…」(S九段)
「いやあ、相当…」(H第一人者)
「これは99.9%やってますね」(C五段)
(上記カッコ内は、あくまでひげめがね予想発言者です。)
・最後は「シロ」を主張する棋士はいなかった。

 (以下はひげめがね感想)
 重要なことは、もう事実がどうであるか、三浦九段が「シロかクロか」は問題ではなくなっている、ということですよ。
 序列1~3位の棋士と連盟理事が、限りなくクロに近い、と判断しているという事実が重すぎます。だって極秘会談出ていた人だって、最初は三浦九段をシロだと思ってたはずだから、それが覆るくらいの証拠だったということですよ!
 仮に三浦九段が不正していなくても、将棋ムラの人は疑心暗鬼になり、彼をムラから追放することになるでしょう。こうなってくると、今度は、三浦九段が不正をやっていてほしい、と願わずにはいられなくなってきます。実に逆説的…。
 残念ですが、渡辺竜王の決断で、将棋界は最悪の状況にはならなかったのだ、と自分に言い聞かせ、本日を過ごしたいと思います。

【フィクション】日本将棋連盟の光と影

2016-10-13 21:48:27 | 将棋
*これからの記述はあくまでフィクションです。

 日本将棋連盟という組織、設立経緯・目的は様々あれど、「棋士が路頭に迷わないための互助会」としての機能は相当大きい。そのため、日本将棋連盟は自分の都合が強く出でしまい、理念・目的があまりない。しかも限られた人たちの集まり、「ムラ社会」である。出る杭は打たれやすい。基本的には守りの姿勢でいくことを善しとする風潮が強い組織と言える。
 しかし、それでは将棋界が先細りしていくという懸念を持つ棋士は少なからずいた。特に2000年以降、インターネットの爆発的な普及により、最大のスポンサーである新聞社が勢いを失うにつれ、新たな発信方法を模索する必要があることは棋士の共通認識であった。
 長年続いた安定政権からの変化を求める意見が強くなるのは当然のことである。
 変化を求める棋士の急先鋒であるY九段は、戦後の将棋界でも五指に入る名棋士である。将棋界以外にも幅広い交流があり、将棋を社会に広めているとの自負もある。自らがトップに立つことが将棋界に資すると考えるのは自然であったし、それは他者も認めるところであった。
 ムラ社会に見られるゴタゴタはあり、時間はかかったものの、Y九段が会長に就任することとなった。
 Y会長が考えたことはただ1つ。「将棋棋士が今後数十年食べていけるようにするための改革を行う」ことであった。このまま手をこまねいていると、棋士は20年後にはやっていけなくなる、との強い危機感を持ち、ムラ社会では嫌悪されるようなことを次々実行していった。その姿は、「コンピュータ付きブルドーザー」と呼ばれた宰相、田中角栄を想起させた。
 なんといっても最大の功績は日本将棋連盟を公益財団法人化したことである。将棋が社会に役立つようにする、そのためにトーナメントプロだけでなく普及に力を入れる棋士も明確にし、それを評価する。このことを世間に明言したことは(一般的な社会では当然なことかもしれぬが)将棋界にとって革命的なことであった。
 ただ1つ、Y会長には大きな欠点があった。恐怖政治である。大きな理念、目的のためにある程度強い態度に出る、というだけでない。個人的な好き嫌いで優遇したり貶めたりするのである。
 実際にこんなことがあった。ある日、対局のインターネット中継を行っていたM氏に対し、当時の理事N九段が突然「君は今から将棋会館に出入り禁止だ」と告げた。M氏は、将棋インターネット中継を軌道に乗せた大功労者である。特に大きな瑕疵が認められないにもかかわらず、おそらく「気に食わない」との理由だけで将棋界から抹殺しようと企てたのだ。N九段がそれを告げたことで理事の総意と見せかけようと考えたのだろうが、Y会長の独断で決定されたであろうことは想像に難くなかった。
 Y会長は独裁者であったため、その下につく理事職の棋士もかなり苦労した。N九段はY会長と同門で年上だが、入門時期の関係でY会長が兄弟子にあたる。N九段はY会長に加担したと一般的に思われているが、実のところそれに逆らうことはできなかったのである。そのため、N九段は棋士の間では疎まれる存在となっていった。
 それから数年、会長はじめ理事会のメンバーも変わったある日、N九段の弟子であるM九段がビッグタイトルR戦の挑戦者に躍り出た。M九段はどちらかというとこの1年は不調であったが、R戦に比較的星が偏り、久しぶりのタイトル挑戦となった。
 M九段が不調な理由は、実は体調面にあった。将棋界の中でも勉強家として知られ、棋士仲間の結婚式でも詰将棋を解くくらい将棋漬けの生活を送ってきたが、近年あまりに根を詰めると頭痛とともに目の前が暗くなる症状に悩まされるようになった。それもしばらくすると改善する。我慢して症状に付き合うしかないな、そう考えるM九段である。
 対局中に症状が現れた際は、20分ほど横になることを心掛けた。本来であれば相手に対し失礼であるが、背に腹は代えられない。
 しかし、その行動が悲劇を呼ぶ。勝負所で20分も不在にして戻ってくるという行動に不信感を持つ棋士が出て来た。将棋ソフトが棋士と同等(終盤であれば明らかに将棋ソフトの方が強い)の実力となった昨今、ひょっとして将棋ソフトに局面を検証させているのではないか、との疑念が生まれたのだ。
 N九段が理事であった頃であれば、その弟子の不祥事疑いの訴えなど、まず怖くてできない。仮に訴えたとしても理事会で一笑に付されるであろう。
 しかし、今は理事会のメンバーも変わった。まして、N九段は理事会方針と称して自分を恫喝していた存在である。弟子が不祥事をしていたなどと言えば、N九段も困るだろう、それはいい気味だ。
 悪意に満ちたある棋士の訴えを、現理事会は黙殺できなかった。将棋界のイメージを考えると黙殺したいが、身内から訴えが出ている以上、調査しなければならない。というわけで最近M九段と対局した棋士に一応の聞き取りを実施することとなった。
 ところが、理事の思いのほか、出てくる証言はみな一致した。曰く「終盤の勝負所で10~20分ほど席を外した。」と。
 やむなく、将棋ソフトとの指し手の一致率も調べたが、ほぼ100%の確率でソフトの指し手と一致する。まさかの展開に理事たちは唖然とした。
 いったいどうするべきか?まずはスマホ持ち込みと外出の禁止を打ち出した。これは、M九段と対局した棋士たち数名の総意であったため、特に異論なく理事会にて承認された。
 問題はM九段の処遇である。いかに内部とはいえ、こういったうわさが広まるのはあっという間である。まして、タイトル戦が控えている。
 理事は以上の顛末を最初に疑義を訴え出た棋士に報告した。
「これだけ状況証拠がそろっているとすれば、私も黙っていない。そうすれば主催紙だって、連盟はなぜ報告しなかったのかと問い詰めるだろう。黒に近いグレーな棋士がそのままタイトル戦に出るなどということを世間が認めるだろうか?本人に真を問い、あいまいな返事をするならば、出場は辞退してもらうしかないのではないか?」
 理事は反論するだけの材料を持ち合わせていなかった…。