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セイヨウカラシナ(黄)とナガミヒナゲシ(赤)
カバーイラストがこの作品にしてはカラフルになって、“普通”に近づいているので、あんまりよくない予感がしたんですが
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絵の雰囲気が少うし変りましたね。
この“少うし”が意外としらけます。
《5》までは同じムードを保ったままどんどんうまくなってたのに。
激しく動き回っているわりに話が停滞している感じもしますが、長いストーリーにはこういう部分も必然ですよね。
主人公たち自身が挫折している時期なので。作者にとっても苦しい時期かもしれません。
はじめ、巨人が全く謎だった間は読者が自分の何かを巨人に投影して読んでいたのですが、
その正体に肉薄していくにつれて、巨人がストーリーの中限定のものになっていくような。
内容が熱いのに、読んでいて以前より冷めていくのはそのせいか?
このまま、作者が考えたよくできた設定を読まされるだけの、よくあるファンタジーにならないように。
特異な設定から、最終的にもう一度普遍に突き抜けてくれる作品であることを期待しています。
『風の王国』第1巻公開中
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