草がともだち(まんがのえんがわ)

草むしりの仕事さえなければ、
と思いつつ、草むしりが嫌いではない。
でも草むしりから開放されて漫画を描きたい。

チョウジタデとタカサブロウ

2008-09-29 22:52:00 | 野の花・秋

チョウジタデ(=タゴボウ・アカバナ科)

 今日は一日雨。少し前にとっておいた写真をアップします。

 アメリカミズキンバイを調べたときに名前の手掛かりにしたチョウジタデ。これも見てみたいと思っていたら、何のことはないアメリカミズキンバイのすぐ横に生えているのを見つけました。アメリカ・・・に押されて遠慮気味です。同じような環境のところに生えるので、どうも不利な感じですが頑張って生き延びてもらいたいものです。


チョウジタデの花と実

 姿がタデに似て、子房の長い花の形がスパイスに使われる丁子(フトモモ科の木)に似ているのでこの名がついたようです。(余談ですが私はスパイスに使う丁子は実だとばっかり思っていました。花のつぼみを乾燥させたものだったんですね。今回調べて初めて知りました。)



タカサブロウ(キク科)

 これによく似たアメリカタカサブロウというのがあるのですが、この写真のは花が大きいので(径1㎝)もともとのタカサブロウだと思います。もっと花の小さいアメリカかな・・・と思うのもそばに生えています。日本産とアメリカ産だとたいていアメリカ産の方が派手かと思うんですが、これは例外みたいですね。と言っても結局地味なものですが。
 花より実の形が面白くて印象に残ります。実を採って一粒一粒の形を見れば国産かアメリカ産かきっちり分かるようです。


タカサブロウの花 拡大して見ると面白い形です



 茎が、枝別れの下のところで軽く膨れます。アメリカ・・・はもっと膨れるみたいです。

 名前に味があるので由来を知りたいところですが“不明”とのこと。




   
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垣根の曼珠沙華

2008-09-27 17:36:22 | 野の花・秋

ヒガンバナ(=曼珠沙華 ヒガンバナ科)

 杉の垣根のところに今年もヒガンバナが咲きました。
お彼岸のころに咲くからヒガンバナ。
曼珠沙華は赤い花を表わす梵語。(葉が出る前にまず花が咲くから“先ず咲き・真っ先”だったのがこの梵語と結びついたのかも、と牧野図鑑に。)

 別名は死人花、幽霊花、地獄花など。葉がなくて真っ赤な派手な花だけが咲く異様さや、お墓によく咲いて有毒であることがお彼岸と結びついたんでしょうか。

 子供のころはこれが咲くと、触ると死ぬとか、風が吹いてきただけで死ぬとか、指さしてもいけないとか、大騒ぎする子がいました。

 アルカロイド系の毒を持っていますが、これは水に溶けやすいので、昔は水にさらして鱗茎からでんぷんを採り、食用にしたようです。あぜに多いのは救荒作物として植えた名残りだと言われます。





   
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ぬばたまの・・・ヒオウギの実

2008-09-23 00:27:21 | 野の花・秋

ヒオウギ(アヤメ科)

 7月16日と19日に投稿したヒオウギの実がやっと開きました。

 他の方の写真で見るともっと真黒ですが、庭の入口に生えて、バイクにひっかけられ、犬に踏まれ、倒れてはしっかりせよと抱き起こされてきた苦労の跡が感じられます。葉が扇を開いたように平面に開き、花の茎がやたらと長く伸びるので倒れやすいんです。

 この実がぬばたま、またはうばたまと呼ばれて夜や黒髪などにかかる枕詞になっています。つやつやとした黒さが印象的だったんでしょう。

 ぬばたまは射干玉、うばたまは烏羽玉と書きます。烏の羽色の玉、は分かるけれど射干玉って何だろう?調べてみたけど分かりません。当て字だと書いてあるものがありました。うばたまがなまったのか?


もう少しで開きそうな実


何度も倒れて、今は後ろの生け垣にもたれて立っています。絡んでくるカラスウリのつるがむしろ命綱って感じです。




   
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クズの花

2008-09-19 23:25:28 | 野の花・秋

クズ(マメ科)

 9月に入るとクズの花が一斉に咲きだしました。大きな立派な花が咲く割に、葉の陰に隠れて見落としがちなものです。



 よく見るとなかなかきれい。もっとよく見るとクドイというかシツコイというか、日本人の好みからいえばちょっとあくどい。そのせいかあんまり古歌に詠まれたりはしてないようです。


 日本ではむしろ葉と蔓の姿が絵にも描かれ、歌にも詠まれ。秋風に白い葉裏を見せてひるがえる姿は風情のあるものです。

 アメリカではこのクズを荒れ地の緑化用に導入し、大成功。牛馬の飼料にもなるし、と喜んだのもつかの間、はびこりすぎて電線を切り、建物を覆い尽くし、今ではすっかり嫌われ者のようです。

 でも荒れ地が緑になり、つるはロープ代り、根からはでんぷん(クズ粉)がとれ、漢方薬(葛根湯)にもなり、繊維は布や紙になる・・・と、ご先祖様はじょうずにつきあってきました。でも、じゃあつるを手繰ってごっつい根っこを掘ってみましょう、という気にはとてもなれません。だからクズ粉が高くなり、安いクズ粉は他のでんぷんでできた代用品、ということになっちゃったんですね。タフな植物とうまく付き合うには人間もタフでないと。




   
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スベリヒユ 私的には“タコの足”

2008-09-17 14:02:20 | 野の花・秋

スベリヒユ(スベリヒユ科)

 前回投稿したハゼランはスベリヒユ科。その代表のスベリヒユ。皆さまとっくにご存じの雑草です。普段撮る気にならないのですが、畑の肥料を吸って立派に咲いているのを見るとなかなか可愛い花なので、シャッターを切ってみました。



 近所の方が糖尿病に効くと言ってこのスベリヒユを食べておられましたがどうでしょうか?利尿、解毒、イボが取れる等々、いろんな薬効があるようですが糖尿に効くという情報は出てきませんが・・・。

 ままごとではこの赤い茎をタコの足に見立てて愛用していました。なんせゴザを敷いた傍らに、いや!ってほど生えてましたからね。小さいカミソリでおもちゃのまな板の上で切っていくとプチプチという手応えがあって面白い。

 のちに食用になると聞いて、お浸しにしてみました。ちょっとヌメヌメしていてほこり臭いけど食べられないことはない。生えている場所のイメージが悪いので、二度と食べようとは思いませんでしたが、食糧危機に備えて覚えておくのもいいかも。ハゼランの葉も食べられるそうです。




   
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花火みたいなハゼラン

2008-09-14 12:35:26 | 野の花・秋

ハゼラン(スベリヒユ科)

 ピンボケ写真の山を築いてやっと撮れました。ハゼラン。熱帯アメリカ原産。

 8月から犬の散歩で見かけて、変なやつだと思ってました。まん丸なつぼみだか実だかをいっぱいつけているのにちっとも花が咲いてない。どうやって増えるつもりなんだ?図鑑のどこをみればいいんだ?

 先日、偶然午後4時頃この草のそばを通りかかると
おおっ、きれいな花が!

 何度もシャッターを切りましたがみんなピンボケ。翌日撮り直しに行くと・・・一つも咲いてない。摘んで帰って観察していてやっと気付きました。午後3時ごろ咲いて夕方にはしぼんでしまう!

 きっと夏中咲いてたんでしょう、ほんとは。そんな時間に通りませんもの。丸く見えているのは実で、つぼみは普通のつぼみの形。咲こうという日の朝からピンクのつぼみが静々と伸びてきて3時ごろになってやっと咲くわけです。

 だから別名を3時草。または3時花。納得。
 花火草とか江戸花火とも言うそうです。


別名を調べる前にファイル名に“飛び散った花火”とつけてました。
誰の考えることも同じですね。


夏中、この実だけを見ていたわけです。
名前がわかったのはこの実からザクロを連想して、ザクロなんとかじゃないかな、とザクロソウ(ツルナ科)のあたりを見たらその裏側のページに載っていたので(笑)偶然なんですよ。


全体は大きな円錐花序


畑の隅の溝蓋の隙間から生えています。

 明治時代に園芸用に入ってきたようですが、このたくましさ!暑さにも乾燥にも強そうで、来年はますます増えそうです。




   
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クサネム事情

2008-09-09 17:05:11 | 野の花・秋

クサネム(草合歓 マメ科)

 水田の道端にクサネムが咲いています。薄黄色の花は小さいけれどなかなかきれい。


姿も悪くありません。



葉の形の美しさ!

 触ると葉が閉じると聞いたのでやってみる・・・。


なるほどじんわり閉じていきます。
でもオジギソウのように葉柄の付け根からうなだれたりはしないようです。


楚々とした花に似合わないたくましい実。

 お米作りをしたことがないので何気なく見ていたのですが、クサネムは水田の困りものの代表格のようです。刈り入れのころには稲より高く育って茎が固くなり、コンバインの刃を痛めるそうです。さらにこの実が問題で。


実物大のクサネムの実

 今は緑色ですが熟すと黒くなります。
真っ黒なつやつやした実がお米の中に入っているのを見たことがありませんか?農家から直接お米を買っている我が家ではよく見かけます。お米に紛れて取り除きにくく、お米の品質を下げてしまいます。お米をとぐときに手間をかければ済むことですけど、一緒に御飯になってしまっていることもままあります。毒はなさそうなので我が家は笑ってすむことですけど、玄米の等級が下がるとなると生産者には笑い事じゃありませんね。




   
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アレチヌスビトハギ

2008-09-07 13:55:30 | 野の花・秋

日差しが強くて色が飛んでいます。実際はもっと鮮やかなピンクです。

 庭にヌスビトハギが生えていると思ってました。今日花が咲き始めてよく見たら北米原産のアレチヌスビトハギの方です。庭が荒れてるよ、と宣言されたみたいであんまりいい気がしません。そりゃ実際荒れてるけどネ、そんなハッキリ言わなくても。

 そう言えば去年、犬の毛にイヤってほどくっついていたのも、豆が4つ5つと連なったアレチ・・・の方でした。毎年それに悩まされているのにうっかりしてますね。

 犬の毛をすいた記憶をたぐってみると、このへんではもう豆が2つのヌスビトハギよりアレチ・・・の方が多いように思います。

 最近ブログで、道端で萩の花を見つけました!と書いてあるのをよく見るんですが、このアレチ・・・が多いようです。いわゆる萩と言っているのは木で、これは草ですが、花が大きくて確かにきれいで目立ちます。


でも姿は絵になりにくい


こういう角度ならなんとか・・・。



これが葉っぱ
ヌスビトハギの葉はもう少し先がとがるようです。

 もっと毛深いように書いてあるものもあり、中間のものができているのかもしれません。





   
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やっと分かりました アメリカミズキンバイ

2008-09-05 15:49:11 | 野の花・秋

アメリカミズキンバイ(=ヒレ田牛蒡・アカバナ科チョウジタデ属)

  おととしから目につき始めて、去年は田んぼの中の道のふちで花ざかり。ものすごく目立つ花で、個性があるのに図鑑のどこを見ていいか分からないのが悔しい。今日、実が付いているのを見てチョウジ(丁子)が浮かんだので調べてみると・・・。

 チョウジタデ(=タゴボウ)に似ているが実の形も全体の姿もすこ~し違う。・・・ネットで調べてやっと判明。

 アメリカミズキンバイ。別名ヒレタゴボウ。熱帯アメリカ原産。


 「50年代に愛媛県で発見された」と、或るHPに。昭和か西暦かどっちだ?今では田んぼにありふれた植物なのに、昔植物採集していたころには全く見た覚えがありません。昭和50年代ということでしょうか。私の図鑑には載っていません。わからない筈。


花はチョウジタデよりずっと大きい。花弁は4枚で、径2.5センチ~3センチくらい。
茎は緑で稜(ヒレ)が目立ちます。


花の下で一見茎のように見えていた子房。
断面は真四角。まだ種はできていませんでした。


葉っぱの裏側。支脈の先が葉のふちで一つにつながっています。
“葉縁脈”と言うそうで、草の葉には珍しいそうです。



 2年越しの?が解けてスッとしました。でも今では関東から九州にかけてどこにでもあるようで、誰かに聞けばすぐ分かったのかも。




   
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つる草の紅白 ルコウソウとマメアサガオ

2008-09-04 13:35:37 | 野の花・秋


 6月25日の記事に取り上げたマルバルコウソウが、真夏のあいだ影をひそめていたのにまた元気に咲きだしました。・・・と思っていたら、よく似たつるによく似た真っ白な花が。



 同じヒルガオ科のマメアサガオのようです。花の大きさもちょうど同じくらい。



 ルコウソウは熱帯アメリカ原産ですがマメアサガオは北米原産。



 今年はこれもよく見ます。マルバアサガオが野生化したもののようです。赤系統のものが多いようなので違うのかな?といろいろ調べていたら、これと同じ色のが野生化していたのを栽培して、採れた種をあちこちにばらまいている方のブログがありました。今年急に目につきだしたのでまさか!?と思いましたが鎌倉方面の方のようで。まさか京都の田舎にまで蒔きに来てはいられないでしょう。

でもきれいなものですから似たようなことをする人はいるかも。この写真では楚々として大人しげですが、繁殖力はすごくて、荒れたがらがらの空地にも生えています。その方もちょっと反省なさっているようでしたが。庭に蒔かれたら、かわいいし、でもすごく邪魔だし、と迷うことになりそうです。




   
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