「人の心には鬼と仏と両方住んでる。
鬼に話しかければ鬼が答え、
仏に話しかければ仏が答える」
昔、新聞の読者の手紙欄で読んだ言葉です。
その方のおばあさんがよくおっしゃっていたそうです。
これを読む直前、私は父から言われました。
「お前たちは放っておくと、どうせろくなことをせん。
だから自分たち教育者がその根性を叩き直してやるんだ」と。
それは変です。
人間の本性がろくでもないとしたら、教育者だけが“ろくである”と誰が保証するんでしょう。
教育委員会ですか?文科省ですか?
どちらも人間が作ったものですから、人間の本性がろくでなしだとしたら、
集まってこねあげればこねあげるほど悪くなるんじゃないですか?
真っ黒な墨の中で洗濯するようなものでしょう?
オオカミの群れに赤ちゃんを任せた方がマシです。
せめて、人間は善いものだよ、というフリでもしないと教育なんて成り立たない。
口には出せません。父が恐ろしい。
そんな思いの直後に読んだから、
おばあさんの言葉がよけい印象に残ったのかもしれません。
私の性格は父に似ています(笑)
わりとすぐにムカッときて、心臓に突き刺さる言葉を投げたくなる
そのたびに
「仏に話しかける、仏に話しかける」
と、おばあさんの言葉を唱えます。
会ったこともないおばあさんの言葉が何十年、私を落ち着かせてくれています。
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