姫と太郎の賑やかなお家

姫14歳、太郎9歳。高機能広汎性発達障碍の子供たちとの賑やかな暮らしぶりを綴っていこうと思います。

嬉しい手紙

2009-11-25 11:57:05 | 姫のこと
昨日、姫宛ての手紙がポストに届いた。
送り主は年長さんの時に仲が良かったSKちゃん

SKちゃんはおとなしいけど可愛くてしっかり者。
SKちゃんのようなお友達が傍にいてくれて私も安心でした。
姫もSKちゃん一筋!
いつもSKちゃんと一緒でした。

卒園して小学校は離ればなれになったSKちゃん。

それが、先月の体育の日のイベントでバッタリ
SKちゃんのお母さんが先に私たちを見つけて声をかけてくださいました。

思いがけない再会に驚きながらも
「久しぶり~元気だった?」と再会を喜ぶ母たち。
「こんにちは~」ペコっと頭を下げる太郎。
「いや~ 大きくなって~」とSKちゃんのお母さん。

その傍らで姫は固まってました。
SKちゃんが「姫ちゃん」と声をかけても「・・・」無言で俯く姫


姫は今の学校の友達でも偶然会うと固まります。
他の子たちのように相手の名前を呼んで手を振ったり話しかけたりはしません

なんかさっきから視線を感じるなぁと思ってると
「あの子、同じクラスの○○ちゃん」と姫がつぶやくんです

「だったら声かけるとか、手を振るとかすればいいのに」って言うんですけど
「ムリ!」って・・・

ムリって・・・何が無理なんだ?

姫の発達障碍に気付く前、私はこんな姫が不思議で歯痒かった

思いがけず友達と会ったら嬉しくないの?

声をかけたくならないの?

私にはさっぱり解らないことでした。

相手だっていい気はしないのでは?

無視されたって思われるんじゃないの?
そんな心配もありました

姫は予想外の出来事が苦手、学校の外で友達に会ってもどうしていいか解らない

そう思ってはいても、この日の再会は、この時の姫の態度は

困ったようなSKちゃんとお母さんに
「声をかけてくれてありがとうね。
姫は久しぶりで何を話たらいいか解らないみたい
照れくさいのもあるんだと思うのよ
またどこかで会えたら声かけてね」
と、取り繕う私

「うん、姫ちゃん、またね~」と手を振るSKちゃんに
そっぽ向いたまま手を振る姫
あんまりだ~

呆気に取られてるSKちゃん親子に「ごめんなさい、またね
と別れを告げながら私は「次回は無いな」と思いました。

一方姫はというと・・・嬉しそう
SKちゃんが見えなくなってから嬉しそう
「こんなところでSKちゃんに会うなんて~すごいね~びっくり~

「いや、お母さんは姫の態度にびっくりなんだけど
今、そんだけ喜ぶなら、SKちゃんが声かけてくれた時に
『久しぶり~、元気~?』くらい言えばよかったのに
「そんなんムリ。急過ぎてどうしたらいいか全然解らんもん
お母さん、何であんなに喋れるん?」

姫は内心とても嬉しかったし、再会を喜んでもいた。
でも、その気持ちはあの表情と態度から相手に伝わったとは思えない。
あ~あ、誤解されたままって辛いなぁ
SKちゃん、今度会っても声なんか掛けてくれないよなぁと私は凹んでいました。
ところが、姫は自分で打開策を考えた
「お母さん、便箋と封筒ちょうだい
SKちゃんにお手紙書きたい」

姫は自分が口に出して伝えることが苦手だと知っています。
自分の気持ちを伝える時、紙に書いて伝える方が上手くいくって知っています。
だから、SKちゃんにも手紙を書こうと思ったようです。

一生懸命、色とりどりのペンを使って
嬉しかった気持ちやホントは話したかった近況などを書いたようです。
目の前でSKちゃんとお喋りしてるみたいに楽しそうに書いていました。

その返事が昨日届きました。

姫が嬉しそうに見せてくれたのはたくさんの便箋やメモ用紙。

SKちゃんもまるで目の前で姫とお喋りしてるみたいに
かわいくて楽しそうな言葉をたくさん送ってくれました


SKもびっくりしたわ~ 今度会った時はもっとしゃべろうな。

クラブ、がんばれ! 見に行くよ~

SKの好きな子はなぁ~

姫とプリクラ撮りたいよ~

中学になったら校区外でも行けるから○○(市内のショッピングモール)一緒に行こう


こんな風に返事をくれたことが私も嬉しかった

ちゃんと姫の気持ちが伝わったことが嬉しかった。

姫が自分の苦手なところをきちんと自覚して、
自分で考えて、実行して、SKちゃんもそれに応えてくれた。

これって、すごいことなんじゃないかなぁ
誤解されやすい姫のことを幼稚園の頃と変わらずに見てくれたSKちゃん
姫の不器用さに付き合ってくれる子なんてそうはいないです。
子供だけじゃなく、大人だって・・・

このことは、きっと姫の自信へと繋がるはず
そして、生きる力になる