姫と太郎の賑やかなお家

姫14歳、太郎9歳。高機能広汎性発達障碍の子供たちとの賑やかな暮らしぶりを綴っていこうと思います。

太郎は走るよ、どこまでも・・・

2009-11-30 13:30:13 | 太郎のこと
朝食を済ませ、お化粧もして さあ出発!
家を出たのが7時10分
バスで30分かけて駅に向かい、電車に乗って会場へ

太郎は電車に乗る時はいつも一番前。
運転士さんの後ろの窓からじっと前を見ています。

途中で何人かのお母さん方に会い愛想を振りまいた太郎
パワー全開です。

乗換の駅でも走る走る
土曜日とはいえJR、私鉄、地下鉄、全てが終結した主要駅
改札付近は乗換えや出勤の人、人、人・・・
その中を私の手を振りほどき、人混みめがけてダッシュ
勘弁してよ~

太郎の反射神経のなせる技?
人混みの中をぶつかりもせず、見事に走り抜けて行きます
その太郎を目で追いつつ、私は先回り
主人は「たまらん、先が思いやられる」と。
人混みが苦手な主人にとって「人混み」+「太郎」は最悪の組み合わせだったのでしょう。
この時点でテンション
「タロ!お母さんの手を離すな!走るな!」と怒ってました

「はい」一瞬だけシュンとなった太郎ですが、会場前の駅に着くと
「わ~ すげ~ ひろ~」
止める間もなく走って行きました

会場は広い公園の中のホールで、公園の中は見晴らしも
色づいた木々も素敵でした。

走る太郎を目で追いながら紅葉を楽しみホール入口まで歩きました。
太郎は私の歩いた距離の3倍くらいは走ったかな?

ハトを追いかけ、葉っぱを拾い、噴水を覗き、川辺の船を眺め、
好奇心いっぱいで、とにかく目についたものを追いかけて走りまわっていました。

さすがにホール前は長蛇の列だし、みんないい席を確保するために一生懸命で危ないので
「ここからは手をつなぐよ。走らないでね。見つけられなくなるからね」と言うと
つないだ手にギュッと力を込めて太郎は黙って頷きました。

ここで、やっと8時30分
先は長いです。

座る場所を探しながら歩いて行って人がまばらになると、またもや太郎は
座席の確保は主人に任せ、私は太郎を追いかけて

「ここではぐれちゃったら見つけられないよ。人がたくさん過ぎて見つけられないよ。
一人で走らない!わかった?」
「はい」と言いつつも、目はキョロキョロ
今にも走りだしそうなので少し強めに手を握り主人の所へ戻りました。
そこへ、ばぁばが到着!天の助け
太郎は朝からのことをばぁばに話すのに夢中
そうこうしてるうちに開会式で姫も入場
太郎は目を目を輝かせて身を乗り出し姫たちの姿を追っていました。
「あ!姫! KT! RK! みんな~がんばれ~」と嬉しそうに手を振っていました

午前の部が終わってお昼休憩。
公園に出て売店の列に並ぶ私をおいて川辺の船を見に走って行った太郎
私は長蛇の列の中程なので今さら離れられない

主人は?座り込んでる

太郎が私の傍に居ないことに気付いたばぁばが主人に声をかけて渋々動き出しました。

ゆっくりとこっちへ向かって歩いてきます

「太郎が川の方に行ったから見てきて」

そう言うと、また、ゆっくりと川へ向かって歩いて行きました
その後ろ姿を見ながら「ちょっとは慌ててよ!」と苛立ちながらも
「太郎と足して割ったら丁度いいかも」と思いました

お昼御飯を食べた太郎はまた走りまわって、やっと捕まえてホールへ戻りました。

姫たちに「がんばれ~」「ファイト~」と一生懸命声援を送った太郎
かわいかったです

本番の後の記念撮影を見に太郎と外へ向かうと、またまた

追いかけようとした時「姫ちゃんのお母さん!」声をかけられ、振り向くと担任のS先生
その後ろには校長先生

「来ていただいてありがとうございます」

「よくここまで頑張りました。素晴らしいです」と先生方に言っていただいて嬉しかったです。
が、太郎がいない~

「すみません、下の子が・・・失礼します!」

少し走ると、不安げに辺りを見回す太郎を発見!
「タロ!」「ママ!」

ママ・・・ちょっとは怖い思いをしたのかな?
太郎は普段私を「お母さん」と呼ぶのですが、怖い思いをしたり、辛かったり、悲しかったりすると何故か「ママ」と言います。
何でだろう?

とにかく見つかって良かった

ホールを出るとまた太郎は走り出すので、何度も「タロ!こっちよ!」と誘導しながら姫たちを探しました。

途中でYKくんのお母さんと合流し姫たちを見つけ写真撮影

「みんな、よく頑張ったね~ 上手だったよ~」と声をかけるとみんなが集まってきます。

「姫のお母さん!タロも一緒に写真撮って!」
「タロも一緒に?」
「うん、記念やもん!タロも一緒の写真撮ってよ!」

そして、タロを囲んでみんなで

横で見ていたYKくんのお母さんは
「女の子たちは華があっていいよね~ タロくんも可愛いし。
それに引き換え、うちの男連中ときたら
カメラ向けても無愛想なのよ~つまんない

う~ん、私のカメラには男の子たちもとびきりの笑顔を向けてくれるんだけど
やっぱり自分のお母さんだと恥ずかしいのかな?
太郎もいつか私のカメラには無愛想になるのかなぁ・・・ちょっとさみしいな。
今のうちにいっぱい撮っとこう

写真を撮り終えて、S先生にもう一度お礼を言って別れ、
YKくんのお母さんと喋りながら座席に戻ったんですが、
戻る間も太郎はず~っと走ってました

右に行ったり、左に行ったり、戻ったかと思えば、また走って行って

「タロくん、元気だね~ さすがに若いな」ってYKくんのお母さんは笑ってました

座席に戻ってからは睡魔に襲われたのか30分ほど眠っていました。

そして、結果発表の様子は以前の記事の通りです。

帰り道も来た時と同じように、公園でも駅でも走っていた太郎。
私はもうくたくた
もう歳も歳だし、太郎の体力にはついて行けない

家に着いてすぐ、自転車をとばして姫を学校まで迎えに行き
夕飯は近所のファミレスで済ませました

お風呂に入ってホッと一息。
翌日は久々に姫も休みだし、目覚ましをセットしないで寝ました

ところが、夜中に
「ほら!ふね~ あ!あっちにも!」
太郎の大声に飛び起きました 寝ぼけてる

「タロ、まだ夜だよ。ゴロンして」

「あ!ほら!あっちに行っちゃう~」
そう叫びながら、太郎はダダダ~っと走って行ってしまいました。

寝ぼけてても走るんだね、太郎

まぁ、家の中だし、玄関はチェーンもかかってるし、好きなだけ走ってていいよ。
お母さんは寝る! 



翌朝、姫にそのことを話すと
「きゃはは~ タロって寝とっても走るんや~」と大笑い

寝ても、起きても賑やかな、なが~い一日でした 




大会当日の朝

2009-11-30 10:21:18 | 姉と弟
先日の大会では姫たちは朝6時30分に学校集合
途中で他の子と合流するために6時には家を出なくてはいけません。

私は5時前から起きてお弁当を作り、姫を起してバタバタとしていました。

すると突然「うわ~~」と姫の叫び声が

見ると太郎が起きてきてる
姫にひっついて満面の笑み
なぜ、今起きるの?太郎・・・もう少し寝てて欲しかった

今日は大会が始まるのが9時、終わるのが16時という長丁場。
姫たちの出番は13時30分頃という微妙な時間帯。
太郎が眠くなってぐずると困るので出かけるギリギリまで寝かせるつもりだったのに
窓の外を見て「まだ夜?」と太郎 
今の時期、6時前はまだ真っ暗です。
困ったぞ、姫を学校まで送って行くのに、これから太郎も支度をさせるのか?

とにかく、今日だけは遅刻は出来ない。
太郎を着替えさせ、姫の髪を括り「よし!行くよ~」と外へ。

「お母さん、ギリギリかも~ 走ろう」と姫。

「太郎、急ぐよ。乗って!」と自転車の後ろに乗せようとしたんですが
「大丈夫!タロも走る」
いや、急ぐんだってば・・・
仕方ないので、うす暗い道を親子三人で走るはめに
「もう!いっつも歩くのも嫌がるのに、何で今日に限って走るのよ!」と怒る姫。
「姫、危ないから前向いて走って~ タロ、大丈夫?もう自転車に乗ったら?」
「大丈夫、大丈夫。ほら~走ると気持ちいいよ~」
「見て、見て~ 赤いお月さま~」と余裕の太郎
「ばか!朝って言ってるやろ!太陽やん!」と全く余裕のない姫
「お~ 太陽か~ すげ~」
「タロ~ お願い、急ぐのよ~」
「あ!忘れとった。学校行くねんな?走れ~」
「忘れんな~ タロのばか~

今思えば、休日の明け方に大変お騒がせしました。
ご近所さん、ごめんなさい

お友達との最初の合流場所で「姫~遅いよ~」とみんな
「いや~今お家に電話したとこです。よかった、間に合って」とRKちゃんのお父さん。
「タロが今日に限って早く起きるし、走るとか言うから・・・」姫がみんなに説明しながら出発。

「タロ、今日は遅れたら大変なことになるから、自転車に乗っとき」とKOちゃんが抱き上げて自転車に乗せてくれました。

太郎も「はい!」って・・・う~ん、大好きなKOちゃんの言うことは素直に聞くのか

自分たちのせいで遅くなってしまったのに「急げ~」と子供たちを急かして学校へ

ギリギリ5分前。セーフです

門の前には顧問のM先生。
「すみません。遅くなって・・・」と言う私の後ろに太郎を見つけて
「ついてきてたんかぁ」と妙に納得

「みんな~ がんばれ~」と手を振ってお見送りする太郎

みんなも「ありがと~ がんばるよ~
「タロ~ また後でな~
「行ってくるぜ~い
「応援頼むぞ~」と手を振ったり、太郎の頭を撫でたり元気に学校の中へ

やれやれ…「さあ、お家に帰って朝ご飯食べて出かけるよ」
この時点で、やっと6時30分 寝起きからハードな1日の始まりでした

家に帰った私はすっぴんだったことを思い出し
よりによってRKちゃんのお父さん、M先生に見られてしまった