「アメシスト」と表記する人もいる。まあ、どちらにしても th とは違うし、もう定着しているから、アメジストでいいんじゃないかな。
アメジストがなぜ紫に発色するのか。その仕組みはまだわかっていない。
微量に含まれた鉄の周囲に電子欠陥が生じ、それによって紫が出る、という説があるけれど、じゃあアメトリンは何だという話になって、ごちゃごちゃする。水分が関係しているという説もある。
「でも、人工水晶で紫のものを作れるぜ」
人工で作れるからと言って、仕組みがわかっているわけではない。あるものにあるものを入れてあるやり方をすればそうなる。でもなぜそうなるかはわからない。そういうことはいっぱいある。触媒現象なんかもそうらしい。原理がわかっていないから、一つ一つ試すしかない。地道な研究です。(何の話だ?)
で、アメジストは美しい。謎を秘めて。
アメジストにもいろいろあって、小さなクラスターが200円で売られているかと思えば、大きな透き通った結晶がとんでもなく高く売られていたりする。アメジスト・ドームなんかはとてつもなく大きな高額なものがある。ああいうの誰が買うんだろうといつも不思議。多彩ですな。
世に溢れているし、専門のコレクターさんもいるだろうし、何をか言わんや。だけど何か言う。(まあ好きにしなさい)
これはお気に入りの「シリウスアメジスト」のクラスター。とてもお安い。
濁った淡い紫がとても柔らかでいい。小ぶりでかわいい。
しかしシリウスとは何ですかね。レムリアに対抗したのかな。ニューエイジ系の神秘的命名ですな。そのうちプレアデスクォーツとかアルデバランシトリンとかも出てくるのではないでしょうか。(アルデバランはないと思うよ)
こういうシルキーというかミルキーというか、淡く白濁した色は、しばしばとても魅力的になりますね。ミルキークンツァイトとかミルキーアクアマリンとかもいい。
ところで、ラベンダーアメジストというのが別にあって、この違いがあちきにはよくわからない。均一に薄紫のものを言うのかな。大きな原石とか結晶はあまり見たことがない。さざれ石はとてもきれいでビンに入れて楽しんでいますけど、見比べてみて、違いがあるようなないような。
紫外線褪色したものだという説もある。とすると一回地上に出て、また地中に埋もれたのかな。それとも、人うわ何をするqあwせdrftgyふじこ(その2ちゃんギャグ、もう分かる人いないと思うよ)
これは前にも書いたミネラルマルシェ・HUNZAさんで買った500円のカット石。「カシャライ・アメジスト」かどうかはわからないけど、光源変色する。そして方向変色も起こすんですね。見る角度によって色合いが違う。
アメジストの紫が結晶の歪みによって起こるのだとすれば、方向変色は起こりうる。
改めて「三銃士」の丸玉をよく見ると、やはり微妙に方向変色する。色相が変わるわけではないけれど。
これは強い透過光での色。
これは電球色ライトでの色。
けれどアメジストが「カラーチェンジ」するって、あまり言われないような気がするんです。何でだろう。微妙過ぎるからか。
アメジストは、産出量が多いせいで、一部の有名鉱山物を除いては、安い。加熱してシトリンにされたりもする。
けれど、紫の石というのは多くないし、透明紫はもっと少ない。そしてその紫は美しい。
もしアメジストがもっとレアな石だったら、たぶん法外な値段になって、四大宝石に並ぶ宝石になっていたでしょう。
石作りの神様が、貧しき人でも石の美を楽しめるよう、アメジストをたんまりと作ってくれたんじゃないか、なんて気もするんです。