紫の石というのは案外少ないという話は前に書きました。
何せアメジストという巨大軍団がいるせいで、他の石はあまり脚光を浴びない。
まあスギライトとかチャロアイトとかありますけど。
パープライトは、名前そのものが紫。
けれど、どうも一般的な「美しい」とは少しずれる。
まるで古い岩壁みたい。あちこちにひびが入って、壊れそうにも見える。
そしてその色が濃い紫。
「おお、美しい」とはならないのだけれど、不思議な魅力がある。長い時間の造化の姿といった趣。
産出も少ないし、見目麗しいというわけでもないので、ネットにはあまり情報がないみたい。ちょっとまとめておくと、
パープライトは、Purpurite で、正しくは「パーピュライト」。purplite ではないのね。語義は紫ということだそうだけれど。そのまま読むとプルプリッテだ。(そのまま読むなw)
組成は Mn3+(PO4)。3+ は3価ということ。(よく知らないくせにw) マンガンのリン酸塩鉱物。トリフィライト・グループに属する。
ってこれが厄介で、
・トリフィライト Triphylite LiFe2+PO4
・リチオフィライト Lithiophilite LiMn2+PO4 (リシオフィライトとも)
というリチウム・リン酸塩鉱物グループがあって、そのリチオフィライト、ないしリチオフィライトとトリフィライトの固溶体から、リチウムが脱落した「二次鉱物」が、
・ヘテロサイト Heterosite (Fe3+,Mn3+)PO4
・パーピュライト Purpurite Mn3+(PO4)
ということ。パーピュライトは原則的に鉄を含まないということね。ただしヘテロ君とパピュ君は見た目では区別がつかないという。結晶はほぼないとか。
しかしリチウムってそんなに簡単に脱落するものなのですかね。
なお、この変化の途中形態としてシックラライト(Sicklerite)と鉄シックラライト(Ferrisicklerite)というのがあるらしい。何ですか途中形態って。Li がまだ残っているということかな。
ちなみにこの「リチウム」化合物の表記は「リシア/リチア」「リシオ/リチオ」とぶれがあって気持ち悪い。「リシア輝石」じゃあリチウムだとわからないでしょうに。
もう一丁ちなみに、鉄のリン酸塩鉱物にはヴィヴィアナイト(ビビアナイト、藍鉄鉱、Fe3(PO4)2・8H2O)がある。透き通ってきれいな石。こっちはマンガンなしで含水鉱物。ちょっと似てるけど系統が違うのかな。
パーピュライトは、酸による処理で明るい紫になるので、処理したものがアクセサリーとして出回っているとのこと。まあ、このまんまじゃ装飾品としてはどうにもならんですわな。
でも眺めるのはいいですよ。