貧乏石好き

つれづれなるままに石をめぐりてよしなきことを

レア? ②ローディザイト

2022-04-10 19:37:13 | ややレア

その後、五反田のクリワさんに行ったら、小袋に入った米粒のような石がある。
ローディザイト。ごくかすかに色がついているけど、何色と言い難い。
何じゃいこれは。初めて聞く名前だし、もちろん見たこともない。
これも面白くて安いから買った。

説明にはこうある。

《ローディザイト(Rhodizite)/ ローデイズ石
(K,Cs)Al4Be4[B11BeO24]、硼酸塩
ベリリウムとセシウムを含む。
等角六四面体結晶の大変珍しい鉱物。
産地:Antsogombato,Antsirabe,Madagascar
ガラス光沢の強い光輝を持つ。
硬度:8
近年、パワーストーンとして人気急上昇中
微細な結晶はロシアのウラルでも見つかっているが、このように確認可能な結晶はマダガスカルのみ。》

mindat によると、名前はギリシャ語の「rhodizein」、バラ色から来ているとのこと。熱するとバラ色になるらしい。「Rhodesite」と混同するなとある。こちらの化学式は (K,Cs)Al4Be4(B,Be)12O28 とある。
カリウムとセシウムの比によって、カリウム優勢だとローディザイト、セシウム優勢だとロンドナイト Londonite になるけれど、区別は困難とのこと。ロンドナイトは「ロンドン石」だけど、名前の由来は人名で、あのロンドンとは関係ない。透明な結晶が売られている。「ホシノカケラ」参照。

さあて、この色がわからない。照明によってラベンダー色っぽく見えたり、桜色っぽく見えたり。白色系ペンライトだと青っぽく見える。白熱電球ペンライトだと藤色かなあ。カラーチェンジ、「光源変色」をすると言えるかも。ほんと捉えどころがなくて面白い。UV長波に少しだけ反応する。



「等角六四面体」というのはよくわからない。ネットで調べても出て来ない。いろいろ見ていたら頭が痛くなってきたので諦め。
いくつかのものはなかなか整った幾何学立体だけれど、文系頭のジジイ目では認知できない。

まあ、カクカクしていて、ほんのりとした不思議な色だし、小さくてかわいい。全体としては少し粉っぽい印象があるけれど、結晶面は確かにピカピカしている。

けどこれも名前おぼえなさそう。

     *     *     *

クリスタルワールドさんにしろ他の石屋さんにしろ、よくこういうものを見つけてくるもんだと感心する。まあ商人魂の精髄かな。
素人にはわからないけど、石屋さんというのは、しばしば独自の仕入れルートをお持ちのようで。蛇の道は蛇。石の道は……何だ?
パーフェクトストーンさんなんかには、「現地のコレクターの間で収まってしまうもの」なんて石も出てくる。どうやってそれを入手するのか。現地にスパイを送り込んでいるのか。(スパイとは言わんだろw)

     *     *     *

あちきのところにあるほかのレアストーンは……まあ、この前書いたデューウィライトと、オージェライト、デヴィリン、トゥグトゥップアイトくらいですかね。
博物館・研究所にしかない石なんてもちろんないし、市井の貧老のところにそんなものがあっていいものではない。
でもまあ、「少しばかり珍しい石みたいね」くらいのものがあるのは、ちょっとアクセントとしてはいいものだなと思っておりますです。


レア? ①ル……石

2022-04-10 11:10:32 | ややレア

ネットをあちゃこちゃ巡っていると、いわゆるレアストーンの類はけっこう目にする。
エヌズミネラル、Vec Stone Club、ミネラルストリートといった石屋さんなんかは、「へえ、こんなんあるんかい」(なぜ関西弁になる?) と唖然とする石がいっぱいある。
まあ、だいたいは高いし、それに見合った美しさがあるかというと戸惑うところもあるし、で、見るだけになるけれど。

実際の石屋さんでは、「この石でこんなのがあるんだ」という驚きはよくあるけれど、初めて名前を聞くというのは、そう多くはない。
で、この前、立川のクリスタルワールドさんに寄ったら、ルで始まる聞いたことも見たこともない石があった。
店長さんに聞いたらネットで調べてくれたけど、あまり詳しい情報はない。扱っているのはそこと Vec さんだけ。

クリワ本店のホームページの説明では
《Cu2+5[(OH)2lPO4]2銅の燐酸塩鉱物。非常に珍しい。》
Vecさんでは、
《テルル酸鉱物の世界的産地、メキシコのモクテズマから産出した銅の燐酸塩鉱物で、ルドジバ石 (ルデュイバ石)です。 鉱床上部の酸化帯から、緑色の皮膜で産出した稀産の二次鉱物です。》

ものすごく美しい石というわけではなかったけど、お安かったので、買ってみた。まあこれも縁かと思って。
ネットでわざわざレアストーンを探して買うという嗜好はないけれど、こうやって現物に出会って、安くて、それなりの姿をしているものは、買ってみようかなという気になる。じっくり観察すれば面白い発見があるかもしれないとも思ったりして。

母岩にぺろっと張り付いている、青い石。青の色はくすんでいるけどまあ面白い。
で、コレクションケースに並べておいたのだけど、いつまでたっても名前が覚えられない。

銅鉱床の周辺にできる二次鉱物でしょう。それ以上の情報がない。まあ知ってどうこうしよう(くだらん) というわけでもない。たまたま燐酸の熱水が銅塊にぶつかったということなのかな。(燐酸の熱水なんてあるのか?)
前に銅の二次鉱物を集めようかと思ったけどやめたみたいなことを書いたので、石の神様が挑発してきたのか。(神様が挑発したりはしないと思うよ)
で、名前は……何だっけ。
ルドジバアイト。Ludjibaite。和名は特になくルドジバ石。
ううむ。覚えないかもしれない。