(また気取ったタイトルをつけおって)
ヤフオクを見ていると、日本各地の水晶が出ていて、しかもお安いのでついポチっとしてしまいます。
海を渡って来る水晶のような立派さ、派手さはないけれど、どれも個性的で、なかなかの美しさを持っている。
宮崎県延岡市の山入り水晶と煙水晶。
山入りはちょっとガタガタだけどそれが返って光を乱反射させて綺麗。
煙水晶はごく薄い色。この色合いは素晴らしくて見惚れる。ちいちゃくてかわいいし。
大きい方が25ミリくらい。
奈良県吉野郡天川村大塔宮鉱山産の紫水晶。なぜか3点、まるで三尊像のように出品されていて、惹かれた。
ご本尊は蝕像かと思ったけど、どうもクラスターの成り損ないみたいな感じ。でも形が面白いし藤色も味わいがある。
脇侍はちびいけどいい色してる。形もきりっとしている。
大塔宮は後醍醐天皇の長子。最初の討幕反乱に敗れてここにかくまわれたらしい。後醍醐天皇の最初の二人の子供は優秀だったのだけど、後が…… 阿野廉子がねえ……(いいんだよ余計な話は) 南無ー。
佐嚢の紫水晶。
これは商品写真を見て、何か心が惹かれて、ポチったもの。白い玉髄の隙間に、淡い小さなクラスターが顔を覗かせる。一種の「かぐや姫水晶」とも言えるか。
兵庫県朝来市佐嚢の神子畑(みこばた)は、かつて隣町にあった錫の優良鉱山・明延鉱山とともに非鉄金属を産出し、また後には明延鉱山の選鉱施設が建設され、規模・産出量ともに「東洋一」と謳われた。もう上ものは壊されたけど遺構はずいぶん立派なものらしい。全然知らなかったし、実は関東人なので朝来市が読めなかった。
しかし紫水晶は別に有名鉱山とは関係ないかも。
どの水晶も立派さも派手さもない。むしろ「何だよこれ」と言われそう。
でもね、その慎ましさと繊細な色が、いたく心を打つのです。
まさに路傍の小さく名もなき花のよう。
わが身と重なるのかな。(君はもう花じゃなくて枯れススキだろw)
どれもいとおしい。