国産鉱物をちょっと漁るようになって、いくつもの有名産地があることを知りました。田上山とか布賀とか。ふうんと感心しましたねえ。
だからといって、産地にこだわって何かを漁ろうというようなマニアックな境地には入っていない。荒川鉱山の緑水晶が気に入ったからといって、じゃあ荒川鉱山の他のものも集めようか、というふうにはならない。まだ新米ですし。
けど、これは産地で買った。
日光市文挾町、文挟クレー鉱山の弗素燐灰石。フローアパタイトね。
文挟というのは、母方の祖先がいた土地のすぐ近くだから。
日光と宇都宮の中間、旧今市市で、特に何もない所。山深いわけでもない。
クレー鉱山というのはカオリンなどの粘土鉱物を産出する鉱山らしい。関東平野の根本のあたりだから、昔は海だったということかな。そんなものがあるとは知らなかった。
アパタイトというと、澄み通った淡い青が美しい石。あちきも小さいのは持ってる。
けどこれは無色透明。
劈開面は少しマットっぽくなっていて、そうでない断面はガラス状。ちらりと虹も出る。
面白くはないだろうと思ったら、そうでもない。水晶でもトパーズでも長石でもない、独特の質感。
他の人が見たらつまらない石かもしれないけれど、あちきには妙に心惹かれる石です。
【追記】この石、UVライトでとんでもなく美しい、藤色と青の中間のような色を発光するのです。けれどカメラを通すとただのブルーになってしまう。写真でお見せできないのは残念。同じ石をお持ちの方はぜひ試してみてください。